私の愛する人

七瀬蓮

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掟破り

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紬はチャットだけでの繋がりでは、いつ切れてしまうか分からないので、返事をしてすぐ不安になってしまった。

「不安なの…。ネットでの付き合いっていつ消えてしまうかわからないから」

と紬が律に向かって呟いた。

「不安にさせちゃってごめんな?このピアスの写真アイコンにしよう。俺は男脳だから左の画像にするから、紬は右からの写真にして?おそろいにしよ(=´∀`)人(´∀`=)」

とメッセージがきて、言われた通りに、右からの写真が送られてきて、それをアイコンにした。その後紬は意味を調べると、

左耳ピアス=守る人(男性)
右耳ピアス=守られる人(女性)

と言う意味と、

女性が左耳だけにピアスをあける場合

女性が左耳だけにピアスをあける場合には、意味が逆転するため、「レズビアン」という意味を持つことがあります。

なお、男性が左耳だけにピアスをあけると、「勇気と誇り」という意味を持ち、単純に男性らしさをアピールすることになります。

と言う意味が出てきて、私の事守ってくれるんだ…って少しホッとしたが、まだ、不安が拭えない。

「律…でも、、、このチャットからいなくなったら関係って終わっちゃうよね…?」

と紬は不安を文字に起こしてぶつけると、ノートと呼ばれる他の人にも見られてしまうが、個人間でやりとりできるノートで

「紬。こっちきて。」

と呼び出されて、行くとそこには律のフリーメールアドレスが載っていた。そして、

「早く消すから、スクショして!消すから!」

と言うメッセージを見て、紬は律の愛を感じた。フリーとはいえメールアドレスを載せる事は、禁止事項で、強制退会に値する。そんな大それた事を私のためにしたという行動力に惹かれていく紬であった。
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