【完結・後編】俺なりの恩返し…あれ?…もしかして、恩返しになってない?

もえこ

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爽・side

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「…んっ…」
ナツが小さな声をあげて、身じろぐ。
「爽… …」
不安そうな目で横にいる俺を見る。

「おはよう…ナツ…」
…昨夜はごめん…あんな、ひどくして…
その一言が、どうしても俺の口から出てくれない…     

       駄目な俺…

「…おはよ… 爽… つっ… !う…」
どこか痛んだのかナツが小さく、悲鳴をあげる…
自身が丸裸なことに気づいて、近くにあったシーツを慌てて、手繰り寄せる。

「なんか…異様に恥ずかしい… 俺だけマッパじゃん… 」
ナツがぼそりと呟く。

「今更…何、言ってんだ… あんなに感じて、いやらしく腰振って乱れまくって…
何もかも曝け出したくせに…全部見てんだ、俺は…お前の恥ずかしい場所、全部な… 」

「っ…  そっ… そんな風に、言わなくても…」ナツが顔を真っ赤にして、ガルルと、犬のように喉を鳴らす。

なんか…   ああ… 可愛いな・・

俺…  なんか最近、…やっぱりやばい。

俺は前から気になっていることを、遂に口にする。
「…おまえさ…  もしかして、女…抱きたいとか、思ってたりすんの…?もしくは俺…のこと、まだ抱きたいって思ってる…?」

「え…?…っと…」

明らかに、ナツの表情に動揺が走る。

「だからさ… その…犬に戻るために…恩返しだっけ?…そんな目的で俺の前に現れたんだろう… もともと…」

「あ…  ああ、そう…だな…」

「…だからさ、お前の今の気持ちっていうか、その…つまりお前の目的はやっぱり変わらず、俺を抱いて、その…犬に戻る…それ、…ってことなの、か… …?」

「… んーー …そう、… かな…  」
ナツが、妙な間をあけながらも、そんな風に答える。

      ナツのやつ…

  俺の中に、

    小さく燻る炎を感じた。
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