【完結】僕のしたこと

もえこ

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その日の夜、お父さんとお母さんに話を色々聞かれて、

色々…本当に色々、聞かれたことに答えたり、話をして…

僕のしたことに、お父さんはものすごく怒って、
お母さんは…わあわあ、泣いて…お兄ちゃんはずっと無言で…

その日の夜のご飯は、ほとんど味がしなかった。

  僕は一人、二階の自分の部屋へ行く。


…僕が、みさきちゃんにしたことは…
       「いじめ」…

それは「いじめ」…お父さんとお母さんは、そう、僕に言った。

僕自身が、みさきちゃんに、手を下していなくても…

僕自身がみさきちゃんに、何か言ったわけでなくても…

僕のしたことは…立派な…いや、最低な…いじめなんだって。


僕のしたこと。

みさきちゃんに話しかけるなって、僕の友達に言った。
休み時間も、みさきちゃんの席には行くなって。
給食だって一緒に食べたり、するなって。
みさきちゃんとは班を作るなって友達に言った。
みさきちゃんから話しかけられても、無視するように友達に言った。
みさきちゃんが何かに困っていても、助けてあげたらダメだと、友達に言った。
みさきちゃんから一緒に帰ろうと声をかけられても、断るように、友達に言った。

僕のしたこと全て…友達に言ったこと…あくまで僕に言われた友達が…やったこと。

自分自身でしたことは…勢いでみさきちゃんの椅子を蹴ったことくらいだけど。

だから、僕は直接、何にもしていないって…いえるのかな…

                  
       その答えはノー 

僕が…あの可愛くて優しいみさきちゃんを…不登校に追いやった張本人、なんだ…


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