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二次元
「サマーウォーズ」空腹と孤独がもたらす不幸という深淵
「サマーウォーズ」を初めて見たのは、2011年の10月。
そのときの感想記事二本を微調整してまとめてみた。
●サマーウォーズ
仲里依紗版の「時をかける少女」を観た流れで、アニメの「時をかける少女」に行き、その勢いで、去年の夏に録画しておいた、この作品を観た。
「時かけ」は若干、弾けきれてない気がしたけど、これは文句なしにすごいな。
健二クンは平成の男の子の良さをいかんなく発揮してるし、夏希ちゃんはとにかく可愛いし、栄おばあちゃんはカッコいい。
2009年において、アニメがやるべきことを、やるべきように描いてる、という意味で、歴史にも、人の心にも残る作品だと思う。
僕がこの映画を録画したのは、彼女が大好きな作品だと知ったから、というのが大きいのだけど、観ようと思っているうちに、彼女はどんどん死へと近づいて行き、
「毎年、夏に観られるといいな」
とブログに綴ってた願いも、たぶんもう叶わなくて。
でも、家族の絆やら、お腹いっぱい食べられる喜びやら、彼女が求めてたものがいっぱい詰まった映画なんだなって「好き」というのはそういうことだから当たり前とはいえ、彼女がこの映画をどういう気持ちで観てたのか、遅まきながら、わかる気がした。
●空腹と孤独(サマーウォーズ②)
4日に書いた記事では、この映画を僕に教えてくれた痩せ姫への、個人的な想いも綴ってしまったが、僕のブログを読んでくれてるような人が、これを観たら、けっこう心に響くのでは、という台詞がある。
(ネタバレ、注意)
クライマックス近くで、ヒロインが慕う祖母の言葉として、出てくるものだ。
「家族同士、手を放さぬように、人生に負けないように。もしつらいときや、苦しいときがあっても、いつもと変わらず、家族みんなそろって、ごはんを食べること。一番いけないのは、お腹がすいていることと、独りでいることだから」
空腹かつ孤独であることの多い、痩せ姫の不幸というものを、この言葉は端的に表現している。
孤独であることを言えないかわりに、拒食したり、その孤独を埋めるために、過食したり。
もちろん、摂食障害とともに生きることが「いけない」わけじゃないけど、もし、そうじゃない幸福を求めるなら、あるいは、病むことのつらさを少しでも軽くしようとするなら、空腹や孤独といった、心身の飢えをなんとかすることが必要だろう。
映画そのものは、摂食障害とは関係がないけど、すごい言葉だな、と感じたので、紹介してみました。
・・・・・・
細田守の作品ではこれの次作にあたる「おおかみこどもの雨と雪」がいちばん好きで、それ以降はちゃんと見ていない。
たぶん、今年公開された新作も見ないだろう。
でも「サマーウォーズ」と「おおかみこどもの雨と雪」を作ったというだけで、この人はまぎれもなく自分が誰より評価するアニメ映画の監督だ。
彼女はジブリ作品も好きだったから、もしその後も生きて、交流が長く続いたら、僕もジブリ作品をちゃんと見たかもしれない。
そうなると、宮崎駿の評価なども変わったのかな。
ただ、そうならなかった以上、その仮想はあまり意味がない。
出逢うべき人がいて、出会うべき作品がある。
そんな人生と芸術の真理まで教えてくれた彼女に、改めて感謝する、出逢って15年目の秋。
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