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ご教示

上半身

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嘘だろう… 

当然のことながら、自分の胸なんて、自分でいじったこともなかった…のに…   なんか、変だ…
まさか、女だけでなく、男である自分もこんなふうに…感じてしまうなんて…

「…  ん… もう、嫌だ… や、め…」

「嫌なわけ、ないな…こんなに先っぽ、たってんのに…」  
男が片頬を上げて、まるで感じてしまっている俺を、蔑むように、笑う…
「あっ…  … く… 」

いきなり突起を強めにねじられ、ビクンと跳ね上がる腰…

嘘だ…俺、男なのに…なんでこんなに、ここが…気持ちいいのか…意味がわからない…

「…はああ… ーーーー それにしても、おまえさ…  もったいねえな… 」

男が指の動きを止めることなく、独り言のように呟く…

「なっ…にが…? あっ… ん、 だめだ、やめ…」

「マジで、後ろに間違ってぶち込みたくなるほど…可愛いんだけど…?その、今にも泣き出しそうな色っぽい顔と…この、半端なく白すぎる肌… 

…おまえさ、マジで女が対象なわけ…?少なくとも、男でお前を狙う奴とか、今までいなかった…? 」

「なっ…!に、言って…気色悪いこと、言うなっ… ん、 あ、当たり前っ… 、 は、あっ… んっ!」

突然の濡れた感触に、おかしな声が出る。

嘘だ…
 男が…俺の胸の先端を、舐めた… !?

「んっ… む… ちょっと、舐めさせろ… 大人しくしとけよ…次は、舌の使い方を伝授してやる…男はすぐに挿れたがるが、女は、やる前の前戯を結構…重要視してる…こっからが、大事な授業だ…  んっ…   」

男の息がかかり、また胸の先が、口内に含まれた感触… ぴちゃぴちゃと、いやらしい音が、し始める… 

「はっ… う、 んっ…!は… あ、 や…」
俺は胸に吸い付く男の髪を、掴む…

もういい…!やめて…くれ…

俺の心中、そんな言葉で溢れかえっていたのに… なぜだか俺は…

 言葉を発することが、できずにいた…

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