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外伝 紅の剣士1
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「紅さん、準備できました!」
「ああ、行くぞ」
待つこと三十分。
コトノは準備が出来たことを告げてくる。
やっとか。
しかし口には出さない。出せない。
あまり偉そうな態度を取っていると、いつあの人がやってきて俺をボコボコにするか分からないからだ。
「今日はどこへ行くんですか?」
「ストーレの森だ。クワガタを狩るぞ」
「へー、楽しみです!」
コトノは≪剣士≫の女の子。
見たところ、俺と同い年くらいだ。
明るい茶髪で性格も明るい。
根暗な俺とは大違いだ。
そんな奴と何故一緒にいるのかというと、俺にもよく分からない。
あの人にボコボコにされた後の俺は、心を入れ替えた。
相棒の≪闇色の火焔剣≫が復活して大人しく狩りをしていたら、以前の俺のように威張り散らしてるプレイヤーがいた。
そいつを見た時は恥ずかしくて死にそうだった。
俺はこんなバカなことを言ってバカなことをしてたのかと、死にたくなった。
思わず蹴散らしてしまった。
その時に絡まれていたのがコトノで、それ以来俺についてくるようになった。
正直関わりたくなかったが、あんまりにもしつこいから根負けしてしまった。
そのしつこさはカレーの染みの十倍くらいだろう。
それから俺とコトノは転職し、もっと強くなる為に次の狩場を考えていた。
そんな中、最近ストーレの森で採れたという素材で出来た装備を露店で見つけた俺は情報を集め、俺達のレベルに丁度良さそうだと判断した。
危険なモンスターが一匹だけ徘徊してるらしいが、俺の実力なら……いや、コトノと二人だといっても油断は禁物だ。
慢心してるとあの人がやって来るかもしれない。
「ここがストーレの森ですか! 木がいっぱいですね!」
「まぁ、森だからな。今日は≪武者クワガタ≫は奥の方で目撃されてるらしいから、中間くらいまでで
狩りをするぞ」
「はいはい、≪武者クワガタ≫ってなんですか?」
「説明しただろうが……。いいか? 武者クワガタっていうのはこのエリアで飛びぬけてレベルが高くて強いモンスターで、今の俺達じゃ絶対に」
「キャー!! 誰か、誰か!!」
注意するよう説明したのにすっかり忘れてやがったコトノに武者クワガタの説明をもう一度しようとしたところで、悲鳴が響いた。
切羽詰ったような声も続く。
「――!? 行くぞ!」
「あっ、待ってくださーい!」
驚きで固まっているコトノを置いて、俺は森の奥へ向けて走り出した。
トラブルに巻き込まれたくないけど遭遇してしまった以上仕方がない。
もしここで放っておいて被害者が出るなんてことがあったら、俺があの人に殺されてしまう!
「ああ、行くぞ」
待つこと三十分。
コトノは準備が出来たことを告げてくる。
やっとか。
しかし口には出さない。出せない。
あまり偉そうな態度を取っていると、いつあの人がやってきて俺をボコボコにするか分からないからだ。
「今日はどこへ行くんですか?」
「ストーレの森だ。クワガタを狩るぞ」
「へー、楽しみです!」
コトノは≪剣士≫の女の子。
見たところ、俺と同い年くらいだ。
明るい茶髪で性格も明るい。
根暗な俺とは大違いだ。
そんな奴と何故一緒にいるのかというと、俺にもよく分からない。
あの人にボコボコにされた後の俺は、心を入れ替えた。
相棒の≪闇色の火焔剣≫が復活して大人しく狩りをしていたら、以前の俺のように威張り散らしてるプレイヤーがいた。
そいつを見た時は恥ずかしくて死にそうだった。
俺はこんなバカなことを言ってバカなことをしてたのかと、死にたくなった。
思わず蹴散らしてしまった。
その時に絡まれていたのがコトノで、それ以来俺についてくるようになった。
正直関わりたくなかったが、あんまりにもしつこいから根負けしてしまった。
そのしつこさはカレーの染みの十倍くらいだろう。
それから俺とコトノは転職し、もっと強くなる為に次の狩場を考えていた。
そんな中、最近ストーレの森で採れたという素材で出来た装備を露店で見つけた俺は情報を集め、俺達のレベルに丁度良さそうだと判断した。
危険なモンスターが一匹だけ徘徊してるらしいが、俺の実力なら……いや、コトノと二人だといっても油断は禁物だ。
慢心してるとあの人がやって来るかもしれない。
「ここがストーレの森ですか! 木がいっぱいですね!」
「まぁ、森だからな。今日は≪武者クワガタ≫は奥の方で目撃されてるらしいから、中間くらいまでで
狩りをするぞ」
「はいはい、≪武者クワガタ≫ってなんですか?」
「説明しただろうが……。いいか? 武者クワガタっていうのはこのエリアで飛びぬけてレベルが高くて強いモンスターで、今の俺達じゃ絶対に」
「キャー!! 誰か、誰か!!」
注意するよう説明したのにすっかり忘れてやがったコトノに武者クワガタの説明をもう一度しようとしたところで、悲鳴が響いた。
切羽詰ったような声も続く。
「――!? 行くぞ!」
「あっ、待ってくださーい!」
驚きで固まっているコトノを置いて、俺は森の奥へ向けて走り出した。
トラブルに巻き込まれたくないけど遭遇してしまった以上仕方がない。
もしここで放っておいて被害者が出るなんてことがあったら、俺があの人に殺されてしまう!
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