私の愛する人

七瀬蓮

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現実

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心を見透かされたメッセージの通りだった。大樹は、起きている間ずっと一緒にいようとしてくるが、紬はそこまで望んではいなかった。だって今までそんなにくっついていなかったのだから、紬は窮屈さを感じていた。

でも、、、猫を連れてくるって宣言してなかったし、ましてや妊婦猫を連れてきて、世話してるのは大樹からしたら面白くないよね。

と心で折り合いをつけていたが、紬はモヤモヤしていた。いつしか、分担性だった家事のほとんどを紬がこなす様になった。それを当たり前だと言う顔をしている大樹に対しても、モヤモヤしていたし、はっきり伝えられない自分にもモヤモヤしていた。だから、最近は朝顔を合わせたくなくて、大樹の分の朝食とお弁当を作り、

「しばらく朝は早めに出るので、朝起こさなくなりました。目覚ましをセットしておいたのでちゃんと起きてね。ご飯とお弁当作っておくのでしっかり食べてね!鍵閉めよろしく。
               紬 」

と書いて出てきてしまっている。紬は朝早めに出る必要がないのに、朝一緒にいたくなくなって、最近はカフェで朝過ごすようになった。カフェといっても、出てくる時間に空いてるカフェは限られているのでそこのカフェで常連と化していた。頼むメニューもカフェセットと呼ばれるものを毎日頼んでいたので、

「おはようございます。いらっしゃいませ。カフェセットでいいですか?今日のコーヒーはアイスにしますか?ホットにしますか?」

と席を通される前に、注文が済んでしまうレベルまで通い詰めてしまった。
カフェセットの内容は、ドリンクがいくつかあるのだが、紬はいつもコーヒーを頼む。そして、バタートーストにチーズ、それから、ソーセージとフルーツ盛り合わせという豪華なセットだ。しかも、コーヒーは日によって産地が変わる為、味わいが日によって違う。大樹と喧嘩して唯一の楽しみがカフェでの朝食と、チャットとなっていた。
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