水神の花嫁

Ma

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彼の思いと決意

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私は、いつものように湖の見回りをしていると綺麗な花が咲いているのを見つけた。

(たまには、雪花に花をプレゼントしてみようか)

そう思い、花を摘んだ。
彼女と暮らして、もう7年か…。
あの時は、感情の起伏がなくお人形みたいだったが今では、表情がくるくる回って実に生き生きするようになった。
その時からだ、私の心が落ち着かなくなったのは、そして、彼女と暮らし続けてその答えが分かった。

(彼女と暮らしていたせいか私にも人間の感情が移ったというのか。)

その心とは裏腹に、彼の表情は、幸せそうだ。

(こんな誤算なら大歓迎だ。さてと、あんまり遅くなると雪花が心配してしまうからそろそろ帰るか)

そう思いながら家路に着いた。
私は、本来家と言うものを持たない生活をしていたが雪花には必要だと思い小さな家を作って一緒に暮らしている。
家のドアが見えてきたらそこには、フードを被った人影が何かを肩に担いでいるのが見えた瞬間煙のように消えていった。
いやな予感がしたので急いで家に帰ると静まり返っていた。
いつもなら雪花が出迎えてくれるのに、それもない。
家中探したがどこにも雪花は見つからない、考えられるのは、一つだけ雪花はあのフードのやつにさらわれたと言うことだ。
怒りのあまり、手の中の花を握りつぶしてしまった。
すると、彼の回りから水柱があがったまるで彼の怒りを表しているみたいに。
すると、彼は苦笑いをした。

(力のコントロールも出来ないくらい怒った事があっただろうかいや、なかったなぁ。こんなことになるならもう迷わない彼女を迎えに行ってこの思いを伝える。)

そう決心し、自分の部屋へと向かった。

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