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悪役王子だるまにされてハピエンフラグ……か? 6 *

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 手足が生えても体力が落ちすぎていたら逃げられない。認めたくはないが、連日のエロがおれの筋力意地に貢献していたようでイリアスと触手から解放されたおれは元気いっぱいだった。おっぱいの大きな可愛いメイドちゃんが飯を食べさせてくれるから、気持ちも穏やかだ。
 大丈夫、前世の記憶を取り戻したおれは優しいから、権力を使って立場の弱い子を無理やりなんてしない。市井に紛れたら、荷運びでもゴミ処理でも何でもやって死ぬ気で金を貯めて娼館に行こう。前世では性病が怖いとか、行かない理由ばかり並べていたけれど、性病で死んでも童貞のまま死ぬよりましだ。
 この世界にいたら別の意味で性病になりそうだが……もしかしてないのかな性病。エロに関してはかなり寛容な世界だから。どこかで男性向けゲームの世界線に繋がってたらいいのに。
 おれは触手がシャイオを連れてくるのを疑わず、芋虫運動をして筋トレをして待っていた。

 筋トレに疲れて眠っていたらしく、だれかがおれの後ろに突っ込んだ気配で目を覚ました。

「ぁうんっ……あっ……なに……あっ、あっ、ああっ」

 部屋が暗くて見えない。優秀なおれのけつまんこは相手が誰であろうと優しく受け入れて、きゅんきゅん悦んでいる。だけど、覚えのないちんこだ。シャイオでもイリアスでもない……?

「だれ、やめっ……ぁあっ、だれか! っんん――」

 忘れていたが、おれは無力だからこの部屋には警備がついている。触手とシャイオはそれのせいで手間取っているのかもしれないが、いまはそっちじゃなくて、おれを犯している相手の特定をしなければ。
 顔を見られないようにするためか、灯りを消したなかでうつ伏せで犯されている。項に荒い息がかかり、べろりと舐められて背中に震えが走った。その拍子に後ろが締まったようで、犯している奴の低いうめき声が漏れる。
 それよりも、背後の男には髭が生えている……。おれが知っている髭の男と言えばこの邸宅の主、ヨゥクォーリ公爵その人だ。美人の奥さんとの間に五人ぐらい子供がいるはずで、おれに絶対に近寄らないようにしていたのに。

 必死で首を振って口の拘束を外すと、おれは尋ねた。

「公爵、なんで……あぅっ」
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