ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~

俊郎

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37 将軍クワガタとタマ無双

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「ぜんしんだー!」
「キュルル」

 このメンバーの中で移動する際一番遅いのはおろし金だ。
 俺とタマはある意味異常なステータスのお蔭でかなりのスピードが出る。
 瞬間移動も合わせれば物凄い速さで移動が可能。
 だからおろし金に合わせて歩くんだが、タマはおろし金の背中に乗っていた。

 タマは小さいし細いし軽いとは思うが、おろし金も長さの割には細身だ。
 最初は心配だったけど、おろし金もどこかご機嫌だし気にしないことにした。

「とつげきー!」
「キュルッ!」

 モンスターが現れるとそのまま突っ込んで行くしな。
 タマとおろし金の、遠距離攻撃をばらまきながらの突撃は見ごたえがある。
 いつもの蹂躙劇ではあるんだけど。

 俺の方に突っ込んでくるソードビートルを剣で迎撃する。
 突然飛んでくるから割と危険なモンスターだ。
 Agiが高いから難なく対応出来るが、人によっては脅威だろうな。

 真っ二つになって墜落したソードビートルのドロップアイテムを回収する。
 新しい剣だけど、すごく良い。
 ソードビートルもクワガタ弓兵も、武者クワガタでさえあっさりと甲皮を切り裂けた。
 強化していけばもっと強くなるだろうから、素材とセットでマッスル☆タケダのところへ持ち込んでどんどん強くしていこう。

「モジャモジャー、おろし金が倒したやつの素材は全部おろし金にあげていいー?」
「ああ、もちろんいいぞ。これからもモリモリ食べさせてやれ」
「わーい!」

 そしておろし金。
 タマのコインを吸収して一気に強くなったんだけど、こっちもまだまだ成長中だ。
 なんと、モンスターの素材を食べれば食べる程強くなるらしい。
 なのでおろし金が倒した分の素材は、全部食べさせることにした。
 俺やタマが倒した分だけでも十分稼げそうだしな。
 どうせなら強くなってもらうのがいいだろう。

「モジャモジャ、この先になにか大きいのがいるよ」

 MAPの半ばまで来たところでタマが教えてくれた。
 タマの索敵能力すごい。
 いつも姿が見えるより先に教えてくれるおかげで心の準備が出来る。

「よし、こっそり近づいて様子を見よう」

 姿勢を低くしてゆっくり近づいていく。
 そこは少し開けた場所だった。
 周りの木々も間隔が他の場所に比べて広い。

 そこには武者クワガタに囲まれて、一際大きなモンスターがいた。
 立派な兜に分厚そうな甲皮。
 ごつごつして鎧みたいに何重にもなっている甲殻。
 武者クワガタと同じく直立してるけど、高さは3mくらいあると思う。
 手にはクワガタの顎を模した立派な二又の槍みたいなものが握られている。

 名前は≪将軍クワガタ≫と表示されている。
 もしかしてボスか何かじゃないだろうか。
 威圧感がすごい。

「モジャモジャ、あれタマがやっていい!?」
「お、おう」
「やったー!」

 タマの圧力もすごかった。
 顔を近づけて許可を求めるタマに思わず頷いてしまう。
 どうしてそんなに戦いたがってるんだろうか。
 強い敵と戦いたいのか?

「じゃあちょっと本気出す! いっくぞー!」

 気合いを入れると同時にタマが飛び出していった。
 挨拶代りに放たれた炎がモンスター達を包み込んでいく。

 思えばタマって詠唱バーとか出てないけどどうなってるんだろうか。
 Dexが高すぎて無詠唱になってるとか?
 ありえそうで困る。
 
 緊張感が無いのもタマが強すぎるせいだ。
 うちのタマは最強だからな。
 心配する余地がない。

 さっきの一撃でほぼ壊滅状態だ。
 範囲外にいて生き残った連中も、おろし金が襲いかかって蹴散らしていく。

 肝心の将軍クワガタだが、なんと生きている。
 一撃で死ななかったのって初めてじゃないか?

「おらー!」
「ギシャアッ!」

 図体に見合わない器用さで繰り出される槍の一撃は速い。
 だけどタマは楽しそうに素手で捌いている。
 よく見るとタマがよく出してる結晶みたいなもので、手を覆ってある。
 ああいう使い方も出来るんだな。

 至近距離で生成した結晶の刃を、タマが薙いだ。
 将軍クワガタは槍で受けるがその衝撃は凄そうだ。
 あの巨体がよろめいてるんだけど。

 何度目かの攻撃でついに受けきれなくなった。タマの結晶が将軍クワガタの身体に直撃した。
 それでも倒れない。
 HPバーは結構減ってるけど、あれ数値にしたらどれくらいあるんだろう。
 数十万はありそうなんだよなぁ。なんとなく。

「ギチギチギチギチ!」

 将軍クワガタが口を鳴らすと、6体の武者クワガタが召喚された。
 お供の足軽クワガタも一緒だ。

「えものがいっぱいだー!」

 タマが嬉しそうに炎の竜を放つ。
 竜は次々にクワガタ達を呑み込んでいく。
 たったそれだけで将軍クワガタ以外はまたも全滅だ。

「ギシャアッ!」
「お? はやーい!」

 将軍クワガタが赤黒いオーラに包まれた。
 そこから急激に動きが速くなった。
 タマと同等の攻撃速度に見える。
 その攻撃をタマは楽しそうに捌き、時々攻撃を受けながらも攻撃を叩き込んでいく。
 多分俺も同じ動きが出来るんだろうけど、完全に人外の世界だ。

 将軍クワガタのスキルなのか、時々地面から岩の棘のようなものが生えてきてはタマに迫る。
 タマはそれを砕きながら将軍クワガタと格闘戦を繰り広げている。
 本人よりも俺の方が一々びっくりしてしまう
 タマが楽しいんなら良いんだけどね。

 しかし、もう決着は近いようだ。
 将軍クワガタのHPが残り少ない。
 タマ? 全然減ってないよ。
 たまに少し減るけどすぐに回復している。
 そんな感じのスキルがあったっけ。

「たー!」

 タマの全力の蹴りを受けて体制が崩れたところで、タマが生成した巨大な結晶の剣の一閃を受けて、遂に将軍クワガタは倒れた。
 すると、タマの頭上にMVPの文字が軽やかなフォントで現れた。
 今のは何だろうか。
 今度モグラにでも聞いてみよう。知ってるかな。

「たのしかったー!」
「そうかそうか、良かったな」

 ドロップアイテムは二つあった。
 ≪クワガタ将軍の槍≫と≪クワガタ将軍の甲殻≫だ。
 甲殻は防具に使えそうだけど槍の方はやたらでかい。
 このまま槍として使える人いるのかな。4mくらいあるぞこれ。
 先端部分だけ外して曲刀や剣として使った方が良い気もする。

「モジャモジャ、これもあげるー。MVPほうしゅう? だって!」
「ん、なんだこれ?」

 タマから更に追加でアイテムを手渡された。
 名前は≪古いコインケース≫らしい。

「ありがとう。頑張ったな」
「へへー。タマはさいきょー!」
「そうだな、最強最強」
「うわー!」

 タマを撫でまわす。
 ボスっぽいのも倒したし一旦引き上げようかな。
 いつの間にかお昼周ってたしお腹も空いた。

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