27 / 57
:冒険を始めましょう
27:(とある冒険者マイクの話 :1)
しおりを挟む
[とある冒険者マイクの話 :1]
「よっしゃー!もうそろそろ街を出ようぜ!」
俺は【セドルの街】出身の冒険者でファイターをしている。
もちろん使う武器は両手剣!
コツコツとクエストを受けたお金で買った背丈くらいある剣だ。
先陣を切って敵に向かっていったり、いざとなったら皆の盾となって守る。
小さいころに聞いた冒険者の絵本で勇者に憧れた俺は15歳になったらすぐにファイターとして冒険者登録をした。
ゆくゆくは剣士の上級職となるべく修行中だ。
俺には幼馴染がいて街の外に出て冒険するときには4人で一緒にと昔から話していた。
同い年でいつも俺と喧嘩ばかりだが、なんだかんだ仲のいいマジシャンのルーイ。
一つ下だが客観的で大人っぽいハンターのペル。
二つ下ののんびり屋で甘えたなとこがあるシーフのトム。
街から出て次の街に行くにはLv.20前後が死に戻りのリスクが減る。
それに冒険には食料を買ったり宿に泊まったりと何かとお金が必要になる。
トムが15歳になってからもう2年。
パーティーの連携も取れるようになって、途中で何度も武器の新調を我慢したお金も6万ヤソちょっと貯まった頃。
お昼ご飯を食べ終えて、街を出るのもそろそろいいかと思ってみんなに声をかけた。
「トムもLv.18になったし、マイクはLv.24ある。俺もそろそろ街を出ていいと思う」
ルーイが何か言う前にペルが俺の意見に賛成してくれた。
なぜかルーイは俺が意見すると何かと言い返してくるくせに、ペルが意見を言った時には大概賛成する。解せん。
「僕もお金貯まったよ~」
「たぶんマイクも5万ヤソは超えたよね?それなら大丈夫じゃないかな」
ルーイの言葉には言い返せなかった。
俺がお金を貯められず四苦八苦していたのに、他のメンバーは1年もしない内に3万ヤソは貯めていたから。
どうしたら貯まるのか分からん。
それぞれが死に戻りに必要な5万は最低でも貯めておこう、その合間に少しずつ旅の準備をという話を決めていた。
今後も旅道中では急な出費に備えて節約が必要になるだろう。
俺たちパーティーはこの辺では強い内に入るみたいだし、この間はなんとか【薄暗い森】のベアールを倒せた。
ルーイには何故かめっちゃ怒られたけど。
ペルとルーイが何やら旅のルートについて話し合っているが、最終的に向かうのは王都。
細かい話は二人に任せておけば大丈夫だろう。
と、いうわけで明後日の朝に俺たちパーティーは【セドルの街】を出発することになった。
各々準備とか別れの挨拶があるから午後からは別行動をする。
俺はさっそく自宅に戻って両親に旅立つ旨を報告。
頑張りなさい、と声をかけられて必要そうなものをアドバイスしてくれたからメモする。
俺の家は兄貴が2人いて、元冒険者の両親と俺の5人家族。
上の2人はすでに街から出ているが、時々手紙と荷物が送られて来るから元気にしていると思う。
ほとんどの家は子供が15歳を過ぎると社会勉強も兼ねて冒険に出すから、意外と報告と別れもあっさりしている。
中には涙ぐんで旅に出す家もあるみたいだが、うちは両親が元冒険者ということもあってあっさりとしたものだった。
「よっしゃー!もうそろそろ街を出ようぜ!」
俺は【セドルの街】出身の冒険者でファイターをしている。
もちろん使う武器は両手剣!
コツコツとクエストを受けたお金で買った背丈くらいある剣だ。
先陣を切って敵に向かっていったり、いざとなったら皆の盾となって守る。
小さいころに聞いた冒険者の絵本で勇者に憧れた俺は15歳になったらすぐにファイターとして冒険者登録をした。
ゆくゆくは剣士の上級職となるべく修行中だ。
俺には幼馴染がいて街の外に出て冒険するときには4人で一緒にと昔から話していた。
同い年でいつも俺と喧嘩ばかりだが、なんだかんだ仲のいいマジシャンのルーイ。
一つ下だが客観的で大人っぽいハンターのペル。
二つ下ののんびり屋で甘えたなとこがあるシーフのトム。
街から出て次の街に行くにはLv.20前後が死に戻りのリスクが減る。
それに冒険には食料を買ったり宿に泊まったりと何かとお金が必要になる。
トムが15歳になってからもう2年。
パーティーの連携も取れるようになって、途中で何度も武器の新調を我慢したお金も6万ヤソちょっと貯まった頃。
お昼ご飯を食べ終えて、街を出るのもそろそろいいかと思ってみんなに声をかけた。
「トムもLv.18になったし、マイクはLv.24ある。俺もそろそろ街を出ていいと思う」
ルーイが何か言う前にペルが俺の意見に賛成してくれた。
なぜかルーイは俺が意見すると何かと言い返してくるくせに、ペルが意見を言った時には大概賛成する。解せん。
「僕もお金貯まったよ~」
「たぶんマイクも5万ヤソは超えたよね?それなら大丈夫じゃないかな」
ルーイの言葉には言い返せなかった。
俺がお金を貯められず四苦八苦していたのに、他のメンバーは1年もしない内に3万ヤソは貯めていたから。
どうしたら貯まるのか分からん。
それぞれが死に戻りに必要な5万は最低でも貯めておこう、その合間に少しずつ旅の準備をという話を決めていた。
今後も旅道中では急な出費に備えて節約が必要になるだろう。
俺たちパーティーはこの辺では強い内に入るみたいだし、この間はなんとか【薄暗い森】のベアールを倒せた。
ルーイには何故かめっちゃ怒られたけど。
ペルとルーイが何やら旅のルートについて話し合っているが、最終的に向かうのは王都。
細かい話は二人に任せておけば大丈夫だろう。
と、いうわけで明後日の朝に俺たちパーティーは【セドルの街】を出発することになった。
各々準備とか別れの挨拶があるから午後からは別行動をする。
俺はさっそく自宅に戻って両親に旅立つ旨を報告。
頑張りなさい、と声をかけられて必要そうなものをアドバイスしてくれたからメモする。
俺の家は兄貴が2人いて、元冒険者の両親と俺の5人家族。
上の2人はすでに街から出ているが、時々手紙と荷物が送られて来るから元気にしていると思う。
ほとんどの家は子供が15歳を過ぎると社会勉強も兼ねて冒険に出すから、意外と報告と別れもあっさりしている。
中には涙ぐんで旅に出す家もあるみたいだが、うちは両親が元冒険者ということもあってあっさりとしたものだった。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
748
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる