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第6章 両国激突編
封じられた能力
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戦いが再開し、最初に攻撃を仕掛けてきたのはルーファスの方だった。
手で銃の形をマネたような構えを取り、詠唱する。
「《アイス・バレット》」
指先から氷の弾丸を形成し、紫音に向けて連射した。
一瞬にして数十発にも及ぶ氷の弾丸が放たれ、弾丸の雨あられが紫音に襲い掛かる。
「っ!」
それに対して紫音は地面に手を置き、地中から数本の樹根を出現させた。
樹根はまるで鞭のようにしなやかな動きをしながら氷の弾丸を弾き飛ばしていく。
……しかし、
「……幻覚か」
攻撃していくと、その内の何個かは幻覚のようで、直撃した瞬間、煙のように消え去っていく。
そのおかげで、無駄な攻撃をする羽目になっていた。
(やっぱり予備動作なしで幻影魔法を発動しているな。……いや、というよりあれは本当に魔法なのか? いくら無詠唱で発動しているからって、魔法陣の存在も魔力すら感じられないのがさすがにおかしいぞ)
あまりに常識の範疇を超えているルーファスの幻術に若干違和感を覚え始めていた。
「《氷壁》」
「なっ!?」
氷の弾丸と樹根の鞭との攻防が続く中、突然ルーファスが攻撃を止め、二人の間にそびえ立つように氷の壁を出現させる。
紫音の方から見ると、この壁のせいでルーファスの姿が視認できなくなってしまった。
「罠か……? これに乗じて奇襲をかけるつもりか? ……まあいい。それならこっちにも考えがある」
紫音は、そのまま突進するような勢いで氷の壁の元まで行き、勢いに乗ったまま氷の壁に右拳を振りかざした。
「ウオオオォォッ!」
拳が直撃した瞬間、瓦礫が崩れたような大きな音を立てながら氷の壁が崩れ落ちていく。
氷の壁を破壊し、その向こう側に視線を向けると、案の定、ルーファスの姿はすでに消え失せていた。
「さっきのパターンだと……後ろか!」
バッと振りかえてみるが、誰もいない。
四方八方から確認してみたが、どこにもルーファスの姿は見当たらない。
(落ち着け……。こうなることは読んでいたんだ。……後はライムの力を借りて見つける)
紫音は一度、神経を研ぎ澄ますように目を瞑り、戦闘前に事前に配備したライムの視覚と共有する。
(前方……後方に……姿なし……まさか逃げたってことはないよな…………ん?)
様々な可能性を考えながらライムから送られてくる視覚情報を読み取っていると、先ほど確認した後方から奇妙な光景が映し出された。
なにもない空間が突如、歪み出したと思ったらその中からルーファスが現れる氷剣を振りかざしていた。
(こいつ!? まさか幻術で姿を隠していたのか! ……だが、これなら!)
驚きはしたが、奇襲をかけてくること事態読んでいた紫音は、あらかじめ用意していた罠を発動させた。
紫音の合図とともに地中に忍ばせていた、樹根の数々が一斉に飛び出してきた。
「っ!? ガハッ!」
完全な死角からの攻撃で油断していたルーファスはもろに紫音の攻撃を喰らい、体が宙を舞う。
(ここだ!)
幻覚などではない確かな手ごたえを感じた紫音は、これを好機だと見て怒涛の追撃を繰り広げる。
「螺旋樹――『連樹槍』!」
螺旋状の回転をした樹根らが、ルーファスの体を槍の如く貫こうとしている。
「グウゥッ!」
雪の結晶型の障壁で防御するも迫りくるいくつもの樹根に耐えきれず、障壁が破壊され、直撃を受けてしまった。
「まだだっ!」
ここでルーファスを確実に倒すために紫音は最後の攻撃に出る。
羽を広げ、攻撃によって宙を舞っているルーファスの元まで飛び、その間にグリゼルの能力を使用して腕を強化する。
樹木を腕から拳にかけて保護するように巻き付け、その上に紫音の強化魔法を上乗せする。
「右腕集中――《フィジカル・ブースト4重詠唱》!」
これで今の紫音にできる最強の一撃を放つための準備が整った。
ルーファスに届く距離まで飛び、鳩尾目掛けて渾身の右拳を振り下ろした。
「《樹王崩拳ッ》!」
「ガハッ!」
防御する暇もなくまともに喰らったルーファスはそのまま地面に叩きつけられるよう落ちていった。
地面に激突した瞬間、まるで爆発でも起きたかのような凄まじい音が聞こえた。
これならもしかして、という期待を込めながら紫音は笑みをこぼしていた。
地面に降り立った紫音は一度、リンク・コネクトにより消費した魔力を回復するためポーションを取り出し、飲み干す。
口を拭いつつ様子を見るためにルーファスが墜落したところまでおそるおそる近づいていく。
「……フフフ」
「なっ!?」
ルーファスが墜落した場所から不敵な笑い声が聞こえてきた。
そこには、血を流し、負傷しながらも余裕の笑みを浮かべているルーファスの姿があった。
「まだ……足りないのか……」
「……惜しかった……ですね。……ハア……それにしても、驚きました。まさかあれに対応できるとは……思いませんでした」
ルーファス自身、先ほどの奇襲には自信があったらしく、防がれたことに心底驚いている様子だった。
「……ですがこれで、あなたのことも十分理解しました。……さて、ここから反撃をと行きましょうか」
意味深な発言を吐くルーファスに、紫音は思わず後ずさりをしてしまった。
しかし、すぐに心を落ち着かせ、相手に先手を打たせるのを防ぐため紫音は追い打ちをかける。
「させるか!」
「もう、遅いですよ……」
ルーファスが地面に手を置いた瞬間、ルーファスを中心に地面が凍り付いていくのが見えた。
「っ!?」
地面の凍結は、徐々に広がっていき、紫音の方にまで侵食していく。
巻き添えを喰らわないために一度空に逃げ、回避するが凍結はまだ終わらない。
地面だけでなく、周囲の樹々にまで影響を及ぼし、まるで氷河期に出も突入したかのように空気まで凍り付いていた。
「あっ!? マズい!」
ルーファスの魔法に唖然としていたが、周囲に配備したライムの存在を今になって思い出していた。
紫音は、すぐにライムに念話を送るが、どの個体にも応答がない。
「しまった……。遅かったか……」
この反応からしてこの凍結にライムが巻き込まれたのだと容易に推測できる。
(まあ、ここにいるのは全部、分裂体で本体はフィリアたちと一緒に後方へいるから実害はないが……おかげで目を失くしちまったな)
紫音も最悪の事態に備えて本体だけは安全な場所に下がらせていたのが、功を成したようだ。
「……これは……どういうつもりだ?」
一瞬のうちに周囲の環境を一変させたルーファスの狙いが分からず、少し悩みながら質問した。
すると、意外なことに隠し事せずに素直に答えてくれた。
「あなたの戦い方を見た結果、こうしたほうが僕に有利かと思いましてね……」
「……有利? ……あ」
そこでようやくルーファスの狙いが分かった。
地面も樹々も凍り付いてしまったこの場所では、グリゼルの能力が使うことができない。
樹々や植物を意のままに動かせるのがグリゼルの能力なのだが、こうなってしまっては能力も封じられたようなもの
試しに能力を行使してみるが、反応がない。
紫音は少しばかりルーファスのことを見くびっていたようだ。ほんの数分戦っただけでもう対策を打たれてしまった。
「どうですか? これであなたのお得意の攻撃もできないでしょう。多少魔法も使えるようですが、もう僕には通用しませんよ」
形勢が逆転させられたこの状況にため息をついた紫音は、囁くように小さく呟いた。
「……さあて、どうするかな……」
絶望的な戦況の中、一筋の希望の光を見出すために紫音は負けを認めていなかった。
紫音の闘志は、まだ燃やし尽くされていない。
手で銃の形をマネたような構えを取り、詠唱する。
「《アイス・バレット》」
指先から氷の弾丸を形成し、紫音に向けて連射した。
一瞬にして数十発にも及ぶ氷の弾丸が放たれ、弾丸の雨あられが紫音に襲い掛かる。
「っ!」
それに対して紫音は地面に手を置き、地中から数本の樹根を出現させた。
樹根はまるで鞭のようにしなやかな動きをしながら氷の弾丸を弾き飛ばしていく。
……しかし、
「……幻覚か」
攻撃していくと、その内の何個かは幻覚のようで、直撃した瞬間、煙のように消え去っていく。
そのおかげで、無駄な攻撃をする羽目になっていた。
(やっぱり予備動作なしで幻影魔法を発動しているな。……いや、というよりあれは本当に魔法なのか? いくら無詠唱で発動しているからって、魔法陣の存在も魔力すら感じられないのがさすがにおかしいぞ)
あまりに常識の範疇を超えているルーファスの幻術に若干違和感を覚え始めていた。
「《氷壁》」
「なっ!?」
氷の弾丸と樹根の鞭との攻防が続く中、突然ルーファスが攻撃を止め、二人の間にそびえ立つように氷の壁を出現させる。
紫音の方から見ると、この壁のせいでルーファスの姿が視認できなくなってしまった。
「罠か……? これに乗じて奇襲をかけるつもりか? ……まあいい。それならこっちにも考えがある」
紫音は、そのまま突進するような勢いで氷の壁の元まで行き、勢いに乗ったまま氷の壁に右拳を振りかざした。
「ウオオオォォッ!」
拳が直撃した瞬間、瓦礫が崩れたような大きな音を立てながら氷の壁が崩れ落ちていく。
氷の壁を破壊し、その向こう側に視線を向けると、案の定、ルーファスの姿はすでに消え失せていた。
「さっきのパターンだと……後ろか!」
バッと振りかえてみるが、誰もいない。
四方八方から確認してみたが、どこにもルーファスの姿は見当たらない。
(落ち着け……。こうなることは読んでいたんだ。……後はライムの力を借りて見つける)
紫音は一度、神経を研ぎ澄ますように目を瞑り、戦闘前に事前に配備したライムの視覚と共有する。
(前方……後方に……姿なし……まさか逃げたってことはないよな…………ん?)
様々な可能性を考えながらライムから送られてくる視覚情報を読み取っていると、先ほど確認した後方から奇妙な光景が映し出された。
なにもない空間が突如、歪み出したと思ったらその中からルーファスが現れる氷剣を振りかざしていた。
(こいつ!? まさか幻術で姿を隠していたのか! ……だが、これなら!)
驚きはしたが、奇襲をかけてくること事態読んでいた紫音は、あらかじめ用意していた罠を発動させた。
紫音の合図とともに地中に忍ばせていた、樹根の数々が一斉に飛び出してきた。
「っ!? ガハッ!」
完全な死角からの攻撃で油断していたルーファスはもろに紫音の攻撃を喰らい、体が宙を舞う。
(ここだ!)
幻覚などではない確かな手ごたえを感じた紫音は、これを好機だと見て怒涛の追撃を繰り広げる。
「螺旋樹――『連樹槍』!」
螺旋状の回転をした樹根らが、ルーファスの体を槍の如く貫こうとしている。
「グウゥッ!」
雪の結晶型の障壁で防御するも迫りくるいくつもの樹根に耐えきれず、障壁が破壊され、直撃を受けてしまった。
「まだだっ!」
ここでルーファスを確実に倒すために紫音は最後の攻撃に出る。
羽を広げ、攻撃によって宙を舞っているルーファスの元まで飛び、その間にグリゼルの能力を使用して腕を強化する。
樹木を腕から拳にかけて保護するように巻き付け、その上に紫音の強化魔法を上乗せする。
「右腕集中――《フィジカル・ブースト4重詠唱》!」
これで今の紫音にできる最強の一撃を放つための準備が整った。
ルーファスに届く距離まで飛び、鳩尾目掛けて渾身の右拳を振り下ろした。
「《樹王崩拳ッ》!」
「ガハッ!」
防御する暇もなくまともに喰らったルーファスはそのまま地面に叩きつけられるよう落ちていった。
地面に激突した瞬間、まるで爆発でも起きたかのような凄まじい音が聞こえた。
これならもしかして、という期待を込めながら紫音は笑みをこぼしていた。
地面に降り立った紫音は一度、リンク・コネクトにより消費した魔力を回復するためポーションを取り出し、飲み干す。
口を拭いつつ様子を見るためにルーファスが墜落したところまでおそるおそる近づいていく。
「……フフフ」
「なっ!?」
ルーファスが墜落した場所から不敵な笑い声が聞こえてきた。
そこには、血を流し、負傷しながらも余裕の笑みを浮かべているルーファスの姿があった。
「まだ……足りないのか……」
「……惜しかった……ですね。……ハア……それにしても、驚きました。まさかあれに対応できるとは……思いませんでした」
ルーファス自身、先ほどの奇襲には自信があったらしく、防がれたことに心底驚いている様子だった。
「……ですがこれで、あなたのことも十分理解しました。……さて、ここから反撃をと行きましょうか」
意味深な発言を吐くルーファスに、紫音は思わず後ずさりをしてしまった。
しかし、すぐに心を落ち着かせ、相手に先手を打たせるのを防ぐため紫音は追い打ちをかける。
「させるか!」
「もう、遅いですよ……」
ルーファスが地面に手を置いた瞬間、ルーファスを中心に地面が凍り付いていくのが見えた。
「っ!?」
地面の凍結は、徐々に広がっていき、紫音の方にまで侵食していく。
巻き添えを喰らわないために一度空に逃げ、回避するが凍結はまだ終わらない。
地面だけでなく、周囲の樹々にまで影響を及ぼし、まるで氷河期に出も突入したかのように空気まで凍り付いていた。
「あっ!? マズい!」
ルーファスの魔法に唖然としていたが、周囲に配備したライムの存在を今になって思い出していた。
紫音は、すぐにライムに念話を送るが、どの個体にも応答がない。
「しまった……。遅かったか……」
この反応からしてこの凍結にライムが巻き込まれたのだと容易に推測できる。
(まあ、ここにいるのは全部、分裂体で本体はフィリアたちと一緒に後方へいるから実害はないが……おかげで目を失くしちまったな)
紫音も最悪の事態に備えて本体だけは安全な場所に下がらせていたのが、功を成したようだ。
「……これは……どういうつもりだ?」
一瞬のうちに周囲の環境を一変させたルーファスの狙いが分からず、少し悩みながら質問した。
すると、意外なことに隠し事せずに素直に答えてくれた。
「あなたの戦い方を見た結果、こうしたほうが僕に有利かと思いましてね……」
「……有利? ……あ」
そこでようやくルーファスの狙いが分かった。
地面も樹々も凍り付いてしまったこの場所では、グリゼルの能力が使うことができない。
樹々や植物を意のままに動かせるのがグリゼルの能力なのだが、こうなってしまっては能力も封じられたようなもの
試しに能力を行使してみるが、反応がない。
紫音は少しばかりルーファスのことを見くびっていたようだ。ほんの数分戦っただけでもう対策を打たれてしまった。
「どうですか? これであなたのお得意の攻撃もできないでしょう。多少魔法も使えるようですが、もう僕には通用しませんよ」
形勢が逆転させられたこの状況にため息をついた紫音は、囁くように小さく呟いた。
「……さあて、どうするかな……」
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