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第33章:「次の挑戦――挑発しろ!」
しおりを挟むコスプレショップの雰囲気は、最初の対決の後、緊張と興奮に包まれていた。先ほどのラウンドでは、カナデとリカがエレガントでクラシックな衣装を披露した。そして、ヒカリが笑いながら叫んだ。
「さあ、次はもっとレベルを上げるわよ! もっと大胆なコスプレを選んで、ユウくんをドキドキさせた方が勝ちよ!」
ユウは、前回の勝負の興奮からまだ回復しきれていなかった。唾を飲み込みながら、二人の挑戦者を見つめる。こんな大胆な勝負に審査員として参加するのは気まずいし、どう反応していいのかわからない。それでも、断ることはできなかった。
✦ ✦ ✦
カナデが最初に動いた。自信に満ちた表情で試着室へと向かい、数分後、堂々とした姿で現れた。彼女が選んだのは、セクシーな女戦士風のコスプレだった。
深紅のドレスは体にぴったりとフィットし、短めの丈と計算された透け感が、彼女のしなやかなスタイルを引き立てていた。濃い藍色の長い髪が波のように揺れ、額には鮮やかなオレンジのリボン付きのカチューシャが飾られている。カナデは展示エリアの中央に立ち、優雅にポーズを決めた。店のライトが彼女のシルエットを美しく浮かび上がらせる。
「どう? 似合ってる?」
カナデは柔らかく、それでいて自信に満ちた声で尋ねた。
ユウの顔が一瞬で赤く染まる。
「すごく… 似合ってるよ。とても綺麗だ。」
✦ ✦ ✦
カナデの番が終わると、リカが動いた。迷いのない足取りで試着室に入り、しばらくして出てきた彼女の姿に、ユウは思わず息をのんだ。
彼女が選んだのは、ダークエルフのような妖艶な衣装だった。黒いレースのトップスは、フィット感のあるデザインで大胆なカットが施されている。それに合わせたのは、短いレザースカート。漆黒の長い髪が肩のあたりで揺れ、深いエメラルド色の瞳が鋭くユウを射抜くように見つめていた。
さらに、リカのトレードマークとも言える刀も、ファッションアイテムとしてコーディネートされていた。彼女は自信満々にポーズを決め、ユウの視線を真っ直ぐに受け止める。
「さて、ユウ… どうかしら?」
挑発するような、しかしどこか試すような声だった。
「すごく… カッコいいし、魅力的だよ。」
ユウは正直な気持ちを言葉にしたが、その胸の高鳴りは隠せなかった。
✦ ✦ ✦
最後に、ヒカリが動き出した。いつも明るく元気な彼女は、まるでこの勝負をゲームのように楽しんでいるようだった。
「ふふっ、私も負けていられないわね!」
笑いながら試着室へと消え、しばらくして現れた彼女の姿に、場の空気が一変した。
今までの「ミユキ風」な可愛らしい雰囲気とは全く違う、ゴシックな魔法使い風のコスプレだった。黒と紫を基調としたロングドレスは、レースと流れるようなデザインが特徴的。裾からは美しい脚がちらりと覗き、全体的にミステリアスな雰囲気を演出している。
さらに、いつもとは違い、彼女の白い髪は高めのポニーテールにまとめられていた。赤い右目が妖しく輝き、左目には特徴的なアイパッチがつけられていた。
「じゃーん!」
ヒカリはくるりと回って、誇らしげに笑った。
「どう? これこそ究極の挑発コスプレでしょ!」
周囲からは笑いと感嘆の声が漏れた。他の客たちも彼女たちの勝負に気付き、あちこちから拍手や囁き声が聞こえてくる。
✦ ✦ ✦
勝者は…?
「さあ、ユウくん、ジャッジの時間よ!」
ヒカリがユウの肩をポンポンと叩く。ユウは、目の前に立つ三人を順番に見つめた。
(どうしよう… みんなそれぞれ魅力的すぎる…!)
彼の心臓はドキドキと高鳴り、しばらく沈黙が続いた後、意を決して言葉を発した。
「えっと… どのコスプレもすごく素敵だった。みんな個性的で、すごく似合ってる。」
「でも、もし一人を選ぶなら…… カナデ かな。」
カナデが少し驚いた顔をして、やがて微笑んだ。
「ありがとう、ユウ。」
その瞬間、場の空気がさらに盛り上がった。拍手と歓声が飛び交い、ユウは顔を真っ赤にしながら、改めて自分がとんでもない勝負に巻き込まれたことを実感する。
(これって、なんだか… ただの遊びじゃなくなってきた気がする。)
そんなユウの心のざわめきをよそに、ヒカリは笑顔でウインクしながら言った。
「ふふっ、これはまだ始まりにすぎないわよ?」
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