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第二章:独裁の予兆!?中央政治局常務委員《フラワーナイン》の選抜
第22話:突然の訪問!?フーの秘書レイの別荘
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「ぎゃーばぁうおべぇー!!」
目の前に迫ってくる地面に対して俺は、声にならない悲鳴をあげていた。
人は突如死に直面する時何を思うのか。
俺は、これから見るであろう走馬灯がルーの人生なのか、克樹の人生なのか、そんなことを考えていた。
迫りくる自分の死を受け入れられずに俺は、目を閉じた。
目を閉じると落下してるのか、浮き上がってるのか、上下感覚もなくなった。
「ぶぼべ」
目を閉じていたので、どうなったのか分からない。
気づくと俺は、地面に、尻もちをついていた。
分かったのは、また自分がよく分からない声をあげたこと。
恐らく、地面に激突する瞬間、風圧が俺を巻き上げて、激突する衝撃を和らげてくれたこと。
そして、目の前に立って憎たらしいほどの笑顔を向ける大女がそれをやったのだということだ。
「なんだ、ルー。情けない声をあげて。スカイダイビングみたいなもんだったろ」
「ス、スカイダイビングはパラシュートを付けてやります!!それに、急に地上から放り投げられるなんてこともされません!!」
「ガハハハ。細かいことは気にするな!サプライズはエンターテイメントにつきものだ」
目の前の大女、新中央政治局常務委員入りが確実のオウキは、そう言って豪快に笑った。
「いやいや、レイ様に会いにきたのであって、スカイダイビングしにきた訳ではないです。普通に正面から入ればよかったじゃないですか! なんで、こんな忍び込むように上空から侵入したのですか?」
俺とオウキは党のある幹部の別荘に訪問に来たのだ。
山奥の別荘に到着する間もなく、オウキは俺を急に上空に放り投げたのだ。それも鳥が飛ぶような高度に。
「いやー、なんかレイの別荘広すぎてな。正面から宅まで遠そうだったろ。なら飛んだほうが早いだろ」
「そんな理由で、私を放り投げたのですか!私は、オウキ様ではないのです! あんな高さに投げられて落ちたらたら死にます!」
「ガハハハ。死ななかったじゃないか、ルー。問題ない」
「いやいや、問題はありすぎます……」
問題のひとつは、俺とオウキは、この別荘の家主に訪問を伝えていない。
言うなら不法侵入の状態だ。
「あ、あそこだ。人がいるぞ」
この騒ぎを聞きつけ、警備員と思われる者たちがこちらに向かってきた。
俺の悲鳴はともかく、オウキは派手な爆音を鳴らして着地をしていた。警備員がこないわけない。
(とはいっても、オウキさんだしな)
俺は安心はしていた。不法侵入とは言っても、オウキは党のトップ層である中央政治局委員《リッジ・オブ・フラワー》だ。しかも、名前と共に風貌もに華の国の有名人でもある。
丁重にもてなされるであろう。
駆けつけた五人ほどの警備員が俺とオウキを囲んだ。
警備員と言っても、それぞれが公安武装警官ほどの実力はありそうな威圧を放っている。
とはいえ、突然の派手な登場に困惑気味でもあった。
「ここは中央政治局委員レイ様の邸宅だ。こんな風に忍び込んで何のつもりだ?」
リーダーらしき警備員が、オウキに向かって声をかけた。
まだ、対面してるのがオウキだと分かってはいない。
「ハハハ、分かってるよ。そのレイに用があってきたのだからな。レイと闘いにきたのだ 」
「な!?」
驚いたのは俺だけでなく警備員もだ。
警備員の警戒態勢と殺気が一瞬にして頂点に達した。
「オ、オウキさん。そんな、なんでそんなことを。ただ話をするだけだって」
俺は、警備員にオウキという名前が聞こえるようにあえて大きく言った。
しかし、警備員の態勢は変わらない。
そんな警備員をオウキは楽しそうに眺めている。
「あのレイの警備員なんだろう。少しは楽しませてくれよー」
逆にオウキのほうが戦闘態勢を取った。
(オウキさん、闘うつもりなのか……)
オウキが構えを取ると同時に、警備員達はそれぞれが思力装纏《ドレスアップ》した。
ただ、警備員たちの思力装《ドレス》は、フルドレスではなく、腕や脚だけなど、体の一部しか覆われていない。
思力装を全身で纏える者は限られたごく一部のエリートだ。
そんな者なら、こんなところで警備などしてないだろう。
それでも、リーダー格の者は上半身全体が思力装で覆われていた。
「ほう……、なかなか期待以上じゃないか」
オウキは、相変わらず面白そうににやついている。
そんなオウキ自身はまだ思力装纏していない。
にも関わらず、ここの誰よりも圧倒的な圧力を放っている。
警備員達もそんなオウキを警戒して、思力装纏したのにも関わらず、オウキに向かっていけないでいた。
「……来ないのか? ならこちらから行こうか!」
そこから先はオウキが圧倒的な実力差を見せつけるだけのショーであった。
思力装を纏っていないにも関わらず、オウキはご丁寧に警備員からの思力による攻撃をすべて受けた。その上であっさりと反撃して、全員を倒してしまった。
どのくらい時間がかかったのかも分からない。
あまりにも早すぎて、俺には逆にオウキの動作がゆっくり見えたくらいだ。
「なんだ……、こんなものか」
さっきまでの表情とは正反対にオウキはつまらなそうに吐き捨てた。
警備員達は決して弱い訳でない。一部とはいえ思力装纏できるのは、実力のある証拠だ。
俺がいたツバキ市の武装警官部隊でも思力装纏できるのはほぼいなかった。
そんな者たちを素のままで倒してしまう。
規格外なのだ。
それはオウキがという意味でもあるし、党トップ層がという意味でもある。
「さて、少し軽めにはなってしまったが、準備運動はしたし、この家の主人に会いに行くか」
オウキはいつもの悪ガキのような笑顔をこちらに向けながら、言ってきた。
「……、今日は話し合いが目的だと聞いていたのですが。本当に話し合いをする気があるのですか」
「ハハハ、当然だ。党員は常に話し合いでお互いを高め、党に貢献するのが使命だ。ルーは何を当たり前のことを言っているのだ?」
「い、いや、ならなんで、警備員と闘ったのですか……?」
俺の切実な質問に対して、オウキは無視して周りを見渡していた。
「いやー、それにしてもデカい庭だ。手入れも行き届いてるし、湖まであるぞ。ルー」
「そうですね。ここ本当に別荘なのですよね」
「そうだよなー、こんな大きな別荘、山奥に作ったって、党幹部の給料じゃ、買えないよな。な、レイ?」
俺と会話してるはずのオウキが、最後は俺の背後に声をかけた。
振り向くとそこには、いつの間にか人が立っていた。
手足がすらりと伸びた細身で、スタイルは男なら誰でも魅了されるくらい素晴らしい。しかし、銀髪のショートカットの下に光る眼差しは氷のように冷たく、誰も寄せ付けない厳しさを放っている。
中央弁公庁主任レイ・フージャ。
党の中枢神経と言われる事務業務をまとめる組織の最高幹部だ。
そして、
現総書記フーの秘書を務める側近中の側近だ。
「オウキ様。どのような理由でこんな時間にこのような場所に」
放たれた声は氷よりも冷たく響いた。
苛立ちが含まれているのを隠しもしていない。
その冷徹な声の主に向かってオウキはニヤリといつも通りの笑顔を向けた。
目の前に迫ってくる地面に対して俺は、声にならない悲鳴をあげていた。
人は突如死に直面する時何を思うのか。
俺は、これから見るであろう走馬灯がルーの人生なのか、克樹の人生なのか、そんなことを考えていた。
迫りくる自分の死を受け入れられずに俺は、目を閉じた。
目を閉じると落下してるのか、浮き上がってるのか、上下感覚もなくなった。
「ぶぼべ」
目を閉じていたので、どうなったのか分からない。
気づくと俺は、地面に、尻もちをついていた。
分かったのは、また自分がよく分からない声をあげたこと。
恐らく、地面に激突する瞬間、風圧が俺を巻き上げて、激突する衝撃を和らげてくれたこと。
そして、目の前に立って憎たらしいほどの笑顔を向ける大女がそれをやったのだということだ。
「なんだ、ルー。情けない声をあげて。スカイダイビングみたいなもんだったろ」
「ス、スカイダイビングはパラシュートを付けてやります!!それに、急に地上から放り投げられるなんてこともされません!!」
「ガハハハ。細かいことは気にするな!サプライズはエンターテイメントにつきものだ」
目の前の大女、新中央政治局常務委員入りが確実のオウキは、そう言って豪快に笑った。
「いやいや、レイ様に会いにきたのであって、スカイダイビングしにきた訳ではないです。普通に正面から入ればよかったじゃないですか! なんで、こんな忍び込むように上空から侵入したのですか?」
俺とオウキは党のある幹部の別荘に訪問に来たのだ。
山奥の別荘に到着する間もなく、オウキは俺を急に上空に放り投げたのだ。それも鳥が飛ぶような高度に。
「いやー、なんかレイの別荘広すぎてな。正面から宅まで遠そうだったろ。なら飛んだほうが早いだろ」
「そんな理由で、私を放り投げたのですか!私は、オウキ様ではないのです! あんな高さに投げられて落ちたらたら死にます!」
「ガハハハ。死ななかったじゃないか、ルー。問題ない」
「いやいや、問題はありすぎます……」
問題のひとつは、俺とオウキは、この別荘の家主に訪問を伝えていない。
言うなら不法侵入の状態だ。
「あ、あそこだ。人がいるぞ」
この騒ぎを聞きつけ、警備員と思われる者たちがこちらに向かってきた。
俺の悲鳴はともかく、オウキは派手な爆音を鳴らして着地をしていた。警備員がこないわけない。
(とはいっても、オウキさんだしな)
俺は安心はしていた。不法侵入とは言っても、オウキは党のトップ層である中央政治局委員《リッジ・オブ・フラワー》だ。しかも、名前と共に風貌もに華の国の有名人でもある。
丁重にもてなされるであろう。
駆けつけた五人ほどの警備員が俺とオウキを囲んだ。
警備員と言っても、それぞれが公安武装警官ほどの実力はありそうな威圧を放っている。
とはいえ、突然の派手な登場に困惑気味でもあった。
「ここは中央政治局委員レイ様の邸宅だ。こんな風に忍び込んで何のつもりだ?」
リーダーらしき警備員が、オウキに向かって声をかけた。
まだ、対面してるのがオウキだと分かってはいない。
「ハハハ、分かってるよ。そのレイに用があってきたのだからな。レイと闘いにきたのだ 」
「な!?」
驚いたのは俺だけでなく警備員もだ。
警備員の警戒態勢と殺気が一瞬にして頂点に達した。
「オ、オウキさん。そんな、なんでそんなことを。ただ話をするだけだって」
俺は、警備員にオウキという名前が聞こえるようにあえて大きく言った。
しかし、警備員の態勢は変わらない。
そんな警備員をオウキは楽しそうに眺めている。
「あのレイの警備員なんだろう。少しは楽しませてくれよー」
逆にオウキのほうが戦闘態勢を取った。
(オウキさん、闘うつもりなのか……)
オウキが構えを取ると同時に、警備員達はそれぞれが思力装纏《ドレスアップ》した。
ただ、警備員たちの思力装《ドレス》は、フルドレスではなく、腕や脚だけなど、体の一部しか覆われていない。
思力装を全身で纏える者は限られたごく一部のエリートだ。
そんな者なら、こんなところで警備などしてないだろう。
それでも、リーダー格の者は上半身全体が思力装で覆われていた。
「ほう……、なかなか期待以上じゃないか」
オウキは、相変わらず面白そうににやついている。
そんなオウキ自身はまだ思力装纏していない。
にも関わらず、ここの誰よりも圧倒的な圧力を放っている。
警備員達もそんなオウキを警戒して、思力装纏したのにも関わらず、オウキに向かっていけないでいた。
「……来ないのか? ならこちらから行こうか!」
そこから先はオウキが圧倒的な実力差を見せつけるだけのショーであった。
思力装を纏っていないにも関わらず、オウキはご丁寧に警備員からの思力による攻撃をすべて受けた。その上であっさりと反撃して、全員を倒してしまった。
どのくらい時間がかかったのかも分からない。
あまりにも早すぎて、俺には逆にオウキの動作がゆっくり見えたくらいだ。
「なんだ……、こんなものか」
さっきまでの表情とは正反対にオウキはつまらなそうに吐き捨てた。
警備員達は決して弱い訳でない。一部とはいえ思力装纏できるのは、実力のある証拠だ。
俺がいたツバキ市の武装警官部隊でも思力装纏できるのはほぼいなかった。
そんな者たちを素のままで倒してしまう。
規格外なのだ。
それはオウキがという意味でもあるし、党トップ層がという意味でもある。
「さて、少し軽めにはなってしまったが、準備運動はしたし、この家の主人に会いに行くか」
オウキはいつもの悪ガキのような笑顔をこちらに向けながら、言ってきた。
「……、今日は話し合いが目的だと聞いていたのですが。本当に話し合いをする気があるのですか」
「ハハハ、当然だ。党員は常に話し合いでお互いを高め、党に貢献するのが使命だ。ルーは何を当たり前のことを言っているのだ?」
「い、いや、ならなんで、警備員と闘ったのですか……?」
俺の切実な質問に対して、オウキは無視して周りを見渡していた。
「いやー、それにしてもデカい庭だ。手入れも行き届いてるし、湖まであるぞ。ルー」
「そうですね。ここ本当に別荘なのですよね」
「そうだよなー、こんな大きな別荘、山奥に作ったって、党幹部の給料じゃ、買えないよな。な、レイ?」
俺と会話してるはずのオウキが、最後は俺の背後に声をかけた。
振り向くとそこには、いつの間にか人が立っていた。
手足がすらりと伸びた細身で、スタイルは男なら誰でも魅了されるくらい素晴らしい。しかし、銀髪のショートカットの下に光る眼差しは氷のように冷たく、誰も寄せ付けない厳しさを放っている。
中央弁公庁主任レイ・フージャ。
党の中枢神経と言われる事務業務をまとめる組織の最高幹部だ。
そして、
現総書記フーの秘書を務める側近中の側近だ。
「オウキ様。どのような理由でこんな時間にこのような場所に」
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