90 / 231
第二部 オッドアイの行方ー失われた記憶を求めて
新人俳優
しおりを挟む
「いーやーだッ!絶対しない!無理ムリ!無理ムリ!!」
「なぁそう言うなよ、お前のルックスは世界に通じると思うんだ。」
「無理だって!俺興味ないし!口下手だから無理だって!ばれるぜ?」
「大丈夫だよ、新人だから、緊張するのも当たり前、下手糞なのも当たり前。何にも怖くないよ、なぁ、頼む!五分だけ接触できる時間が俺に出来ればそれでいいんだ。」
「嫌だよ!俺はしがないタバコ屋の息子だ!」
「だからいいんだよ、擦れてなくて!お前格好いいんだぜ?絶対にばれない。保証する!危険な目にはあわせないから、頼む!」
俺は必死にフィンを説得しようとしていた。格好いいと言う言葉に少しピクリとしたので畳み掛ける。
「お前って本当に格好いいんだよ。だから女の子も集まってくるじゃないか。きっとそれは外見だけじゃなく、お前の中身も格好いいからだと思う。別に本当になれって言ってるんじゃない。パーティーの間だけ振りをしてくれればいいから!」
俺は両手を合わせて拝んでみた。
「頼む!」
「・・・・本当に服来て立ってるだけでいいのか?」
「うん!いい服来て、パーティーで紹介されるだけで良い。俺の横でにっこり笑ってればそれで良いからさ。なっ?」
「俺の報酬は?」
「1万HKD」
「…金はいい。願い事一つと交換だ。何でも一つだけ俺の言う事を聞く事!」
「OK、ジーニーじゃないけど、俺が叶えられるものなら何でも一つ聞くよ。」
「…分かった。交渉成立。」
「助かった!ありがとう、フィン!」
俺はフィンの頭をくしゃくしゃっと撫でた。持つべきものはイケメンの友人である。フィンはまた子供扱いするな、とヘソを曲げた。
ダオ夫妻は近々内輪でパーティを開くと言っていて、夫のアポは取れないがそのパーティーに招待する事は出来ると言っていた。ただし仕事関係の人間の振りをする必要がある為、俺はフィンを新人俳優に仕立てて潜入する事にしたのだ。俺がエージェント役でフィンを紹介する振りをしダオ氏に近づく。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「なぁそう言うなよ、お前のルックスは世界に通じると思うんだ。」
「無理だって!俺興味ないし!口下手だから無理だって!ばれるぜ?」
「大丈夫だよ、新人だから、緊張するのも当たり前、下手糞なのも当たり前。何にも怖くないよ、なぁ、頼む!五分だけ接触できる時間が俺に出来ればそれでいいんだ。」
「嫌だよ!俺はしがないタバコ屋の息子だ!」
「だからいいんだよ、擦れてなくて!お前格好いいんだぜ?絶対にばれない。保証する!危険な目にはあわせないから、頼む!」
俺は必死にフィンを説得しようとしていた。格好いいと言う言葉に少しピクリとしたので畳み掛ける。
「お前って本当に格好いいんだよ。だから女の子も集まってくるじゃないか。きっとそれは外見だけじゃなく、お前の中身も格好いいからだと思う。別に本当になれって言ってるんじゃない。パーティーの間だけ振りをしてくれればいいから!」
俺は両手を合わせて拝んでみた。
「頼む!」
「・・・・本当に服来て立ってるだけでいいのか?」
「うん!いい服来て、パーティーで紹介されるだけで良い。俺の横でにっこり笑ってればそれで良いからさ。なっ?」
「俺の報酬は?」
「1万HKD」
「…金はいい。願い事一つと交換だ。何でも一つだけ俺の言う事を聞く事!」
「OK、ジーニーじゃないけど、俺が叶えられるものなら何でも一つ聞くよ。」
「…分かった。交渉成立。」
「助かった!ありがとう、フィン!」
俺はフィンの頭をくしゃくしゃっと撫でた。持つべきものはイケメンの友人である。フィンはまた子供扱いするな、とヘソを曲げた。
ダオ夫妻は近々内輪でパーティを開くと言っていて、夫のアポは取れないがそのパーティーに招待する事は出来ると言っていた。ただし仕事関係の人間の振りをする必要がある為、俺はフィンを新人俳優に仕立てて潜入する事にしたのだ。俺がエージェント役でフィンを紹介する振りをしダオ氏に近づく。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
fall~獣のような男がぼくに歓びを教える
乃木のき
BL
お前は俺だけのものだ__結婚し穏やかな家庭を気づいてきた瑞生だが、元恋人の禄朗と再会してしまう。ダメなのに逢いたい。逢ってしまえばあなたに狂ってしまうだけなのに。
強く結ばれていたはずなのに小さなほころびが2人を引き離し、抗うように惹きつけ合う。
濃厚な情愛の行く先は地獄なのか天国なのか。
※エブリスタで連載していた作品です
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる