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初めての外出
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身請をされて初めて外に出た紫吹は、環境が変わるだけで、見える景色も違うなと思っていた。
「紫吹。今日はどこに行きたい?」
と渋谷様に聞かれたので、
「あい。あちきは甘いものが食べとうございます。渋谷様のお勧めの甘味処に行きとうございます。」
と紫吹は自分にできる最善の回答をした。わたげ姐さんに
「自分の意見を言いすぎるのは我儘と思われるし、そよ風姐さんも良い気はしないだろうから、小さな願いを言うとうまくいくって他の姐さん方が話してたよ。」
と言う情報を教えてもらえてたので、甘いものが食べたいと言う小さな要求にした。
「それじゃあ、俺のおすすめの店にでも、行こうか。」
と手を引っ張って連れていってくれる渋谷様に心を惹かれながら、そよ風姐さんに対する罪悪感を抱いていた。
連れてきてもらったのは下町の小さな団子屋さんで、お客はまばらと言う印象だ。
「ここの団子が美味くてね。一緒に食べてくれる?」
と渋谷様は無邪気に言うので
「あい。楽しみでござりんす。」
と言うと、団子を二皿注文した。団子をお互い食べさせていると、亭主の男の人は、
「お。渋谷様、今日は若い女の子連れて、珍しい!いつもはそよ風さんときてるのに、浮気かい?」
と気さくに聞かれ、渋谷様は
「いやいや、そよ風にお熱なのは変わらないさ。この子は最近ウチに身請した紫吹さ。」
と笑いながら言う渋谷様を見て、そよ風姐さんという正妻がいながら、私を身請した意味って、、、側室だから文句を言えないのも分かってるけど、、気持ちの整理がつかない紫吹であった。
「紫吹。今日はどこに行きたい?」
と渋谷様に聞かれたので、
「あい。あちきは甘いものが食べとうございます。渋谷様のお勧めの甘味処に行きとうございます。」
と紫吹は自分にできる最善の回答をした。わたげ姐さんに
「自分の意見を言いすぎるのは我儘と思われるし、そよ風姐さんも良い気はしないだろうから、小さな願いを言うとうまくいくって他の姐さん方が話してたよ。」
と言う情報を教えてもらえてたので、甘いものが食べたいと言う小さな要求にした。
「それじゃあ、俺のおすすめの店にでも、行こうか。」
と手を引っ張って連れていってくれる渋谷様に心を惹かれながら、そよ風姐さんに対する罪悪感を抱いていた。
連れてきてもらったのは下町の小さな団子屋さんで、お客はまばらと言う印象だ。
「ここの団子が美味くてね。一緒に食べてくれる?」
と渋谷様は無邪気に言うので
「あい。楽しみでござりんす。」
と言うと、団子を二皿注文した。団子をお互い食べさせていると、亭主の男の人は、
「お。渋谷様、今日は若い女の子連れて、珍しい!いつもはそよ風さんときてるのに、浮気かい?」
と気さくに聞かれ、渋谷様は
「いやいや、そよ風にお熱なのは変わらないさ。この子は最近ウチに身請した紫吹さ。」
と笑いながら言う渋谷様を見て、そよ風姐さんという正妻がいながら、私を身請した意味って、、、側室だから文句を言えないのも分かってるけど、、気持ちの整理がつかない紫吹であった。
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