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私、プフラウメは、護衛にルシフェルを伴って、人族のダンジョン探索者を管理する団体、探索者協会の桜ダンジョン支部へと移動をした。
それも前回同様、この支部の一番偉い奴の部屋にだ。
私が入ると、中に居た人族の男性二人は、驚いた表情で私とルシフェルを迎えた。
そして、戦争についての質問を投げ掛けて来る。
「人族とあなた方魔王軍が、戦争状態に突入したと仰られていましたが、その戦争を回避する事は出来ないでしようか?」
「それは出来ません。こちら側の大変貴い方が生命を落とされるところでした。それを許せと?疲弊した国を助ける為に、ダンジョンを出現させて国を助けた我々に対しての恩を、仇で返すなど言語道断です。元より恩を返して貰おうなど微塵も思っていませんでしたが、返ってきたのが感謝ではなく、仇だった事が人族の性根だったのでしょう。我々からの最後の慈悲です」
私はそこで一度言葉を切り、人族二人に殺気を混ぜた視線をぶつけてから、言葉を続ける。
「人族の時間でいうところの、明日の正午に、我々魔王軍の先遣隊により戦端を開きます。魔王軍の兵は弱い者でもダンジョンの11階層以上の魔物よりも遥かに強いです。そんな魔王軍の攻撃に人族はどこまで耐えられるのかが、今から楽しみで仕方ありません。予め伝えておきますが、停戦交渉に応じる気は毛頭ありませんので、この種の存続をかけた戦いに全力で挑んでください。それでは」
私がそう言って立ち去ろうとすると、人族の男性一人が私達の前に立ちはだかり、行く手を遮って来た。
「お待ちください!私は探索者協会の青笹と申します。我が国日本は、戦争を放棄した国家になります。我々には戦争をする気はありません!戦いをせずに、平和的な解決を選んでいただく事は出来ないでしょうか?どうかご検討を!」
青笹なる人族が行く手を遮りながら、そう言って来た。
私に意見を出来る人族は、お母様と主様だけ。
いくら和平を望もうとも、この振る舞いはいただけない。
怒りが込み上げて来た私よりも早く、怒りを表に出した者が居た。
『貴様は誰の前に立っている?貴様は魔界を総べ、ダンジョンを支配されている魔王様の御前に立てる程、強くて権力を持つ者なのか?』
私よりも先にルシフェルが怒ってしまった。
「強くもなく、権力もありませんが、この国の為にも私は引けません!」
青笹なる人族は、国に忠を尽くす為に、魔王であるこの私に非礼を働いている様だ。
ならばその様な国は無くなってしまえばいい!・・・私が話そうとすると、またもルシフェルが話し始めた。
『貴様の言葉は国の総意か?だがそんな青臭い理想論など、どこから聞いても総意では無いな。ならば魔王様への無礼、その身で贖うが良い!』
ルシフェルは青笹なる人族を、羽虫でも追い払うかの様な手つきで吹き飛ばした。
そして行く手を遮る者が居なくなったので、私は空間を切り裂いてから、切り裂いた空間の中にルシフェルと入り、ダンジョンに戻った。
ーーーーーーーーーー
探索者協会本部職員の森田は焦っていた。
何故なら目の前で青笹が魔王の配下に吹き飛ばされ、瀕死の状態になっているからだ。
青笹に関しては、協会にストックしてある非常用の低級回復薬で応急処置を施して、病院に搬送させたが、問題はまだまだ大量に残っている。
本題は魔王軍が攻め込んで来る日時を、[慈悲]だと言って通告までしてきた事だ。
森田はすぐに協会本部に通告された日時を報告してから、拘束した横澤の元へと急いだ。
何故なら拘束した横澤元理事が、今回魔王軍関係者に攻撃を加えた木下を動かした事実を掴んでいるからだ。
横澤に聞くのは、木下を動かして誰に攻撃を加えたのか?、そしてその命令に協会本部は関与しているのか?それがわかれば、責任の所在を明らかにする事が出来、魔王軍との交渉にも使えるからだ。
横澤を拘束している、協会支部の部屋に入って、厳重に拘束されている横澤元理事と再会した。
森田の顔を見るなり横澤は話を始める。
「森田、なぜ私を拘束した?」
「あなたが第二警備部の木下部長を、承認も無く動かした情報を掴んでましてね。その後に、木下部長が今回魔王軍が攻め込んで来る原因だと、魔王と名乗る女性から言われました。木下部長の背後にはあなたが居た。だからあなたを拘束させていただきました」
森田は簡単に経緯を説明した。
だが納得のいかない横澤は、森田に噛み付いて来る。
「だからなんだと言うのだ!協会本部理事の私に、この様な仕打ちをして無事で済むと思っているのか?」
森田は呆れた様にため息を吐いてから、横澤に絶望的な言葉を伝える。
「今回の拘束命令は、協会会長と日本政府から下命されました。それとあなたはすでに解職され、協会理事でも協会関係者でもありません。あっ、あなたの娘さんも今頃重要参考人として拘束されているでしょう。ご自分の立場がわかりましたか?それでは洗いざらい喋っていただきましょうか。本部からも政府からも、手段は問わなくて良いと言われています。この言葉の意味、おわかりですよね?」
森田がそう言ってから手を叩くと、協会の査察部の職員と、公安委員会の人間が部屋に入って来た。
横澤への尋問が始まった。
横澤は最初は何も話さなかったが、公安の苛烈な尋問に耐えられなくなり、事の顛末を洗いざらい話した。
元々は協会本部職員の自分の娘が、自分の失言が原因で処分を受けた事から始まって、処分の原因となった探索者を逆恨みし、継続的に金品やダンジョン産の貴重なアイテムを搾取してやろうと目論んでいたそうだ。
それから理事の立場を利用して、娘の件で桜ダンジョン支部に向かう職員と無理矢理交代し、自分が桜ダンジョン支部へと来て、黒級探索者と接触した。
接触に成功した横澤は、黒級探索者に今後恒久的に探索で手に入れた、特Sアイテムやスキルオーブを[無償]で提供する様伝えるが、呆気なく一蹴され、横澤は黒級探索者への恨みを深める事になった。
納得のいかない横澤は、第二警備部の木下に嘘の出動要請を出し、黒級探索者を暗殺する様指示を出す。
それでも納得のいかない横澤は、己の欲求を満たす為に、桜ダンジョン支部の職員で唯一自分に尻尾を振らなかった錦織に目をつけ、彼女を自分の泊まるホテルに監禁し、凄惨な拷問を加えた。
色々な事が露見したのでは?と焦った横澤は、彼女を始末し証拠隠滅を図ろうとしてホテルに戻り、彼女を運び出す準備をしているところへ、横澤を拘束する為の職員が雪崩込んで彼を拘束した。
併せて木下の捜索を現在進行形でしているのだが、木下は未だに発見されていない。
協会支部へと連行され、公安委員会の職員による、肉体言語を伴った尋問に耐えきれず、自分のやった事などを洗いざらい喋り今に至る。
森田は考えた。
なぜ黒級探索者を狙った事で、魔王軍が動くのかと・・・。
その黒級探索者に事情を聞かなければならないが、下手に刺激すると事態の悪化を招きかねない。
判断に困った森田は、本部と政府に丸投げする事を選んだ。
森田の報告を受けた協会本部は政府と協議をするが、政府はたかが一探索者が国家の存亡に関わる様な事に関わっているはずは無い!、と決めつけ、彼の身辺調査だけを協会に依頼し、公安委員会には木下の捜索確保を命じて、戦争の真偽を調査する為の対応にあたっていた。
この戦争に関して政府は、魔王軍と協会職員が会談した映像記録や、協会職員以外の政府関係者への接触が無い為、魔王軍を名乗る集団は架空の団体もしくは過激派であり、ダンジョン封鎖に乗じたイタズラではないかと考えていた。
この判断が、後々日本政府と国家に大きなダメージを与える事になる。
それも前回同様、この支部の一番偉い奴の部屋にだ。
私が入ると、中に居た人族の男性二人は、驚いた表情で私とルシフェルを迎えた。
そして、戦争についての質問を投げ掛けて来る。
「人族とあなた方魔王軍が、戦争状態に突入したと仰られていましたが、その戦争を回避する事は出来ないでしようか?」
「それは出来ません。こちら側の大変貴い方が生命を落とされるところでした。それを許せと?疲弊した国を助ける為に、ダンジョンを出現させて国を助けた我々に対しての恩を、仇で返すなど言語道断です。元より恩を返して貰おうなど微塵も思っていませんでしたが、返ってきたのが感謝ではなく、仇だった事が人族の性根だったのでしょう。我々からの最後の慈悲です」
私はそこで一度言葉を切り、人族二人に殺気を混ぜた視線をぶつけてから、言葉を続ける。
「人族の時間でいうところの、明日の正午に、我々魔王軍の先遣隊により戦端を開きます。魔王軍の兵は弱い者でもダンジョンの11階層以上の魔物よりも遥かに強いです。そんな魔王軍の攻撃に人族はどこまで耐えられるのかが、今から楽しみで仕方ありません。予め伝えておきますが、停戦交渉に応じる気は毛頭ありませんので、この種の存続をかけた戦いに全力で挑んでください。それでは」
私がそう言って立ち去ろうとすると、人族の男性一人が私達の前に立ちはだかり、行く手を遮って来た。
「お待ちください!私は探索者協会の青笹と申します。我が国日本は、戦争を放棄した国家になります。我々には戦争をする気はありません!戦いをせずに、平和的な解決を選んでいただく事は出来ないでしょうか?どうかご検討を!」
青笹なる人族が行く手を遮りながら、そう言って来た。
私に意見を出来る人族は、お母様と主様だけ。
いくら和平を望もうとも、この振る舞いはいただけない。
怒りが込み上げて来た私よりも早く、怒りを表に出した者が居た。
『貴様は誰の前に立っている?貴様は魔界を総べ、ダンジョンを支配されている魔王様の御前に立てる程、強くて権力を持つ者なのか?』
私よりも先にルシフェルが怒ってしまった。
「強くもなく、権力もありませんが、この国の為にも私は引けません!」
青笹なる人族は、国に忠を尽くす為に、魔王であるこの私に非礼を働いている様だ。
ならばその様な国は無くなってしまえばいい!・・・私が話そうとすると、またもルシフェルが話し始めた。
『貴様の言葉は国の総意か?だがそんな青臭い理想論など、どこから聞いても総意では無いな。ならば魔王様への無礼、その身で贖うが良い!』
ルシフェルは青笹なる人族を、羽虫でも追い払うかの様な手つきで吹き飛ばした。
そして行く手を遮る者が居なくなったので、私は空間を切り裂いてから、切り裂いた空間の中にルシフェルと入り、ダンジョンに戻った。
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探索者協会本部職員の森田は焦っていた。
何故なら目の前で青笹が魔王の配下に吹き飛ばされ、瀕死の状態になっているからだ。
青笹に関しては、協会にストックしてある非常用の低級回復薬で応急処置を施して、病院に搬送させたが、問題はまだまだ大量に残っている。
本題は魔王軍が攻め込んで来る日時を、[慈悲]だと言って通告までしてきた事だ。
森田はすぐに協会本部に通告された日時を報告してから、拘束した横澤の元へと急いだ。
何故なら拘束した横澤元理事が、今回魔王軍関係者に攻撃を加えた木下を動かした事実を掴んでいるからだ。
横澤に聞くのは、木下を動かして誰に攻撃を加えたのか?、そしてその命令に協会本部は関与しているのか?それがわかれば、責任の所在を明らかにする事が出来、魔王軍との交渉にも使えるからだ。
横澤を拘束している、協会支部の部屋に入って、厳重に拘束されている横澤元理事と再会した。
森田の顔を見るなり横澤は話を始める。
「森田、なぜ私を拘束した?」
「あなたが第二警備部の木下部長を、承認も無く動かした情報を掴んでましてね。その後に、木下部長が今回魔王軍が攻め込んで来る原因だと、魔王と名乗る女性から言われました。木下部長の背後にはあなたが居た。だからあなたを拘束させていただきました」
森田は簡単に経緯を説明した。
だが納得のいかない横澤は、森田に噛み付いて来る。
「だからなんだと言うのだ!協会本部理事の私に、この様な仕打ちをして無事で済むと思っているのか?」
森田は呆れた様にため息を吐いてから、横澤に絶望的な言葉を伝える。
「今回の拘束命令は、協会会長と日本政府から下命されました。それとあなたはすでに解職され、協会理事でも協会関係者でもありません。あっ、あなたの娘さんも今頃重要参考人として拘束されているでしょう。ご自分の立場がわかりましたか?それでは洗いざらい喋っていただきましょうか。本部からも政府からも、手段は問わなくて良いと言われています。この言葉の意味、おわかりですよね?」
森田がそう言ってから手を叩くと、協会の査察部の職員と、公安委員会の人間が部屋に入って来た。
横澤への尋問が始まった。
横澤は最初は何も話さなかったが、公安の苛烈な尋問に耐えられなくなり、事の顛末を洗いざらい話した。
元々は協会本部職員の自分の娘が、自分の失言が原因で処分を受けた事から始まって、処分の原因となった探索者を逆恨みし、継続的に金品やダンジョン産の貴重なアイテムを搾取してやろうと目論んでいたそうだ。
それから理事の立場を利用して、娘の件で桜ダンジョン支部に向かう職員と無理矢理交代し、自分が桜ダンジョン支部へと来て、黒級探索者と接触した。
接触に成功した横澤は、黒級探索者に今後恒久的に探索で手に入れた、特Sアイテムやスキルオーブを[無償]で提供する様伝えるが、呆気なく一蹴され、横澤は黒級探索者への恨みを深める事になった。
納得のいかない横澤は、第二警備部の木下に嘘の出動要請を出し、黒級探索者を暗殺する様指示を出す。
それでも納得のいかない横澤は、己の欲求を満たす為に、桜ダンジョン支部の職員で唯一自分に尻尾を振らなかった錦織に目をつけ、彼女を自分の泊まるホテルに監禁し、凄惨な拷問を加えた。
色々な事が露見したのでは?と焦った横澤は、彼女を始末し証拠隠滅を図ろうとしてホテルに戻り、彼女を運び出す準備をしているところへ、横澤を拘束する為の職員が雪崩込んで彼を拘束した。
併せて木下の捜索を現在進行形でしているのだが、木下は未だに発見されていない。
協会支部へと連行され、公安委員会の職員による、肉体言語を伴った尋問に耐えきれず、自分のやった事などを洗いざらい喋り今に至る。
森田は考えた。
なぜ黒級探索者を狙った事で、魔王軍が動くのかと・・・。
その黒級探索者に事情を聞かなければならないが、下手に刺激すると事態の悪化を招きかねない。
判断に困った森田は、本部と政府に丸投げする事を選んだ。
森田の報告を受けた協会本部は政府と協議をするが、政府はたかが一探索者が国家の存亡に関わる様な事に関わっているはずは無い!、と決めつけ、彼の身辺調査だけを協会に依頼し、公安委員会には木下の捜索確保を命じて、戦争の真偽を調査する為の対応にあたっていた。
この戦争に関して政府は、魔王軍と協会職員が会談した映像記録や、協会職員以外の政府関係者への接触が無い為、魔王軍を名乗る集団は架空の団体もしくは過激派であり、ダンジョン封鎖に乗じたイタズラではないかと考えていた。
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