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私みたいな、クラスで目立たない女の子でもね、人並みの恋をすることもあるの。
この物語は、そんな私の片思いをしている相手への気持ちを書き記したもの。
きっとこの物語を読んでいる頃、私はもうこの世に居ないだろう。
さてと、そろそろ描き始めようか。
私、泉川桃歌 は高校1年生の夏頃から、同じクラスの男子に恋をしている。
名前は 池本春輝。
私みたいな本ばかり読んでいて、友達と同じクラスに1人しかいなないような、くらいメガネっ娘が、賢くて運動もできて、友達も多く明るい男の子に好意を寄せていいものか。
そんな気持ちを抱きつつ、私は彼を好きになった。
実は、彼とは中二の時からずっと同じクラスで、私はきっと昔から彼に好意を持っていたと思われる。
今考えるとそんな感じの行動が思い出される。
そんな私にある日、春輝くんが話しかけてくれた。
「今日の帰り、話したいことがあるから一緒に帰ってくれませんか? 」
私はなにか怖いことでも言われるのではないかと、かなり失礼な事を考えながら頷いた。
そして、帰り道。
「ごめんね? 突然一緒に帰ろうなんて言って。びっくりさせたよね。ごめん……」
彼は申し訳なさそうに謝ってくる。
ああ、イケメンが申し訳なさそうにしている姿ってこんなにも美しいのね、なんて思った。
気休めになるといいなと思って、無愛想に言った。
「全然平気」
とんでもなく愛想のない声で、顔も無表情で彼と会話するな!とは思ったが緊張しすぎて表情筋が動かない。
彼はそんな無愛想なご返事でも、安心した顔をしていた。
「それでね、話っていうのは、僕と付き合って欲しいなって事なんだけど……」
彼は歩くスピードを落とさず、そのまま淡々と喋る。
え?そんなにサラッと言うこと?
いやもしかすると私が考えすぎなのかもしれない。
付き合って欲しいとは言ったけど、そういう関係になりたいとかじゃなくて、あれだよね、買い物に付き合って欲しいってことだよね。
いやでも、もしかしたらそういうことだったり、するのかな。
ありえないとは思いつつも、直接本人に行く他ない。
「あの、春輝くん。付き合うって買い物に付き合って欲しいってことでいいんだよね? 」
「え? ごめん、違う。えーと、その…、えっと、これって説明しないとなのかな? 」
えっと、いや、好きだから付き合ってならわかるんだけど、気持ちはどこにあるんです……。
好きって言われてないのに、付き合っていいのかな。
この物語は、そんな私の片思いをしている相手への気持ちを書き記したもの。
きっとこの物語を読んでいる頃、私はもうこの世に居ないだろう。
さてと、そろそろ描き始めようか。
私、泉川桃歌 は高校1年生の夏頃から、同じクラスの男子に恋をしている。
名前は 池本春輝。
私みたいな本ばかり読んでいて、友達と同じクラスに1人しかいなないような、くらいメガネっ娘が、賢くて運動もできて、友達も多く明るい男の子に好意を寄せていいものか。
そんな気持ちを抱きつつ、私は彼を好きになった。
実は、彼とは中二の時からずっと同じクラスで、私はきっと昔から彼に好意を持っていたと思われる。
今考えるとそんな感じの行動が思い出される。
そんな私にある日、春輝くんが話しかけてくれた。
「今日の帰り、話したいことがあるから一緒に帰ってくれませんか? 」
私はなにか怖いことでも言われるのではないかと、かなり失礼な事を考えながら頷いた。
そして、帰り道。
「ごめんね? 突然一緒に帰ろうなんて言って。びっくりさせたよね。ごめん……」
彼は申し訳なさそうに謝ってくる。
ああ、イケメンが申し訳なさそうにしている姿ってこんなにも美しいのね、なんて思った。
気休めになるといいなと思って、無愛想に言った。
「全然平気」
とんでもなく愛想のない声で、顔も無表情で彼と会話するな!とは思ったが緊張しすぎて表情筋が動かない。
彼はそんな無愛想なご返事でも、安心した顔をしていた。
「それでね、話っていうのは、僕と付き合って欲しいなって事なんだけど……」
彼は歩くスピードを落とさず、そのまま淡々と喋る。
え?そんなにサラッと言うこと?
いやもしかすると私が考えすぎなのかもしれない。
付き合って欲しいとは言ったけど、そういう関係になりたいとかじゃなくて、あれだよね、買い物に付き合って欲しいってことだよね。
いやでも、もしかしたらそういうことだったり、するのかな。
ありえないとは思いつつも、直接本人に行く他ない。
「あの、春輝くん。付き合うって買い物に付き合って欲しいってことでいいんだよね? 」
「え? ごめん、違う。えーと、その…、えっと、これって説明しないとなのかな? 」
えっと、いや、好きだから付き合ってならわかるんだけど、気持ちはどこにあるんです……。
好きって言われてないのに、付き合っていいのかな。
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