ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~

俊郎

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39 モグラとゴロウ

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 なんとなく歩いていると、脇道が気になった。
 そっちの方にもぽつぽつと露店が出ているようだ。

 よし、今日は露店を見てまわろう。
 狩り狩り言ってないで、のんびり過ごす日があってもいいはずだ。
 午前中にたっぷり狩りしてきたしな。

「タマ、お店を見てまわろう」
「モジャあるかな?」
「モジャはないんじゃないかな……」

 こっちの方に店を出してるのは大体プレイヤーのようだ。
 商品を覗いてみると、なんだかあまり見ないようなものが並んでいる。
 大通り沿いだと普通の装備や回復薬、後は食べ物なんかがメインっぽい。

 ここにある露店は、一部の職業の人にしか需要が無さそうな装備品、後は用途不明な道具だったりを売ってる。
 そこそこ高いけど、自分で作ったんだろうか。

「だーかーら、そうじゃなくって……あれ、こんなところで会うなんて奇遇だね」

 露店の一つを覗きこんだところで声を掛けられた。
 頭を上げてみると、なんとモグラだった。
 いつもの戦士っぽい装備じゃなくラフな服装だ。
 隣には怪しげな男性が座っている。

「よっ、モグラ!」
「モグラさんじゃないですか。こんにちは、こんなところでどうしたんですか?」
「よっ。昨日言ってた友達の手伝いだよ。商人のゴロウ」
「はじめまして、ゴロウです」
「こっちは冒険者のナガマサさん。まだ数日しか経ってないのにもう初心者脱してそうな有望株だよ」

 モグラが隣の男を紹介してくれた。
 ゴロウというらしい。
 とりあえず会釈。

「そんなことないですよ。モグラさんにはいつも助けてもらってます。ナガマサです。よろしくおねがいします」
「よろしく」
「よろしくなごろー!」
「あ。こっちは俺の相棒のタマです」
「よろしくタマちゃん」

 しかしモグラが商売とは、あまりイメージ出来なかった。
 そのせいで声をかけられるまで気付かなかったし。

「手伝いにしては何かもめてたみたいですけど、どうかしたんですか?」
「それがさぁ、聞いてよナガマサさん」

 大きなため息と共にモグラが語り出したのはゴロウの愚痴だった。

「大体さぁ、転売するにしても買ってきた値段より高く売らないと儲けにならないでしょ」
「そうなんだけどつい相場より高く買っちゃってて……安くしないと売れないし」
「相場より高いものを買うな!」

 とか、

「ゴロウちゃん、低級回復薬作って」
「じゃあ1個10cでいいよ」
「ん? 材料で15cくらいしなかったっけ?」
「するけど?」
「自分で採ってきたの?」
「そこで仕入れてきたよ。大体1個あたり16cで」
「ああああああもう!」

 といった感じらしい。

「だからゴロウちゃんはいつも金欠でね、ほっとけないのよ」
「素寒貧カーニバルだぜい」
「もっと真面目に考えような……!」
「はい」

 呆れ気味のモグラに、冗談なのか本気なのか真顔のゴロウ。
 モグラに凄まれて即答してるし、多分冗談だったんだろう。
 割と余裕あるよね?

「んで、今日は一緒に店番して色々教えてたってわけ」
「なるほど。でもモグラさんがこういうことするイメージなかったんですけど」
「ああ、昔やってたゲームでは商人系のクラスで金稼ぎプレイに勤しんでたこともあるからね」

 商売っていうとイメージしにくいが、金稼ぎって言うと確かにしっくりくる。
 サングラスはいつもつけてるから、後は派手なシャツが似合いそうだ。

「そこまで壊滅的だと逆にゴロウさんを冒険者にした方が早いんじゃないですか?」
「ゴロウちゃんが商人がしたいって聞かないんだよ」
「そうなんですか? 楽しいですよ、冒険者」

 商人が楽しいって気持ちも理解できる。
 それならそれで仕方ないけどとりあえず誘ってはみよう。
 突っぱねられるのも分かってるんだけどね。

「うーん……」

 難しい顔をしているやっぱりダメか。

「冒険者はいいぞ!」
「冒険者も気になってきた」
「あれ?」
「こいつ……!」

 と思ってたら意外なことを言いだした。
 タマの説得(?)のおかげだろうか。
 でもこれでうまくいけばモグラの苦労も減るだろうし。
 だから抑えるんだモグラさん。その剣を抜いてはいけない。

「ゴロウさんのレベルっておいくつなんですか?」
「基本が15で職業は合成師の11ですね。ステータスはDex極振りなんで戦闘はほとんどしたことないです」

 聞いたこと無い職業だけど一応商人の括りになるらしい。
 戦闘もしなくてどうやってレベルを上げてるのかと思ったら、生産活動でも経験値は入るそうだ。

「装備はあるんですか?」
「防具は最低限度のものなら商人ギルドからもらってるよ」
「武器はお古で良ければ短剣があるからそれで大丈夫」

 生憎提供出来るような装備はない。
 けどモグラのお古でなんとかするようだ。
 あ、そうだ。

「とりあえずこれでも装備しておきます?」

 足軽クワガタの小盾を外してそのままゴロウに差し出す。
 とりあえず付けてたけど、ゴロウが危なくない場所ならいらないような気がするからな。
 絶対俺よりゴロウが装備した方がいいだろう。

「でもこれってナガマサさんの分じゃないんですか?」
「俺はそこそこレベルが上がってるんで大丈夫ですよ。ゴロウさんの安全を第一でいきましょう」
「では有難く。ありがとうございます」

 ゴロウは小盾を受け取るとモグラに差し出した。

「ごめんモグラさん、付けて」
「ったくしょうがないなぁ。ストレージから装備したらいいのに」
「雰囲気って大事じゃない?」
「まあね」

 なんだかんだ仲が良さそうだ。
 でもどこに行くんだろう。

「どこに行きます?」
「というかナガマサさん、装備貸してくれたりしてもしかして付き合ってくれるの?」
「はい、丁度予定も空いてますし。一人だと何かあった時に困りますからね」
「おー、ありがとうナガマサさん」
「いえいえ」
「しかし場所はなー、この周りの初心者向けのMAPは人がいっぱいなんだよねぇ」

 確かに、ストーレの街の隣のMAPは夜以外は初心者で溢れかえっている。
 狙われていないモンスターはほぼいないと言ってもいい。
 俺が狩っていたオオカナヘビも、初心者以外が狙って狩っているのを見かけた。

「森の方は武者クワガタが怖いし……」
「そいつならさっき倒したよ!」 
「「え?」」
 
 おお、みんなの視線が痛い。
 俺じゃないよ。
 おろし金が倒したんだよ。
 説明するからちょっと待って。

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