先輩に恋した僕

七瀬蓮

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雅の行動

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「うん。ただの疲労だと思うよ。何か心当たりはあるのかな?最近お姉ちゃん忙しそうだなとか。」


と温厚そうな先生に尋ねられ、


「はい……。私たちはちょっとかわった家族でして……。私と今眠ってる姉は一時期は家族でした。親同士の再婚で血はつながってないです。俺は姉の事が好きでした。でも、性別に違和感があることをつばめの母……義母に伝えると、僕のことを拒絶して、家族仲が悪くなっていった気がします。

「もうつばめには近づかないで!」


と最後に言われて、親同士は離婚しました。その後僕は性転換を受けて、今の姿を手にいれました。そして、大学で姉と再会して、姉に僕の事を……弟だって伝えたら意識を無くして……。僕が普通じゃないからいけないんだ!」


という行き場のない怒りで涙が溢れていた。それをみた先生は、


「よく頑張ったね。」


と優しい笑顔で言ってくれた。
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