友達以上コイビト未満

大和の逆鱗

聡太と大和が一緒に行動する姿を見ていた学年のほとんどの生徒が、ある噂をし出した。　



「聡太と大和が付き合ってる。」



そう勝手に決めつけられ、それを気味が悪いと遠巻きに軽蔑の眼差しで見る者・面白がってさらに2人をくっつけようと捲し立てる者・いいネタを見つけたと言わんばかりにジュースを賭けて次の展開を予想する者がいた。


「なぁ、お前らスンゲェ仲良いけど、もうキスとかその先もしたりしてるの？」


とお調子者のクラスメイトが面白がって話しかけてきた。その言葉は、大和の逆鱗にふれてしまった。



「は？してねぇけど？俺とこいつが、もしそうだったとして、お前に……お前らにとやかく言われる覚えはねぇよ！」　



と聞いてきたお調子者の男子に殴りからっていた。しばらくしてから、大和は自分の拳が真っ赤に染まっているのに気がついた。


「大和……。俺が近くにいたから……そんなにストレス抱え込んでいたんだね……。気がつかなくてごめん！」


と言い聡太は、走ってどこかへ行ってしまった。それから間も無く、大和の暴走を止めるために先生がゾロゾロやってきて、大和は生徒指導室へと連れられていった。