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世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
俺の住む日本は大日本帝国として参戦し、アジアを大きく席巻したが、最終的には本土の空襲と世界で唯一核爆弾を使用される事になり、敗戦国となった。
その後はGHQによる占領統治を行われ、日本だけど日本じゃない状態が続いた。
だが我等が大和民族の先達の方々は、何も無い焼け野原から立派に国を復興してくださり、その甲斐あって短いようで長かったGHQの占領統治を終える事が出来た。
その後、高度経済成長が訪れ、それに呼応するかの様に全国に[ダンジョン]と呼ばれる、物理法則や生物論を無視するかの様な迷宮が出現した。
ダンジョンの中には[モンスター]と呼ばれる魔物が生息し、貴重な鉱物が豊富に存在し、モンスター由来の食材や素材も入手出来る、敗戦から立ち直り新たな成長を目指す国家や国民のお腹やサイフを支える、夢の様な場所だった。
そのダンジョンに入りモンスターと戦い、資源を持ち帰る者達は[探索者]と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい奴らと蔑まれていたが、徐々に職業として認められる事になる。
そして月日が流れ現代になると、なりたい職業ランキングでは上位に入る事は無くとも、立派な職業として認識されるようになり、ダンジョン探索者組合ーー通称ギルドーーや、探索者を集めた法人が設立され、ダンジョン探索は華々しくは無いが、生活に欠かす事が出来ない重要な役割を担う様になっていた。
探索者達は漫画やアニメ、ゲームで出て来る様なチートレベルの特殊能力は無いが、命懸けの肉体労働をしている為身体能力は高かった。
一部例外的にダンジョン内で発見される[スキルオーブ]という、スキルの封入された宝珠を使って、特殊なスキルを得た探索者も居るが、それは探索者1万人に1人レベルの貴重な存在で、スキルを獲得した探索者はギルドや探索者法人で取り合いになる程人気があった。
例えば無限にアイテムを持つ事が出来る[ストレージ]のスキル、このスキルがあれば補給や運搬の心配をせずに、精神が保つ限り何日でもダンジョン探索をする事が出来るので、収入が倍どころか100倍にも1000倍にもする事が出来る。
だからスキル保持者は貴重な存在で、ギルドや探索者法人で取り合いになるのだ。
しかし他の探索者は身一つでダンジョンの探索をしていた。
16歳になると探索者協会に行き、身辺の調査と簡単な試験と運動能力テストを受け、合格すると探索者として登録する事が出来る。
そして探索者協会で武器や防具の購入の許可と、武器の携帯所持を許可される。
ちなみに購入出来る武器は[刀剣類][槍][棍棒][ナックルダスター][斧][ハンマー]と、飛ばない武器に限定されている。
銃や弓は所持も持ち込みも許可されていないが、ダンジョン内で犯罪や、災害級のモンスター発生時には、警察や自衛隊が銃器を持ち込み、ここぞとばかりに発砲をする。
関係法令も厳しく、探索者がダンジョン外で武器を使い何らかの事件を起こして検挙され有罪判決になると、自動的に懲役年数が最低10年、罪科によっては自動的に無期懲役もしくは死刑判決が追加される親切仕様の刑法が整えられた。
ダンジョン内での犯罪は立件が難しく、ダンジョン専門でパトロールをする警察内組織[迷宮機動隊]が存在しており、24時間365日体制でダンジョン内をパトロールしている。
それは何故かというと、ダンジョン内はダンジョン由来の物を、大きさで変わってくるが1時間~12時間程放置すると、ダンジョンが吸収してしまうという、謎の性質があるからだ。
犯罪を立証する証拠が消えるダンジョン内は、【誰かを消したい】犯罪者にとっては、格好の処理場になるからだ。
それもそうだ。
消したいモノが消えるまで見つからずに放置出来れば、ダンジョンが吸収してくれる。
ダンジョン内での諍いも同様に、証拠が残らないのだからやりたい放題になる。
だからダンジョン探索者の登録時に身辺調査が行われ、ダンジョン内で犯罪を犯させないように迷宮機動隊が常にパトロールをしている。
まだまだ色々あるが、説明しきれないのでダンジョンの説明はこんな物でいいだろう。
因みにダンジョンがあるのは世界で日本のみ、そしてダンジョンは多階層になっており、未だに踏破したという話は無い。
そんな魅力的で危険なダンジョンで、生計を立てようと探索者になり、今日が初めてのダンジョン探索を迎えるのが、俺だ。
俺は就活が上手くいかず、フリーターとして器用にやって行く自信も無かったので、探索者協会に登録し、職業探索者になる事を選んだ。
先日高校を卒業したばかりのピチピチの18歳。
在学中にバイトを頑張り探索者登録費用の5万円と、武器や防具、必要になる装備品や携行品を購入する費用の30万円を稼いで今日に至る感じだ。
高校を卒業し、「大学の入学まで遊び倒そうぜ!」とか、「就職怠いけど入社式までドライブ行きまくろうよ!」とか、楽しそうにやっている同級生達を尻目に、俺の地元のダンジョン[桜ダンジョン]にやって来た。
ダンジョン前にあるダンジョンゲート前で、先日購入した武器と防具を装着し、水や食料、救急用品が入っている大型のリュックを背負って、ダンジョンに入る順番を待っている。
ダンジョンに入る際は、探索者登録証をゲート前の係員に渡し、入退場の管理用に登録証のスキャンと、登録証の真贋判定をされて問題無ければダンジョンに入る事が出来る。
因みに探索者登録証はカード型で、貢献度によってカードの色が変わっていく。
初心者は緑色、ある程度貢献すれば青色、結構頑張って銀色、凄い頑張って金色、伝説レベルで黒色となっている。まるで運転免許証のようだ・・・。
そして色別の扱いだが、緑色は「ふんヒヨっ子が」、青色が「ふーん探索者なんだ」、銀色が「すげー!なんか奢ってよ!」、金色が「探索者様!」となっている様で、黒色にまでなると政府民間問わず超VIP待遇になるらしい。
因みに俺は「ふんヒヨっ子が」レベルでございます。
ゲート前に並ぶ事数分、とうとう俺の番がやって来た。
「次の方どうぞ~」
呼ばれた俺は登録証を係員に渡して入場許可を待つ。
「ふんふん、安達臣さんね。へ~今日が初めてか、・・・・・・良し!問題無し!」
係員のおじさんはモニターを見ながらブツブツ言っている。
「初めてだから無理しないでね。危ないと思ったら引き返すんだよ!」
おじさんは満面の笑みで俺に登録証を渡すと「行ってらっしゃい」と送り出してくれた。
登録証を受け取りゲートに進んで行く、そしてゲートに触れると一瞬の浮遊感と共に俺の視界は歪み、その数瞬後には石造りの通路に立っていた。
人生初の、ネットや動画でしか見た事がないダンジョンに俺は立っていた。
俺の住む日本は大日本帝国として参戦し、アジアを大きく席巻したが、最終的には本土の空襲と世界で唯一核爆弾を使用される事になり、敗戦国となった。
その後はGHQによる占領統治を行われ、日本だけど日本じゃない状態が続いた。
だが我等が大和民族の先達の方々は、何も無い焼け野原から立派に国を復興してくださり、その甲斐あって短いようで長かったGHQの占領統治を終える事が出来た。
その後、高度経済成長が訪れ、それに呼応するかの様に全国に[ダンジョン]と呼ばれる、物理法則や生物論を無視するかの様な迷宮が出現した。
ダンジョンの中には[モンスター]と呼ばれる魔物が生息し、貴重な鉱物が豊富に存在し、モンスター由来の食材や素材も入手出来る、敗戦から立ち直り新たな成長を目指す国家や国民のお腹やサイフを支える、夢の様な場所だった。
そのダンジョンに入りモンスターと戦い、資源を持ち帰る者達は[探索者]と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい奴らと蔑まれていたが、徐々に職業として認められる事になる。
そして月日が流れ現代になると、なりたい職業ランキングでは上位に入る事は無くとも、立派な職業として認識されるようになり、ダンジョン探索者組合ーー通称ギルドーーや、探索者を集めた法人が設立され、ダンジョン探索は華々しくは無いが、生活に欠かす事が出来ない重要な役割を担う様になっていた。
探索者達は漫画やアニメ、ゲームで出て来る様なチートレベルの特殊能力は無いが、命懸けの肉体労働をしている為身体能力は高かった。
一部例外的にダンジョン内で発見される[スキルオーブ]という、スキルの封入された宝珠を使って、特殊なスキルを得た探索者も居るが、それは探索者1万人に1人レベルの貴重な存在で、スキルを獲得した探索者はギルドや探索者法人で取り合いになる程人気があった。
例えば無限にアイテムを持つ事が出来る[ストレージ]のスキル、このスキルがあれば補給や運搬の心配をせずに、精神が保つ限り何日でもダンジョン探索をする事が出来るので、収入が倍どころか100倍にも1000倍にもする事が出来る。
だからスキル保持者は貴重な存在で、ギルドや探索者法人で取り合いになるのだ。
しかし他の探索者は身一つでダンジョンの探索をしていた。
16歳になると探索者協会に行き、身辺の調査と簡単な試験と運動能力テストを受け、合格すると探索者として登録する事が出来る。
そして探索者協会で武器や防具の購入の許可と、武器の携帯所持を許可される。
ちなみに購入出来る武器は[刀剣類][槍][棍棒][ナックルダスター][斧][ハンマー]と、飛ばない武器に限定されている。
銃や弓は所持も持ち込みも許可されていないが、ダンジョン内で犯罪や、災害級のモンスター発生時には、警察や自衛隊が銃器を持ち込み、ここぞとばかりに発砲をする。
関係法令も厳しく、探索者がダンジョン外で武器を使い何らかの事件を起こして検挙され有罪判決になると、自動的に懲役年数が最低10年、罪科によっては自動的に無期懲役もしくは死刑判決が追加される親切仕様の刑法が整えられた。
ダンジョン内での犯罪は立件が難しく、ダンジョン専門でパトロールをする警察内組織[迷宮機動隊]が存在しており、24時間365日体制でダンジョン内をパトロールしている。
それは何故かというと、ダンジョン内はダンジョン由来の物を、大きさで変わってくるが1時間~12時間程放置すると、ダンジョンが吸収してしまうという、謎の性質があるからだ。
犯罪を立証する証拠が消えるダンジョン内は、【誰かを消したい】犯罪者にとっては、格好の処理場になるからだ。
それもそうだ。
消したいモノが消えるまで見つからずに放置出来れば、ダンジョンが吸収してくれる。
ダンジョン内での諍いも同様に、証拠が残らないのだからやりたい放題になる。
だからダンジョン探索者の登録時に身辺調査が行われ、ダンジョン内で犯罪を犯させないように迷宮機動隊が常にパトロールをしている。
まだまだ色々あるが、説明しきれないのでダンジョンの説明はこんな物でいいだろう。
因みにダンジョンがあるのは世界で日本のみ、そしてダンジョンは多階層になっており、未だに踏破したという話は無い。
そんな魅力的で危険なダンジョンで、生計を立てようと探索者になり、今日が初めてのダンジョン探索を迎えるのが、俺だ。
俺は就活が上手くいかず、フリーターとして器用にやって行く自信も無かったので、探索者協会に登録し、職業探索者になる事を選んだ。
先日高校を卒業したばかりのピチピチの18歳。
在学中にバイトを頑張り探索者登録費用の5万円と、武器や防具、必要になる装備品や携行品を購入する費用の30万円を稼いで今日に至る感じだ。
高校を卒業し、「大学の入学まで遊び倒そうぜ!」とか、「就職怠いけど入社式までドライブ行きまくろうよ!」とか、楽しそうにやっている同級生達を尻目に、俺の地元のダンジョン[桜ダンジョン]にやって来た。
ダンジョン前にあるダンジョンゲート前で、先日購入した武器と防具を装着し、水や食料、救急用品が入っている大型のリュックを背負って、ダンジョンに入る順番を待っている。
ダンジョンに入る際は、探索者登録証をゲート前の係員に渡し、入退場の管理用に登録証のスキャンと、登録証の真贋判定をされて問題無ければダンジョンに入る事が出来る。
因みに探索者登録証はカード型で、貢献度によってカードの色が変わっていく。
初心者は緑色、ある程度貢献すれば青色、結構頑張って銀色、凄い頑張って金色、伝説レベルで黒色となっている。まるで運転免許証のようだ・・・。
そして色別の扱いだが、緑色は「ふんヒヨっ子が」、青色が「ふーん探索者なんだ」、銀色が「すげー!なんか奢ってよ!」、金色が「探索者様!」となっている様で、黒色にまでなると政府民間問わず超VIP待遇になるらしい。
因みに俺は「ふんヒヨっ子が」レベルでございます。
ゲート前に並ぶ事数分、とうとう俺の番がやって来た。
「次の方どうぞ~」
呼ばれた俺は登録証を係員に渡して入場許可を待つ。
「ふんふん、安達臣さんね。へ~今日が初めてか、・・・・・・良し!問題無し!」
係員のおじさんはモニターを見ながらブツブツ言っている。
「初めてだから無理しないでね。危ないと思ったら引き返すんだよ!」
おじさんは満面の笑みで俺に登録証を渡すと「行ってらっしゃい」と送り出してくれた。
登録証を受け取りゲートに進んで行く、そしてゲートに触れると一瞬の浮遊感と共に俺の視界は歪み、その数瞬後には石造りの通路に立っていた。
人生初の、ネットや動画でしか見た事がないダンジョンに俺は立っていた。
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