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冒険の始まり
冒険の始まり
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「ぐっぐっぐっ・・・ぷはー!!何よ何よ、皆してさ!!お爺様が死んで、ちょーっと神殿が壊れたからって出てくなんて、薄情すぎるれそ!!!」
カレンがそのガラス瓶を逆さにして、残っていた内容物を一気に飲み干したのは、彼女の祖父の秘蔵のコレクションであった度数のきついお酒であった。
それを飲み干した彼女はすっかり酔いが回ってしまっているのか、ふらふらと定めるところがない様子で身体を揺らしており、その顔は真っ赤に染まってしまっていた。
「大体ねぇ・・・地元地元って、ここれ生まれ育った私はどーすればいいのほ!!帰る場所なんてないっへほ!!」
酒が回り呂律が回っていない彼女は、先ほどは二人の手前いえなかった事をぶちまけている。
その不満を表すように、彼女は空になった瓶を地面へと強く叩きつけていた。
「あぁん?トージロー、あんた全然飲んれないじゃない!まだまだあるんだから、ちゃんと飲みらさいよね!」
空になった瓶を手放し、新しい瓶へと手を伸ばすカレンは、それに全く手をつけていないトージローを目にすると、彼にも絡み始めていた。
「元はといえば、あんたの所為でもあるんらからね!?ちゃんと分かってる!?あんたがもっと勇者様らしい見た目だったら、何にも問題なかったんらから!!」
トージローへと酒瓶を渡し、そのまま彼へと肩を組んだカレンは、その酒臭い息を浴びせかけるようにして怒鳴り散らし始める。
「そうじゃのぅ、確かにわしも悪かったのぅ。わしが近所の貴子さんにちょっかい掛けたのがバレてもうて、あの時の婆さんの怒りようといったら今思い出しても・・・ひぃ!?婆さん、悪気はなかったんじゃ!!許してくれぇ!」
「分かればいいのよ、分かれば!何よ、案外話せるじゃないあんた!!」
カレンから渡された酒瓶を両手に抱えるトージローは、彼女の言葉と微妙に噛み合っているようで噛み合っていない言葉を呟いている。
しかしすっかり酒が回ってしまっているカレンには、その微妙な違和感は気にならないようで、彼女は彼の言葉に上機嫌に膝を叩いていた。
「はー・・・どうしよう、これから」
酒による不安定な気分は、先ほどまで上機嫌な表情で笑っていたカレンを急に落ち込ませてしまう。
今の現実を思い出し、将来の不安に駆られた彼女は、遠い目をすると深々と溜め息を吐いていた。
「ぐびぐびぐび・・・かーっ!こりゃ、えらいきっついのぅ!!」
そんな彼女の横でトージローは受け取った酒瓶を傾けると、焼けつくような熱気の籠った息を吐き出していた。
「おぅ、嬢ちゃん!若いもんが、そんないつまでも暗い顔しとったら駄目じゃぞ!!わしが若い頃なんてのぅ、寝る間も惜しんで働いたもんじゃ!!じゃと言うのに、最近の若いもんは・・・!!」
強い酒を飲んだためなのか、いつもよりもしゃっきりとした顔をしたトージローは、今後は逆にカレンへと絡みだすと、自らの若い頃の自慢話をくどくどと管を巻き始める。
「・・・そうよね。あんな奴らに認められなくたって、全部が終わった訳じゃない・・・何てったってトージローは、本物の勇者様なんだから!!!」
「そうじゃそうじゃ!わしは凄いんじゃぞ!!」
老人のウザったらしい絡み酒も、その内容が偶々心に刺さることもある。
カレンはトージローの言葉にこぶしを握り締めると、それを突き上げる。
それに合わせて、トージローも握りしめた酒瓶を高く掲げていた。
「見てなさいよ、トージローを馬鹿にした奴ら!!私がトージローと冒険して、こいつが本物の勇者だって証明してやるんだから!!」
高くこぶしを突き上げたカレンは、そのままの姿勢で宣言する。
トージローを本物の勇者だと、世間に認めさせてやると。
「よーし、やってやるぞー!!!」
「おぉー!!」
突き上げたこぶしを下ろして、そこに転がっていた酒瓶を掴んだカレンは、それを再び突き上げる。
それに合わせるように、トージローもまた握りしめた酒瓶を突き上げ、彼らは決意の乾杯を交わす。
二人の周りにはまだまだ飲み切れていない、エセルバード秘蔵のコレクションが転がっていた。
カレンがそのガラス瓶を逆さにして、残っていた内容物を一気に飲み干したのは、彼女の祖父の秘蔵のコレクションであった度数のきついお酒であった。
それを飲み干した彼女はすっかり酔いが回ってしまっているのか、ふらふらと定めるところがない様子で身体を揺らしており、その顔は真っ赤に染まってしまっていた。
「大体ねぇ・・・地元地元って、ここれ生まれ育った私はどーすればいいのほ!!帰る場所なんてないっへほ!!」
酒が回り呂律が回っていない彼女は、先ほどは二人の手前いえなかった事をぶちまけている。
その不満を表すように、彼女は空になった瓶を地面へと強く叩きつけていた。
「あぁん?トージロー、あんた全然飲んれないじゃない!まだまだあるんだから、ちゃんと飲みらさいよね!」
空になった瓶を手放し、新しい瓶へと手を伸ばすカレンは、それに全く手をつけていないトージローを目にすると、彼にも絡み始めていた。
「元はといえば、あんたの所為でもあるんらからね!?ちゃんと分かってる!?あんたがもっと勇者様らしい見た目だったら、何にも問題なかったんらから!!」
トージローへと酒瓶を渡し、そのまま彼へと肩を組んだカレンは、その酒臭い息を浴びせかけるようにして怒鳴り散らし始める。
「そうじゃのぅ、確かにわしも悪かったのぅ。わしが近所の貴子さんにちょっかい掛けたのがバレてもうて、あの時の婆さんの怒りようといったら今思い出しても・・・ひぃ!?婆さん、悪気はなかったんじゃ!!許してくれぇ!」
「分かればいいのよ、分かれば!何よ、案外話せるじゃないあんた!!」
カレンから渡された酒瓶を両手に抱えるトージローは、彼女の言葉と微妙に噛み合っているようで噛み合っていない言葉を呟いている。
しかしすっかり酒が回ってしまっているカレンには、その微妙な違和感は気にならないようで、彼女は彼の言葉に上機嫌に膝を叩いていた。
「はー・・・どうしよう、これから」
酒による不安定な気分は、先ほどまで上機嫌な表情で笑っていたカレンを急に落ち込ませてしまう。
今の現実を思い出し、将来の不安に駆られた彼女は、遠い目をすると深々と溜め息を吐いていた。
「ぐびぐびぐび・・・かーっ!こりゃ、えらいきっついのぅ!!」
そんな彼女の横でトージローは受け取った酒瓶を傾けると、焼けつくような熱気の籠った息を吐き出していた。
「おぅ、嬢ちゃん!若いもんが、そんないつまでも暗い顔しとったら駄目じゃぞ!!わしが若い頃なんてのぅ、寝る間も惜しんで働いたもんじゃ!!じゃと言うのに、最近の若いもんは・・・!!」
強い酒を飲んだためなのか、いつもよりもしゃっきりとした顔をしたトージローは、今後は逆にカレンへと絡みだすと、自らの若い頃の自慢話をくどくどと管を巻き始める。
「・・・そうよね。あんな奴らに認められなくたって、全部が終わった訳じゃない・・・何てったってトージローは、本物の勇者様なんだから!!!」
「そうじゃそうじゃ!わしは凄いんじゃぞ!!」
老人のウザったらしい絡み酒も、その内容が偶々心に刺さることもある。
カレンはトージローの言葉にこぶしを握り締めると、それを突き上げる。
それに合わせて、トージローも握りしめた酒瓶を高く掲げていた。
「見てなさいよ、トージローを馬鹿にした奴ら!!私がトージローと冒険して、こいつが本物の勇者だって証明してやるんだから!!」
高くこぶしを突き上げたカレンは、そのままの姿勢で宣言する。
トージローを本物の勇者だと、世間に認めさせてやると。
「よーし、やってやるぞー!!!」
「おぉー!!」
突き上げたこぶしを下ろして、そこに転がっていた酒瓶を掴んだカレンは、それを再び突き上げる。
それに合わせるように、トージローもまた握りしめた酒瓶を突き上げ、彼らは決意の乾杯を交わす。
二人の周りにはまだまだ飲み切れていない、エセルバード秘蔵のコレクションが転がっていた。
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