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記念SS
6巻刊行記念 番外編
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6巻刊行記念、アンダルシュ創刊3周年記念、デビュー3周年のトリプル記念です!いつも温かく見守っていただきありがとうございます!いただくコメントの全てが宝物です(感涙)
もしよければ、進捗にお知らせがありますのでご覧ください。
◇◇◇
ユーフォーンの浄化を終え、旅の前にダリウスと二人で街の中にある湖に来ていた。ここは前にエルビスとデートし、エッチなことを致してしまった場所である。
恋人達のデートコースで有名だが、ダリウスは大人になってからは仕事以外で来たことがないという。念のため剣を下げているが、お互いラフな格好をしていて、護衛は離れてつい来ている。
今回は人払いをしていないので、他にもデート中らしいカップルがたくさんいるし、子供を連れた家族が何組かいて、ほのぼのしている。
「子供の頃から来てんのに、なんか今日はすげぇ綺麗に見えるな。やっぱ、お前らのアレのせいか?」
「――ノーコメント」
いやいや、ここでエルビスとのことを持ち出す気か? 睨みつけると、本人はそんなつもりじゃないらしく咎める表情ではなかった。
「責めてねぇよ! 俺はもっと特別な場所でシたしなぁ~」
「本っ当ーに、下ネタ好きだなぁ、おい!」
領主館の敷地内にあるチョスーチは、限られた人間しか入れない。そこで青空の下で致したわけだが、今それを持ち出すなって。
「なぁ、手を繋いでもいいか?」
ダリウスが手を差し出し手を繋ぐ。
まったく……こういうところが憎めないんだ。
「ここに仕事以外で来る気はなかったんだよなー。だから、すげぇ楽しい」
他の三人は、比較的自制心が強く、こんな風に尻尾をブンブン振るタイプじゃない。それに、俺にだけ素直、ってところもぐっとくるポイントだ。
「デートコースだから?」
「つーか、俺が誰かと二人きりでいると、色々面倒な噂が立ったんだよ」
「ああ、なるほど」
日本でいうと、ワイドショーネタにされたんだな。
「じゃあ、今日は気にしなくていいな」
「おお! マジで最高!」
どエロ団長なのに、屈託のない笑顔が眩しい。
「あ、この花、あっちの世界でも見たことある。いっぱい咲いていると壮観だな」
小さな花びらが集まり、丸いぼんぼりのような形をした花が密集して咲いている。
「すまん……花の名前には詳しくねぇんだ」
「ははっ、大丈夫、俺も知らない」
笑っていると、街の住人の視線を感じた。軽く手を振ると、歓声を上げながら手を振り返してきた。
「俺の恋人は人気者だなぁ」
ダリウスは俺の手を引っ張り、俺を背後から抱きしめ、自分も彼らに手を振った。周囲から、俺の時よりも大きな黄色い声が上がった。
「……あんたの方が人気者じゃん」
そう、これなんだよ。俺の恋人はみんなハイスペックでイケメンで、誰もが憧れる男ばかりだ。湖に来ている人は相手がいるけど、それでも心配になってしまう。
と言っても、ダリウスの浮気の心配じゃなく、この先もモテモテ男に付きまとう人は出てくることへのという心配だ。
「俺はお前にだけモテてりゃ満足だ。なぁ、チューしようぜ!」
俺が不機嫌になったせいか、ふざけて頬と頬をくっつけてきた。
まぁ、これもいんだけどさ……
思い切って顔を動かし、頬にキスした。
「うぉ!? ジュンヤ?」
俺が人前でこんなことするのは珍しいので、ダリウスも驚いている。
「ん」
目を閉じて顔を上げる。
……通じるよな?
不安に思っていると、唇に柔らかいものが触れた。
「ん、んぅ……」
お互いの唇を喰み、啄むようなキスを繰り返す。
「人前ですんの、嫌だったんじゃねぇか?」
「恥ずかしかっただけ。でも、気持ちは秘めてるだけじゃ伝わらないからさ。俺も色々考えてるんだぞ」
「確かにそうだな。愛してるぜ、ジュンヤ」
「俺も愛してるよ。さぁ、散歩続けようぜ!」
抱きしめていた腕が緩み解放される。俺はダリウスの指に絡めるように握り手を繋いだ。
ダリウスは驚いた顔をしたが、デレデレの締まりのない顔で笑った。
「その顔、俺以外に見せんなよ」
いつも言われているセリフだが、今日は俺が言う番だったようだ。
もしよければ、進捗にお知らせがありますのでご覧ください。
◇◇◇
ユーフォーンの浄化を終え、旅の前にダリウスと二人で街の中にある湖に来ていた。ここは前にエルビスとデートし、エッチなことを致してしまった場所である。
恋人達のデートコースで有名だが、ダリウスは大人になってからは仕事以外で来たことがないという。念のため剣を下げているが、お互いラフな格好をしていて、護衛は離れてつい来ている。
今回は人払いをしていないので、他にもデート中らしいカップルがたくさんいるし、子供を連れた家族が何組かいて、ほのぼのしている。
「子供の頃から来てんのに、なんか今日はすげぇ綺麗に見えるな。やっぱ、お前らのアレのせいか?」
「――ノーコメント」
いやいや、ここでエルビスとのことを持ち出す気か? 睨みつけると、本人はそんなつもりじゃないらしく咎める表情ではなかった。
「責めてねぇよ! 俺はもっと特別な場所でシたしなぁ~」
「本っ当ーに、下ネタ好きだなぁ、おい!」
領主館の敷地内にあるチョスーチは、限られた人間しか入れない。そこで青空の下で致したわけだが、今それを持ち出すなって。
「なぁ、手を繋いでもいいか?」
ダリウスが手を差し出し手を繋ぐ。
まったく……こういうところが憎めないんだ。
「ここに仕事以外で来る気はなかったんだよなー。だから、すげぇ楽しい」
他の三人は、比較的自制心が強く、こんな風に尻尾をブンブン振るタイプじゃない。それに、俺にだけ素直、ってところもぐっとくるポイントだ。
「デートコースだから?」
「つーか、俺が誰かと二人きりでいると、色々面倒な噂が立ったんだよ」
「ああ、なるほど」
日本でいうと、ワイドショーネタにされたんだな。
「じゃあ、今日は気にしなくていいな」
「おお! マジで最高!」
どエロ団長なのに、屈託のない笑顔が眩しい。
「あ、この花、あっちの世界でも見たことある。いっぱい咲いていると壮観だな」
小さな花びらが集まり、丸いぼんぼりのような形をした花が密集して咲いている。
「すまん……花の名前には詳しくねぇんだ」
「ははっ、大丈夫、俺も知らない」
笑っていると、街の住人の視線を感じた。軽く手を振ると、歓声を上げながら手を振り返してきた。
「俺の恋人は人気者だなぁ」
ダリウスは俺の手を引っ張り、俺を背後から抱きしめ、自分も彼らに手を振った。周囲から、俺の時よりも大きな黄色い声が上がった。
「……あんたの方が人気者じゃん」
そう、これなんだよ。俺の恋人はみんなハイスペックでイケメンで、誰もが憧れる男ばかりだ。湖に来ている人は相手がいるけど、それでも心配になってしまう。
と言っても、ダリウスの浮気の心配じゃなく、この先もモテモテ男に付きまとう人は出てくることへのという心配だ。
「俺はお前にだけモテてりゃ満足だ。なぁ、チューしようぜ!」
俺が不機嫌になったせいか、ふざけて頬と頬をくっつけてきた。
まぁ、これもいんだけどさ……
思い切って顔を動かし、頬にキスした。
「うぉ!? ジュンヤ?」
俺が人前でこんなことするのは珍しいので、ダリウスも驚いている。
「ん」
目を閉じて顔を上げる。
……通じるよな?
不安に思っていると、唇に柔らかいものが触れた。
「ん、んぅ……」
お互いの唇を喰み、啄むようなキスを繰り返す。
「人前ですんの、嫌だったんじゃねぇか?」
「恥ずかしかっただけ。でも、気持ちは秘めてるだけじゃ伝わらないからさ。俺も色々考えてるんだぞ」
「確かにそうだな。愛してるぜ、ジュンヤ」
「俺も愛してるよ。さぁ、散歩続けようぜ!」
抱きしめていた腕が緩み解放される。俺はダリウスの指に絡めるように握り手を繋いだ。
ダリウスは驚いた顔をしたが、デレデレの締まりのない顔で笑った。
「その顔、俺以外に見せんなよ」
いつも言われているセリフだが、今日は俺が言う番だったようだ。
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