ヒーロー王子

礼二えもん

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女のケツが見れる仕事…実は無いでも無いんだよなー

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実は僕がニートになったきっかけは女のケツが仕事で見れなくなったからだ。
それはどんな仕事だったかというと、仕事しながら女風呂が見れる仕事だ。
僕は半年ほど前、自動車関連のお金が必要で山林に落ちている小枝を集めるアルバイトを始めた。
金にしか興味のなくなった俗人とともに、金のために労働なんぞして楽しいわけないが、一人でできるのが他の仕事よりは魅力があり、4ヶ月ほど続けた。
そんなある日、山の中でどこからともなく、女の声が聞こえる。
そして、木々の間から発見したのだ。遠くに小さく見える女の裸を。
それは露天の女湯だった。
小さいと言っても、なんとか顔やおっぱい、陰毛、尻の形は確認できた。
それは僕にとって仕事が天国に変わった瞬間だった。
苦役であるはずの仕事をしながら股間が気持ちよくなれる。
こんな最高なことがあるだろうか!!
僕はもっと、じっくり女の裸を見たいと、最も裸が見やすく、向こうから見つかりにくいポイントに陣取り、双眼鏡を持ってきて長時間、裸の女を見た。
しかし、幸せな日々は長く続かなかった。
あまりにも長時間、小枝を持って来ないことを変に思った同僚の俗人どもが仕事の内容を変更しやがった。
僕は同じ場所で材木の整理をする仕事をあてられ、共同作業なのもイヤだったが、女の裸が見れないのが最大の苦痛だった。
どうしても女の裸を見たかった僕は、同僚の俗人がいなくなったのを見計らって、女湯を見に行った。
たっぷり女の裸を楽しんで帰ってきた僕を待っていたのは、金のことしか考えない冷血漢の俗人が隠し持ってる弱い者いじめ大好きな鬼の顔。
僕は「トイレに行ってた」と言いヒーロー王子らしく、誰も傷つけない平和的な解決を画策したが、悪魔に魂を売った俗人は「ウソつけ」と決めこむ。
もし僕の言ってることがウソだとしても、真実を暴いて誰が得をするというのか。
僕は決められた仕事はしていた。空いた時間に自分にウソをつかない冒険をしていただけだ。
金のために俗人との無益な争いはできないと判断し、金地獄という名の職場を脱出した。
そして本物のヒーロー王子になるべく、ヒーロー遊民として、日々冒険することを魂に誓ったのだ。
次回につづく。
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