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80話 大賢者である私と勇者リリーのボス退治
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いい感じでモンスターを殲滅ちゅーだ。
グフフフフ、悪魔どもめ、ザマァ。
ヤツラが楽しみにしていたであろう大虐殺をそのままそっくりお返しして上げたった。
まぁこのまま黙っているとは思ってないさー。
ミウリやリッキー達の前に現れた悪魔は最上位悪魔だった。
あれが1個目のダンジョンを任された配下だとすると。
今回のボスは魔神クラス確定ということだ。
『オトプレちゃん指揮を任せるよー』
『了解しました。提督』
指揮コントロールをオトプレちゃんに任せた。
理由はこの魔法のコントールをしていると色々と複数の魔法を同時に制御できなくなってしまうから。
コントロールを委譲できるなんてのも二人で詠唱する呪文のメリットだよね。
私は自身とリリーに複数の魔法を仕込んでいった。
勇者の装備は私が遠隔エンチャント可能の様に細工がしてあるのだ。
『あー、リリー聞こえるかなー』
数秒の沈黙。
『えっと、ミリー?』
『そだよー。詳しい説明は避けるけど、私の奇跡で念話できる様になったと思って。私との繋がりをイメージして脳内で話しかける感じでいいよー。声に出す必要ないからね』
『そ、そうなんだ』
うぷぷ、きっと声に出してたんだね。
『それはそうと、そろそろ来るからねー』
『ええ、理解ったわ』
『まずは鎧の背中に羽が生えるイメージをしてみて』
『え、ええ!? 背中に光の羽が生えたわ!』
ふむ、中々の速さだね。
リリーは筋がいいみたい。
『流石だね。ではゆっくり浮くイメージで5m程上昇してみて』
『出来た! 私浮いてる』
『じゃ、こっちに』
「来たわよ」
早!教えるまでも無くこっちに来たよ!
なんという筋の良さ。
本当に流石だ。
これは鍛えがいがあるぞ。
とは言え、いまリリーに使っている飛行魔法はビギナークラスだからね。
私の使っているマスタークラスだと失神できる加速度でるよ。
「念話が必要ないね。さてそろそろ真のボスが来るよ」
見ればいつの間にか、光球の配置間隔が広がり広範囲に完全包囲陣形に切り替わっていた。
間隔が広がった分、一定間隔で配置された大型光球をフル稼働にしてフォローしている。
そもそも生物ではない光球を敵として認識出来ないダンジョンモンスター共など魔化していても敵じゃないね。
もう完全殲滅も時間の問題だ。
「リリー離れて!」
その時が来た!
絶賛包囲殲滅され中のモンスター共の中央辺りから炎の球が飛んできた。
ほほー、直径3m程かな。
デカイね。
将軍さんを巻き込まない様に高度をもう10m上げたら、火の玉は進路を変えた。
確実に私を狙って来ていた。
「ミリー!」
「だいじょーぶ」
クックック、私を騙そうなど500年早い。
私は仕込んだ魔法の一つを発動。
即座に私の右拳に魔法陣が浮き出て、私の右腕が青白く輝き出す。
もう接触間近だ。
私の意図に気づいたのか、急に火球は私からリリーに標的を変えようとした。
ま、させないけど。
私の目は獲物をロックオンしている。
火球の速度より速く火球に向かって飛び、思い切り火球をぶん殴った。
火球が顔に当たるギリギリまで接近して、目を見開らいて思い切り歯を食いしばり、コークスクリューまで加わった燃える魂の一撃だった。
もし、絵に描いたら、とても暑苦しい燃え燃えの画になる事間違い無い。
ぶん殴られた火球は思い切り吹き飛び、モンスター共の群れに着弾。
盛大にモンスター共を吹き飛ばした。
直後、巨大な火柱が上がり、周囲のモンスターをその熱で蒸発させた。
「小娘がーーーー!この俺をぶん殴るなどと。許さん、許さんぞーーーー!!」
火柱が収まった時、そこに立っていたのは身長5m位の燃える巨人だ。
後ろに向かって生える角は太く、魔神クラスで在ることを示していた。
髪は燃える炎で背中まで達しており、燃え盛るマグマの様に灼熱の光を発している肌からは外気の湿気が当たる為か、蒸気が発せられている。
うん、見たまんま炎の魔神だね。
「リリー行くよー。光線に当たらない様、高度3m以上でね」
「ミリー、貴女ほんと何者?」
「Eランク冒険者ヒーラーのミリーちゃんだね」
私達は会話しながら飛んで魔神に接近する。
魔神に何本もの光線が当たるが魔神は意に介さない。
魔力で弾いている様だった。
「魔神さん。こんにちはご機嫌如何?」
「貴様が魔王様の遠大なる計画を邪魔したのだな。貴様のお陰で階層ボスに同化させた我が配下が全滅だ。お陰で俺一人で遂行しなければならないではないか!」
魔神は冷静になっていた。
というか魔神を人間の様に考えて危険だ。
コイツラの感情など全く当てにならない。
兎も角人を騙すのが得意な連中なのだ。
でも、配下が全て消滅したのは確かだろう。
私もコイツ以外からは悪魔の存在を感じないから。
そしてコイツの言うとおり、コイツには1匹で王国を壊滅できる力が有る。
「あっそ。でも答える義務なーし」
まともに取り合わない。
コイツラとの会話は下手すると魂を捕らえられるからね。
お詫びという事でも無いが、私は指をパチンと鳴らす。
「なんだそれは?」
「素敵なプレゼントだよ」
私の合図と共に魔法が発動する。
私は只ぶん殴った訳ではない。接触することで魔神に大魔法を直接ブチ込んだのだ。
レジストなど許さないよう直接ぶん殴る必要があった。
わざわざご丁寧に向こうから体当たりしてきてくれたから挨拶代わりにブチ込んでやった。
もし、あの場に留まって防ごうとしたり、弾こうとしたりでもすれば即座に火炎を撒き散らし、皆を焼き殺しただろう。
コイツラはいつだって弱いものをいたぶることしかしない。
リリーにも油断しないよう言っておかないとね。
「グオオオオオ!」
あれま魔神が苦しそうだね。
ま、それはそうだろうね。
私の大魔法が絶賛発動中だからね。
氷系大魔法『2億4千万年の氷結』
今、魔神の中で急速に熱が奪われているのだ。
「頑張らないと凍っちゃうぞ♡」
「貴様ーー! 舐めるなー!」
魔神は自身の火力をアップ。
腐っても魔神、どうやら私の魔法より魔神の火力の方が上の様だ。
ではこちらも増援を。
「炎がお好きなら、こんなのは如何?」
私が右の人刺し指だけを天に指差せば、その指先からは白い炎が燃えだす。
炎といってもロウソク程のか弱い炎だ。
「それは白い炎!」
「物知りだねー。喜んでくれて嬉しいよ」
余計な事を言われない内に白い炎を魔神に向かって飛ばす。
炎は0.1秒で魔神の炎に燃え移った。
『白い炎』
私の禁呪の中の一つ。
『白い炎』は炎と邪気を燃料に燃える炎だ。邪気を含む魔力しか持たない魔神には決して消すことが出来ない炎。
炎の魔神にとって一番最悪な相手だろうこと請け合い。
内外からの攻撃により魔神の炎は消えた。
白い炎もまた燃料が無くなり燃え尽きていた。
しかし、魔神はしぶとく生きていた。
と言っても魔神の炎は消え、肌は固まった溶岩の様に黒く変質していた。
ほほー只の魔神になったみたいだね。
次に魔神が討たれる様を皆に見てもらいましょうかね。
聖光魔法「3悪様が嫌う光しか出さない太陽で日光浴をお勧め」
魔神の頭上50m位の所に光り輝く直径10mの光球が出現。
今日は光球祭りだね。
光球は聖なる光で輝く。
不思議と人間には明るいだけで眩しくはない。
しかし3悪共には最悪の光だ。
身を焼き、魔力を浄化するのだ。
魔化した魔物も流石に滅せられることは無いけど、身動きができなくなり、その場に立ち止まる。
それをオトプレちゃんが率いる『ミリー艦隊』の光線が貫いていく。
ふー大魔法使いっぱなしで魔力ガンガン減るわー。
今回の一連の戦いで3年分は使ったんじゃないか?
頭上に発する聖光に焼かれ、魔法も封じられた魔神だけど未だ滅していない。
「リリー空中戦行くよー! あと止めはリリーが刺して」
「判ったわ!」
動きが鈍くなって魔法の使えなくなった魔神だが、まだ一つ恐ろしい能力がある。
ズバリ、悪魔の呪いだ。
悪魔の呪いは強力で呪われたものは悪魔と化す。
悪魔と化したその者を魂ごと乗っ取るのだ。
そして、それに対する対抗策が勇者の鎧なのだ。
コレを身に着けた者はいかなる大きさの呪いも受け付けること無く反呪の法により跳ね返す。
跳ね返された呪いは、呪いを放った者を呪い返す。
悪魔の場合、属性反転現象が起こり魂が耐えきれずに崩壊するのだ。
つまり悪魔の完全消滅である。
魔神討伐ショーを皆が見ている。
そして新勇者リリーが魔神を倒す事によりリリーが英雄なる。
そうなれば、私の今までの活躍も霞んでしまうだろう。
この国を出るにあたり、私はリリーパーティーの一員という形が望ましいね。
その方がいろいろ楽チンに違いない。
「煩いハエどもがー!」
私達は飛び回りながら魔神を翻弄していく。
魔神は魔力を内に秘めた拳を振り回してくるが
当たることはない。
魔神はフェイントがやたらと上手だがその手には乗らない。
魔神のフェイントは私が見破りその意図をリリーに念話でバラしていく。
リリーはほぼ反射で私の指示どおりにフェイントを躱す。
私は前世で魔神をアヤメや仲間達と何体も狩った。
当然炎の魔神もいる。
仲間を何人も失った。
だからコイツラのやるフェイントなど手に取るように判るのだ。
モンスターを殲滅し終えたオトプレちゃんは『艦隊』を消滅させて、こちらに加わってくれた。
これで3vs1だ。
私はリリーの剣に聖属性付与を発動させる。
リリーの持つ剣は付与魔法の効果が3倍増しになるのだ。
リリーが魔神の右腕を切断する。
その時生まれた隙きを狙って今度は私が魔神の左頬をぶん殴った。
オトプレちゃんはサポートに徹して光弾で牽制したり、回復、バフ、デバフなど器用にかけてくれる。
そして遂にその時が来た。
リリーの剣が魔神の頭を縦に割ったのだ。
魔神は私達に呪いをかけようとして、逆に勇者の鎧による呪い返しを受けた。
私とオトプレちゃんは勇者の鎧に守られる形で呪いの難を逃れた。
魔神は足元から聖なる光となって消滅していく。
勇者の鎧。私が着る事も出来るんだろうけど、はっきり言ってその気は無い。
私は魔道士だからね。
それは私の譲れない思いだ。
もし、リリーにその資格が無かったら魔神を封じるしか無かっただろう。
それはそれで問題の先延ばしになってしまう。
まぁリリーが勇者になった今、考える必要もない事だけどね。
「浄化完了~♪」
私はリリーに向かってニコヤカに笑うのだった。
グフフフフ、悪魔どもめ、ザマァ。
ヤツラが楽しみにしていたであろう大虐殺をそのままそっくりお返しして上げたった。
まぁこのまま黙っているとは思ってないさー。
ミウリやリッキー達の前に現れた悪魔は最上位悪魔だった。
あれが1個目のダンジョンを任された配下だとすると。
今回のボスは魔神クラス確定ということだ。
『オトプレちゃん指揮を任せるよー』
『了解しました。提督』
指揮コントロールをオトプレちゃんに任せた。
理由はこの魔法のコントールをしていると色々と複数の魔法を同時に制御できなくなってしまうから。
コントロールを委譲できるなんてのも二人で詠唱する呪文のメリットだよね。
私は自身とリリーに複数の魔法を仕込んでいった。
勇者の装備は私が遠隔エンチャント可能の様に細工がしてあるのだ。
『あー、リリー聞こえるかなー』
数秒の沈黙。
『えっと、ミリー?』
『そだよー。詳しい説明は避けるけど、私の奇跡で念話できる様になったと思って。私との繋がりをイメージして脳内で話しかける感じでいいよー。声に出す必要ないからね』
『そ、そうなんだ』
うぷぷ、きっと声に出してたんだね。
『それはそうと、そろそろ来るからねー』
『ええ、理解ったわ』
『まずは鎧の背中に羽が生えるイメージをしてみて』
『え、ええ!? 背中に光の羽が生えたわ!』
ふむ、中々の速さだね。
リリーは筋がいいみたい。
『流石だね。ではゆっくり浮くイメージで5m程上昇してみて』
『出来た! 私浮いてる』
『じゃ、こっちに』
「来たわよ」
早!教えるまでも無くこっちに来たよ!
なんという筋の良さ。
本当に流石だ。
これは鍛えがいがあるぞ。
とは言え、いまリリーに使っている飛行魔法はビギナークラスだからね。
私の使っているマスタークラスだと失神できる加速度でるよ。
「念話が必要ないね。さてそろそろ真のボスが来るよ」
見ればいつの間にか、光球の配置間隔が広がり広範囲に完全包囲陣形に切り替わっていた。
間隔が広がった分、一定間隔で配置された大型光球をフル稼働にしてフォローしている。
そもそも生物ではない光球を敵として認識出来ないダンジョンモンスター共など魔化していても敵じゃないね。
もう完全殲滅も時間の問題だ。
「リリー離れて!」
その時が来た!
絶賛包囲殲滅され中のモンスター共の中央辺りから炎の球が飛んできた。
ほほー、直径3m程かな。
デカイね。
将軍さんを巻き込まない様に高度をもう10m上げたら、火の玉は進路を変えた。
確実に私を狙って来ていた。
「ミリー!」
「だいじょーぶ」
クックック、私を騙そうなど500年早い。
私は仕込んだ魔法の一つを発動。
即座に私の右拳に魔法陣が浮き出て、私の右腕が青白く輝き出す。
もう接触間近だ。
私の意図に気づいたのか、急に火球は私からリリーに標的を変えようとした。
ま、させないけど。
私の目は獲物をロックオンしている。
火球の速度より速く火球に向かって飛び、思い切り火球をぶん殴った。
火球が顔に当たるギリギリまで接近して、目を見開らいて思い切り歯を食いしばり、コークスクリューまで加わった燃える魂の一撃だった。
もし、絵に描いたら、とても暑苦しい燃え燃えの画になる事間違い無い。
ぶん殴られた火球は思い切り吹き飛び、モンスター共の群れに着弾。
盛大にモンスター共を吹き飛ばした。
直後、巨大な火柱が上がり、周囲のモンスターをその熱で蒸発させた。
「小娘がーーーー!この俺をぶん殴るなどと。許さん、許さんぞーーーー!!」
火柱が収まった時、そこに立っていたのは身長5m位の燃える巨人だ。
後ろに向かって生える角は太く、魔神クラスで在ることを示していた。
髪は燃える炎で背中まで達しており、燃え盛るマグマの様に灼熱の光を発している肌からは外気の湿気が当たる為か、蒸気が発せられている。
うん、見たまんま炎の魔神だね。
「リリー行くよー。光線に当たらない様、高度3m以上でね」
「ミリー、貴女ほんと何者?」
「Eランク冒険者ヒーラーのミリーちゃんだね」
私達は会話しながら飛んで魔神に接近する。
魔神に何本もの光線が当たるが魔神は意に介さない。
魔力で弾いている様だった。
「魔神さん。こんにちはご機嫌如何?」
「貴様が魔王様の遠大なる計画を邪魔したのだな。貴様のお陰で階層ボスに同化させた我が配下が全滅だ。お陰で俺一人で遂行しなければならないではないか!」
魔神は冷静になっていた。
というか魔神を人間の様に考えて危険だ。
コイツラの感情など全く当てにならない。
兎も角人を騙すのが得意な連中なのだ。
でも、配下が全て消滅したのは確かだろう。
私もコイツ以外からは悪魔の存在を感じないから。
そしてコイツの言うとおり、コイツには1匹で王国を壊滅できる力が有る。
「あっそ。でも答える義務なーし」
まともに取り合わない。
コイツラとの会話は下手すると魂を捕らえられるからね。
お詫びという事でも無いが、私は指をパチンと鳴らす。
「なんだそれは?」
「素敵なプレゼントだよ」
私の合図と共に魔法が発動する。
私は只ぶん殴った訳ではない。接触することで魔神に大魔法を直接ブチ込んだのだ。
レジストなど許さないよう直接ぶん殴る必要があった。
わざわざご丁寧に向こうから体当たりしてきてくれたから挨拶代わりにブチ込んでやった。
もし、あの場に留まって防ごうとしたり、弾こうとしたりでもすれば即座に火炎を撒き散らし、皆を焼き殺しただろう。
コイツラはいつだって弱いものをいたぶることしかしない。
リリーにも油断しないよう言っておかないとね。
「グオオオオオ!」
あれま魔神が苦しそうだね。
ま、それはそうだろうね。
私の大魔法が絶賛発動中だからね。
氷系大魔法『2億4千万年の氷結』
今、魔神の中で急速に熱が奪われているのだ。
「頑張らないと凍っちゃうぞ♡」
「貴様ーー! 舐めるなー!」
魔神は自身の火力をアップ。
腐っても魔神、どうやら私の魔法より魔神の火力の方が上の様だ。
ではこちらも増援を。
「炎がお好きなら、こんなのは如何?」
私が右の人刺し指だけを天に指差せば、その指先からは白い炎が燃えだす。
炎といってもロウソク程のか弱い炎だ。
「それは白い炎!」
「物知りだねー。喜んでくれて嬉しいよ」
余計な事を言われない内に白い炎を魔神に向かって飛ばす。
炎は0.1秒で魔神の炎に燃え移った。
『白い炎』
私の禁呪の中の一つ。
『白い炎』は炎と邪気を燃料に燃える炎だ。邪気を含む魔力しか持たない魔神には決して消すことが出来ない炎。
炎の魔神にとって一番最悪な相手だろうこと請け合い。
内外からの攻撃により魔神の炎は消えた。
白い炎もまた燃料が無くなり燃え尽きていた。
しかし、魔神はしぶとく生きていた。
と言っても魔神の炎は消え、肌は固まった溶岩の様に黒く変質していた。
ほほー只の魔神になったみたいだね。
次に魔神が討たれる様を皆に見てもらいましょうかね。
聖光魔法「3悪様が嫌う光しか出さない太陽で日光浴をお勧め」
魔神の頭上50m位の所に光り輝く直径10mの光球が出現。
今日は光球祭りだね。
光球は聖なる光で輝く。
不思議と人間には明るいだけで眩しくはない。
しかし3悪共には最悪の光だ。
身を焼き、魔力を浄化するのだ。
魔化した魔物も流石に滅せられることは無いけど、身動きができなくなり、その場に立ち止まる。
それをオトプレちゃんが率いる『ミリー艦隊』の光線が貫いていく。
ふー大魔法使いっぱなしで魔力ガンガン減るわー。
今回の一連の戦いで3年分は使ったんじゃないか?
頭上に発する聖光に焼かれ、魔法も封じられた魔神だけど未だ滅していない。
「リリー空中戦行くよー! あと止めはリリーが刺して」
「判ったわ!」
動きが鈍くなって魔法の使えなくなった魔神だが、まだ一つ恐ろしい能力がある。
ズバリ、悪魔の呪いだ。
悪魔の呪いは強力で呪われたものは悪魔と化す。
悪魔と化したその者を魂ごと乗っ取るのだ。
そして、それに対する対抗策が勇者の鎧なのだ。
コレを身に着けた者はいかなる大きさの呪いも受け付けること無く反呪の法により跳ね返す。
跳ね返された呪いは、呪いを放った者を呪い返す。
悪魔の場合、属性反転現象が起こり魂が耐えきれずに崩壊するのだ。
つまり悪魔の完全消滅である。
魔神討伐ショーを皆が見ている。
そして新勇者リリーが魔神を倒す事によりリリーが英雄なる。
そうなれば、私の今までの活躍も霞んでしまうだろう。
この国を出るにあたり、私はリリーパーティーの一員という形が望ましいね。
その方がいろいろ楽チンに違いない。
「煩いハエどもがー!」
私達は飛び回りながら魔神を翻弄していく。
魔神は魔力を内に秘めた拳を振り回してくるが
当たることはない。
魔神はフェイントがやたらと上手だがその手には乗らない。
魔神のフェイントは私が見破りその意図をリリーに念話でバラしていく。
リリーはほぼ反射で私の指示どおりにフェイントを躱す。
私は前世で魔神をアヤメや仲間達と何体も狩った。
当然炎の魔神もいる。
仲間を何人も失った。
だからコイツラのやるフェイントなど手に取るように判るのだ。
モンスターを殲滅し終えたオトプレちゃんは『艦隊』を消滅させて、こちらに加わってくれた。
これで3vs1だ。
私はリリーの剣に聖属性付与を発動させる。
リリーの持つ剣は付与魔法の効果が3倍増しになるのだ。
リリーが魔神の右腕を切断する。
その時生まれた隙きを狙って今度は私が魔神の左頬をぶん殴った。
オトプレちゃんはサポートに徹して光弾で牽制したり、回復、バフ、デバフなど器用にかけてくれる。
そして遂にその時が来た。
リリーの剣が魔神の頭を縦に割ったのだ。
魔神は私達に呪いをかけようとして、逆に勇者の鎧による呪い返しを受けた。
私とオトプレちゃんは勇者の鎧に守られる形で呪いの難を逃れた。
魔神は足元から聖なる光となって消滅していく。
勇者の鎧。私が着る事も出来るんだろうけど、はっきり言ってその気は無い。
私は魔道士だからね。
それは私の譲れない思いだ。
もし、リリーにその資格が無かったら魔神を封じるしか無かっただろう。
それはそれで問題の先延ばしになってしまう。
まぁリリーが勇者になった今、考える必要もない事だけどね。
「浄化完了~♪」
私はリリーに向かってニコヤカに笑うのだった。
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