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第36話 あなたのすべて
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「今日はね、コータをご招待するから、バラのお花を用意したの」
幸太を部屋に招待した美咲は、ローテーブルに飾られたバラの花束に、上機嫌の様子だ。
美咲によると、お義母さんは月に二度はこのように花を贈ってくれるらしい。お義母さんの気分だったり、美咲のリクエストで、彼女の部屋はいつも何かしらの花が活けられているそうだ。
「美咲は、ほんとにお花が好きだね」
「うん、お花大好き。もともとは、ママの趣味がお花で、私はその影響かな」
「そうだったんだね。美咲の名前も、お義母さんが?」
「そう。パパは別の名前がよかったらしいんだけど、ママがどうしてもって」
「お義父さんは、どんな名前がよかったの?」
「稲穂の穂に香りで、穂香」
「穂香……」
それはそれで想いの込められた、素敵な名前ではある。
「けど、俺は美咲の方が好きだな」
「ほんと?」
「美咲のことが好きだからかもしれないけど、似合ってるよ。美咲は、美咲じゃないと」
うふふ、と美咲はうれしそうに笑った。
彼女はそのあと、旅行の計画を進めるため、横浜周辺に関する旅行雑誌や地図を持ち出した。
「私は、ここと、ここと、ここは行きたい。コータも行きたいとこ考えてくれた?」
「もちろん。俺は、こことここ、それからここかな」
「うんうん、行こうよ行こうよ! じゃあ1日目はここからここまで歩いて、2日目、こことここ行こっか」
「いいね。じゃあこのあたりのホテルとっとくよ」
「うん、ありがとう。どうしよ、すっごく楽しみ! 私もコータみたいに、爆発しちゃうのかな?」
「そのときは一緒に爆発しよ」
「あはは、一緒に爆発してくれるの? それならいいよ!」
(旅行の準備、早めに始めないとな……)
今は3月2日。旅行は7日と8日だから、実はそれほど余裕はない。
修学旅行を除けば、美咲との初めての旅行だ。しっかり備えて、当日は不安がないようにしたい。
ここで一度、会話の種が途切れた。
美咲は無言で立ち上がり、幸太からのプレゼントであるペンダントを外し、アクセサリーラックに戻した。
幸太にはそれが、美咲からのサインのような気がした。
違うかもしれない。が、ここは彼が動くべきだと思った。
幸太は無言で、そして静かに、美咲を抱きしめた。
美咲が微笑む気配がする。
「コータ、よくこうして後ろからハグしてくれるよね。私、すごく幸せな気持ちになれるよ。ふんわり包み込んでくれて、愛されてる、守られてるって感じる」
「正面からより?」
「うふふ、どっちも好き。どっちもうれしいよ」
美咲は幸太に抱かれたまま、くるりと向き直った。幸太の首に両腕を回して抱き合うと、彼女のぬくもりが手や首の薄い皮膚を通して感じられる。
「俺も、美咲とこうしてくっついてるだけで、どんなときよりも幸せだよ」
「うれしい。でも、今は緊張してる?」
確かに、幸太の心臓は先ほどからひっきりなしに早鐘を打ち続けている。
なぜそれが分かるのだろうかと思うと、ぴったりと重ね合わせた首筋から、美咲の激しい脈動が伝わってくる。
彼女も、同じようにして、幸太の気持ちを知ったのだろう。
「うん、緊張してる。美咲は?」
「私も、ドキがムネムネしてるよ」
「それ、久しぶりだね」
ふたりは愛情の豊かな微笑と瞳を重ね、どちらからともなく、口づけを交わした。
ゆっくりと、互いの想いを確かめるように、キスを繰り返す。
どれほどの時間、抱き合い、そうしていたかは分からない。
ただ、ともすれば逸る気持ちをおさえ、愛情を伝えようと丁寧に、時間をかけて唇を重ねているうち、お互いの呼吸、リズムがぴったりと合う感覚がある。
それが、幸太にとっては思わず涙ぐんでしまうほどにうれしく、いとおしく、そして幸せだった。
合間、美咲が彼の涙に気づいた。
「コータ、どうしたの? 泣いてる……」
「美咲のことが好きで、いとおしくて、うれしいからだよ」
「私のこと好きで、好きすぎて、爆発しちゃう?」
「うん、爆発するかも」
「うふふ、そのときは、一緒に爆発しよ。私も同じ気持ちだから」
このときの美咲の声は、いつもよりさらに豊かな優しさといたわり、そして穏やかで強い情愛に満ちていたように感じられた。
ふたりはさらに唇がぴりぴりとしびれるほどに口づけを交わし続けた。
美咲も、同じ感覚らしい。
「なんだか、唇が痛くなってきちゃった。腫れて、クチビルおばけになったらどうしよう」
「ごめん、夢中になっちゃった」
「ううん、私がしたかったからいいの」
幸太はそっと、美咲のやわらかい髪を撫で、頬、あごに触れながら、肩にかけられたアイボリーホワイトのカーディガンへと手をかけた。
バラの甘く官能的な香りが、幸太の神経へと徐々に浸透し、彼を支配してゆく。
「いい?」
「うん、いいよ。ありがと、コータ」
「ん?」
「聞いてくれて。まだちょっと緊張するし、不安もあるけど、コータがそうやって聞いてくれると、安心する。私、もう迷ってないよ」
「ゆっくり深呼吸して、リラックスして。気持ちよかったり、痛かったり、してほしいこと、してほしくないことがあったり、途中でやめたくなったら、怖がらないで、恥ずかしがらないで言って。美咲のこと、俺に教えて」
「ありがとう。そうする」
ふたりはそれから、時間を忘れて、愛し合った。
幸太の愛撫を全身に浴びながら、美咲はときに涙した。
そのわけを、幸太は聞かずとも知ることができた。
ただ、一度だけ、美咲は別の理由で涙を流したように思われる。
その瞬間、美咲は頬だけでなく額やあごまで鮮やかに紅潮させ、表情を歪ませ、小さな苦痛の声を漏らしながら、それでも幸太を抱きしめる腕を離そうとはしなかった。
「美咲、痛い?」
「うん……ほんのちょっとだけ。でも、思ってたよりはずっと大丈夫そう。もっと痛くてつらいかと思ってたけど」
「けど、泣いてるよ」
「痛いからじゃないの。うれしくて、幸せだから。さっきのコータと同じだよ」
「ほんと?」
「うん。心配してくれてありがとう。もう痛くないよ。胸いっぱいで、涙出ちゃった。こんなにいっぱいいっぱい愛してくれて、私ほんとに幸せ」
「美咲」
美咲のそのいじらしさと、深い愛情とに、幸太はたまらず、彼女を夢中で抱きしめた。しっとりと汗ばんだ体には熱がこもって、肌と肌が触れると、それだけでまたいとおしさが膨れ上がっていく。
ずっとずっと、美咲と一緒にいられたら。
美咲を一生、愛せたら。
幸太は美咲をさらに、強く激しく愛したいと欲しつつ、言葉ではまったく反対のことを言った。
「今日は、ここまでにしよ」
「えっ……?」
「初めてだし、まだ体が慣れてないから、無理はしないでおこうね」
「うん。ありがとう……」
そろそろと体を離し、ティッシュで彼女の全身のうるおいを拭き清めていると、美咲は濡れた目で幸太を追いつつ、シーツで鼻から下を覆って表情を隠している。
「美咲、どうしたの?」
「……なんか、今になって恥ずかしくなってきちゃった」
「ゆっくり休んで。すぐそばにいるよ」
左腕を腕枕にして、右手で髪をとかすように撫でたり、頬や肩に触れたり、指をからませたりしていると、美咲はつい先ほどまでそうであったように、熱に冒されたような、ぼんやりととろけるような瞳に変化して、幸太の優しさを受け取った。
胸元にそっと掌を置くと、今は安定した、穏やかな脈動が感じられる。
心地よいリズムだ。
そう感じるのは、彼の鼓動と、同じ律動だからだろう。
そうしたすべてが、そのような他愛のないことでさえ、すべてが、美咲への愛情になる。
「美咲」
「うん」
「愛してるよ」
美咲は、彼の腕のなかで、静かにあごを上げ、幸太の瞳を見つめた。
「コータ……」
「愛してるよ、美咲」
それが、12年間の片想いと、この1年、美咲とともに育ててきた愛情の、ありのままの姿だった。
今の幸太の想いを表現するのに、彼にはもうこの言葉しかないように思われた。
美咲は、また泣いた。号泣だった。幸太の首にしがみつくようにしながら、彼女はのべつ幕なし泣き続けた。
幸太は、まるで父親が幼い娘が泣き止むのを待つように、なめらかな柔肌の背中をとんとんと叩いた。
美咲がようやく落ち着いて、ふたりはともに一糸まとわぬ姿にシーツだけをまとい、ぴたりと寄り添い話をした。
「コータ、泣いちゃってごめんね。私、ほんと泣き虫……」
「謝ることないよ。美咲の気持ち、教えてくれる?」
「うん……うれしいよ、すっごく。ずっと、聞きたいって思ってた」
「そうだったの?」
「うん。でも、愛してるって言ってって、お願いすることでもない気がして。だから、コータが言ってくれて、感動して、感激して、よろこびと幸せがあふれて」
「ほかの言葉、思いつかなかったよ。俺、美咲のすべてを愛してる。美咲の声も、美咲の笑顔も、美咲の涙も、美咲の言葉も、美咲のにおいも、美咲の手も、美咲の想いも、全部、全部愛してる」
「私も」
と、美咲は再び涙をぼろぼろと流して、
「私も、愛してるよ。あなたのすべて」
そう言ってくれた。
ふたりはそれからまた、飽きることもなく、ベッドの上で口づけと抱擁を繰り返した。
幸太を部屋に招待した美咲は、ローテーブルに飾られたバラの花束に、上機嫌の様子だ。
美咲によると、お義母さんは月に二度はこのように花を贈ってくれるらしい。お義母さんの気分だったり、美咲のリクエストで、彼女の部屋はいつも何かしらの花が活けられているそうだ。
「美咲は、ほんとにお花が好きだね」
「うん、お花大好き。もともとは、ママの趣味がお花で、私はその影響かな」
「そうだったんだね。美咲の名前も、お義母さんが?」
「そう。パパは別の名前がよかったらしいんだけど、ママがどうしてもって」
「お義父さんは、どんな名前がよかったの?」
「稲穂の穂に香りで、穂香」
「穂香……」
それはそれで想いの込められた、素敵な名前ではある。
「けど、俺は美咲の方が好きだな」
「ほんと?」
「美咲のことが好きだからかもしれないけど、似合ってるよ。美咲は、美咲じゃないと」
うふふ、と美咲はうれしそうに笑った。
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「私は、ここと、ここと、ここは行きたい。コータも行きたいとこ考えてくれた?」
「もちろん。俺は、こことここ、それからここかな」
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「うん、ありがとう。どうしよ、すっごく楽しみ! 私もコータみたいに、爆発しちゃうのかな?」
「そのときは一緒に爆発しよ」
「あはは、一緒に爆発してくれるの? それならいいよ!」
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今は3月2日。旅行は7日と8日だから、実はそれほど余裕はない。
修学旅行を除けば、美咲との初めての旅行だ。しっかり備えて、当日は不安がないようにしたい。
ここで一度、会話の種が途切れた。
美咲は無言で立ち上がり、幸太からのプレゼントであるペンダントを外し、アクセサリーラックに戻した。
幸太にはそれが、美咲からのサインのような気がした。
違うかもしれない。が、ここは彼が動くべきだと思った。
幸太は無言で、そして静かに、美咲を抱きしめた。
美咲が微笑む気配がする。
「コータ、よくこうして後ろからハグしてくれるよね。私、すごく幸せな気持ちになれるよ。ふんわり包み込んでくれて、愛されてる、守られてるって感じる」
「正面からより?」
「うふふ、どっちも好き。どっちもうれしいよ」
美咲は幸太に抱かれたまま、くるりと向き直った。幸太の首に両腕を回して抱き合うと、彼女のぬくもりが手や首の薄い皮膚を通して感じられる。
「俺も、美咲とこうしてくっついてるだけで、どんなときよりも幸せだよ」
「うれしい。でも、今は緊張してる?」
確かに、幸太の心臓は先ほどからひっきりなしに早鐘を打ち続けている。
なぜそれが分かるのだろうかと思うと、ぴったりと重ね合わせた首筋から、美咲の激しい脈動が伝わってくる。
彼女も、同じようにして、幸太の気持ちを知ったのだろう。
「うん、緊張してる。美咲は?」
「私も、ドキがムネムネしてるよ」
「それ、久しぶりだね」
ふたりは愛情の豊かな微笑と瞳を重ね、どちらからともなく、口づけを交わした。
ゆっくりと、互いの想いを確かめるように、キスを繰り返す。
どれほどの時間、抱き合い、そうしていたかは分からない。
ただ、ともすれば逸る気持ちをおさえ、愛情を伝えようと丁寧に、時間をかけて唇を重ねているうち、お互いの呼吸、リズムがぴったりと合う感覚がある。
それが、幸太にとっては思わず涙ぐんでしまうほどにうれしく、いとおしく、そして幸せだった。
合間、美咲が彼の涙に気づいた。
「コータ、どうしたの? 泣いてる……」
「美咲のことが好きで、いとおしくて、うれしいからだよ」
「私のこと好きで、好きすぎて、爆発しちゃう?」
「うん、爆発するかも」
「うふふ、そのときは、一緒に爆発しよ。私も同じ気持ちだから」
このときの美咲の声は、いつもよりさらに豊かな優しさといたわり、そして穏やかで強い情愛に満ちていたように感じられた。
ふたりはさらに唇がぴりぴりとしびれるほどに口づけを交わし続けた。
美咲も、同じ感覚らしい。
「なんだか、唇が痛くなってきちゃった。腫れて、クチビルおばけになったらどうしよう」
「ごめん、夢中になっちゃった」
「ううん、私がしたかったからいいの」
幸太はそっと、美咲のやわらかい髪を撫で、頬、あごに触れながら、肩にかけられたアイボリーホワイトのカーディガンへと手をかけた。
バラの甘く官能的な香りが、幸太の神経へと徐々に浸透し、彼を支配してゆく。
「いい?」
「うん、いいよ。ありがと、コータ」
「ん?」
「聞いてくれて。まだちょっと緊張するし、不安もあるけど、コータがそうやって聞いてくれると、安心する。私、もう迷ってないよ」
「ゆっくり深呼吸して、リラックスして。気持ちよかったり、痛かったり、してほしいこと、してほしくないことがあったり、途中でやめたくなったら、怖がらないで、恥ずかしがらないで言って。美咲のこと、俺に教えて」
「ありがとう。そうする」
ふたりはそれから、時間を忘れて、愛し合った。
幸太の愛撫を全身に浴びながら、美咲はときに涙した。
そのわけを、幸太は聞かずとも知ることができた。
ただ、一度だけ、美咲は別の理由で涙を流したように思われる。
その瞬間、美咲は頬だけでなく額やあごまで鮮やかに紅潮させ、表情を歪ませ、小さな苦痛の声を漏らしながら、それでも幸太を抱きしめる腕を離そうとはしなかった。
「美咲、痛い?」
「うん……ほんのちょっとだけ。でも、思ってたよりはずっと大丈夫そう。もっと痛くてつらいかと思ってたけど」
「けど、泣いてるよ」
「痛いからじゃないの。うれしくて、幸せだから。さっきのコータと同じだよ」
「ほんと?」
「うん。心配してくれてありがとう。もう痛くないよ。胸いっぱいで、涙出ちゃった。こんなにいっぱいいっぱい愛してくれて、私ほんとに幸せ」
「美咲」
美咲のそのいじらしさと、深い愛情とに、幸太はたまらず、彼女を夢中で抱きしめた。しっとりと汗ばんだ体には熱がこもって、肌と肌が触れると、それだけでまたいとおしさが膨れ上がっていく。
ずっとずっと、美咲と一緒にいられたら。
美咲を一生、愛せたら。
幸太は美咲をさらに、強く激しく愛したいと欲しつつ、言葉ではまったく反対のことを言った。
「今日は、ここまでにしよ」
「えっ……?」
「初めてだし、まだ体が慣れてないから、無理はしないでおこうね」
「うん。ありがとう……」
そろそろと体を離し、ティッシュで彼女の全身のうるおいを拭き清めていると、美咲は濡れた目で幸太を追いつつ、シーツで鼻から下を覆って表情を隠している。
「美咲、どうしたの?」
「……なんか、今になって恥ずかしくなってきちゃった」
「ゆっくり休んで。すぐそばにいるよ」
左腕を腕枕にして、右手で髪をとかすように撫でたり、頬や肩に触れたり、指をからませたりしていると、美咲はつい先ほどまでそうであったように、熱に冒されたような、ぼんやりととろけるような瞳に変化して、幸太の優しさを受け取った。
胸元にそっと掌を置くと、今は安定した、穏やかな脈動が感じられる。
心地よいリズムだ。
そう感じるのは、彼の鼓動と、同じ律動だからだろう。
そうしたすべてが、そのような他愛のないことでさえ、すべてが、美咲への愛情になる。
「美咲」
「うん」
「愛してるよ」
美咲は、彼の腕のなかで、静かにあごを上げ、幸太の瞳を見つめた。
「コータ……」
「愛してるよ、美咲」
それが、12年間の片想いと、この1年、美咲とともに育ててきた愛情の、ありのままの姿だった。
今の幸太の想いを表現するのに、彼にはもうこの言葉しかないように思われた。
美咲は、また泣いた。号泣だった。幸太の首にしがみつくようにしながら、彼女はのべつ幕なし泣き続けた。
幸太は、まるで父親が幼い娘が泣き止むのを待つように、なめらかな柔肌の背中をとんとんと叩いた。
美咲がようやく落ち着いて、ふたりはともに一糸まとわぬ姿にシーツだけをまとい、ぴたりと寄り添い話をした。
「コータ、泣いちゃってごめんね。私、ほんと泣き虫……」
「謝ることないよ。美咲の気持ち、教えてくれる?」
「うん……うれしいよ、すっごく。ずっと、聞きたいって思ってた」
「そうだったの?」
「うん。でも、愛してるって言ってって、お願いすることでもない気がして。だから、コータが言ってくれて、感動して、感激して、よろこびと幸せがあふれて」
「ほかの言葉、思いつかなかったよ。俺、美咲のすべてを愛してる。美咲の声も、美咲の笑顔も、美咲の涙も、美咲の言葉も、美咲のにおいも、美咲の手も、美咲の想いも、全部、全部愛してる」
「私も」
と、美咲は再び涙をぼろぼろと流して、
「私も、愛してるよ。あなたのすべて」
そう言ってくれた。
ふたりはそれからまた、飽きることもなく、ベッドの上で口づけと抱擁を繰り返した。
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