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7 縦ロール断髪式
「頭が軽いわ」
「そうだな。あとはその話し方をどうにかしないと」
「あ、そう、だな?」
「わざとらしく男みたいにしなくても、無駄な言葉を言わないようにしたらいいんじゃないか?」
「う、うん」
髪を切ったラウルは頭を振ったり、髪の断面に手を触れたりして楽しそうにしている。俺の粗末な服にも文句を言わないし、嫁にはできないけれど、同居人としていてもらうぶんには楽しそうだ。
殺しても死ななさそうだった父は、母が風邪をこじらせてあっけなく死んで次の冬に同じような風邪をこじらせて死んだ。お前は成人しているからもう大丈夫だなんて、勝手な言葉を言い残して。
父が死んで一年も経っていないから、俺はひたすら寂しかった。嫁が欲しかったけれど、町で見かける女性をどんな性格かわかるほど人間関係の経験値も低い。
そんな俺だけど、ラウルが悪いやつじゃなのはわかっている。貴族なのにボロい服にも不味い飯にも文句を言わない。仕事だって手伝うと言う。
今はみんな手配書の物語に夢中だから、人のいるところに出かけていったら石を投げられるかもしれない。二、三年もしたら男らしくなって、悪役令嬢フローリアと分からなくなるだろう。
それまでは、この山奥で静かに生活したらいい。
「ラウル、とりあえず俺は服を買ってくるから、今日はゆっくりしていてくれ。暇だったら、えーっと、これ! これは薬草だから、よく揉んで怪我したところに貼り付けておくといい。足痛いだろう」
「サク、ありがとう。お……言葉に甘えて、今日はゆっくりさせていただ、く、ね」
「ああ。いってくる」
「いってらっしゃい」
送り出す言葉を聞くのはどれぐらいぶりだろう。
それだけのことが嬉しくて、俺はとっておきの山の素材を握りしめて町に向かった。
「そうだな。あとはその話し方をどうにかしないと」
「あ、そう、だな?」
「わざとらしく男みたいにしなくても、無駄な言葉を言わないようにしたらいいんじゃないか?」
「う、うん」
髪を切ったラウルは頭を振ったり、髪の断面に手を触れたりして楽しそうにしている。俺の粗末な服にも文句を言わないし、嫁にはできないけれど、同居人としていてもらうぶんには楽しそうだ。
殺しても死ななさそうだった父は、母が風邪をこじらせてあっけなく死んで次の冬に同じような風邪をこじらせて死んだ。お前は成人しているからもう大丈夫だなんて、勝手な言葉を言い残して。
父が死んで一年も経っていないから、俺はひたすら寂しかった。嫁が欲しかったけれど、町で見かける女性をどんな性格かわかるほど人間関係の経験値も低い。
そんな俺だけど、ラウルが悪いやつじゃなのはわかっている。貴族なのにボロい服にも不味い飯にも文句を言わない。仕事だって手伝うと言う。
今はみんな手配書の物語に夢中だから、人のいるところに出かけていったら石を投げられるかもしれない。二、三年もしたら男らしくなって、悪役令嬢フローリアと分からなくなるだろう。
それまでは、この山奥で静かに生活したらいい。
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「サク、ありがとう。お……言葉に甘えて、今日はゆっくりさせていただ、く、ね」
「ああ。いってくる」
「いってらっしゃい」
送り出す言葉を聞くのはどれぐらいぶりだろう。
それだけのことが嬉しくて、俺はとっておきの山の素材を握りしめて町に向かった。
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