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第27話 再会(1)
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「とりあえずご実家の方に向かいましょうか」
パソコンを閉じて運転席に移る大夢先生に私は何も感じなかった。
それから私は元の家に着くことになった。
懐かしい玄関や家の外装を見ても、私の心は動かなかった。
こんな中で人のつながりが強いことを思い知らされる。
ガチャ。
家のドアを開けるとお母さんがリビングから顔を出した。
「麗桜……!」
暖かい……。
お母さんは玄関で私のことを抱きしめた。私が家に上がる前に、お母さんは室内用のスリッパで玄関に降りて抱きしめてくれたのだ。
「お母さん……」
「おかえり、麗桜」
お母さんの優しい声に涙がこぼれる。
私はぎゅっと腕に力を加えた。
「麗桜、ごめんね。1人にして――」
「そんなことないよ。お母さんが元気になって、ほんとによかった」
「ありがとう」
久しぶりのお母さんの姿に涙が溢れる私は感情に揺られ、さっきの枯れかけていた状態から元に戻った。
涙を流せるほど潤い、人らしくなった私は、懐かしい家の匂いに心を安堵させる。
「河野先生、いつもお世話になっております」
「いえいえ。こちらこそ麗桜さんのお預かりを許してくださり、ありがとうございます」
「今旦那を呼んでくるのでリビングにどうぞ。
麗桜、案内しといて」
そう言ってお母さんは玄関についてしまったスリッパを「あっ」と言いながら脱いで、2階へと向かった。
私は大夢先生とリビングに入る。
そして真ん中に設置されているテーブルへと座ったのだ。
ガチャ。
「麗桜!」
その声はお父さんのものだった。
私は思わず立ち上がる。
「元気だったか?」
「うん。お父さんは?」
「ああ。元気だよ。
河野先生、ほんとうにありがとうございます」
頭を下げるお父さんに大夢先生は「こちらこそ」と会釈した。
さっき大夢先生に話された人のつながりが具現化されているようで、その一瞬を私は長く感じた。
4人でテーブルを囲んで座り、今の状況を話し合う。
「麗桜の状態はどうなんですか?」
「回復傾向ですよ。今日は今後、特に進路についてお話したいと思いまして伺わせていただきました」
お母さんの質問に淡々と返事をする大夢先生は、私の方を向いて「麗桜さんが伝えますか?」と眼差しを送る。
私はそれにこくりと頷いた。
「……私、看護師になりたいの」
言おうと思って来たのに、少しだけ言葉が詰まってしまった。
そんな少し不格好な言葉を耳にしたお母さんとお父さんは、互いに見つめ合い少し沈黙を流す。
その短い時間に反対されるかもしれない、と私は不安にさせられる。
でも2人はこう言った。
「やりたいことならやりなさい」
嬉しかった、反対されなくて。
でもこの時の私は、この言葉の意味を重くとらえすぎていたのだ──。
パソコンを閉じて運転席に移る大夢先生に私は何も感じなかった。
それから私は元の家に着くことになった。
懐かしい玄関や家の外装を見ても、私の心は動かなかった。
こんな中で人のつながりが強いことを思い知らされる。
ガチャ。
家のドアを開けるとお母さんがリビングから顔を出した。
「麗桜……!」
暖かい……。
お母さんは玄関で私のことを抱きしめた。私が家に上がる前に、お母さんは室内用のスリッパで玄関に降りて抱きしめてくれたのだ。
「お母さん……」
「おかえり、麗桜」
お母さんの優しい声に涙がこぼれる。
私はぎゅっと腕に力を加えた。
「麗桜、ごめんね。1人にして――」
「そんなことないよ。お母さんが元気になって、ほんとによかった」
「ありがとう」
久しぶりのお母さんの姿に涙が溢れる私は感情に揺られ、さっきの枯れかけていた状態から元に戻った。
涙を流せるほど潤い、人らしくなった私は、懐かしい家の匂いに心を安堵させる。
「河野先生、いつもお世話になっております」
「いえいえ。こちらこそ麗桜さんのお預かりを許してくださり、ありがとうございます」
「今旦那を呼んでくるのでリビングにどうぞ。
麗桜、案内しといて」
そう言ってお母さんは玄関についてしまったスリッパを「あっ」と言いながら脱いで、2階へと向かった。
私は大夢先生とリビングに入る。
そして真ん中に設置されているテーブルへと座ったのだ。
ガチャ。
「麗桜!」
その声はお父さんのものだった。
私は思わず立ち上がる。
「元気だったか?」
「うん。お父さんは?」
「ああ。元気だよ。
河野先生、ほんとうにありがとうございます」
頭を下げるお父さんに大夢先生は「こちらこそ」と会釈した。
さっき大夢先生に話された人のつながりが具現化されているようで、その一瞬を私は長く感じた。
4人でテーブルを囲んで座り、今の状況を話し合う。
「麗桜の状態はどうなんですか?」
「回復傾向ですよ。今日は今後、特に進路についてお話したいと思いまして伺わせていただきました」
お母さんの質問に淡々と返事をする大夢先生は、私の方を向いて「麗桜さんが伝えますか?」と眼差しを送る。
私はそれにこくりと頷いた。
「……私、看護師になりたいの」
言おうと思って来たのに、少しだけ言葉が詰まってしまった。
そんな少し不格好な言葉を耳にしたお母さんとお父さんは、互いに見つめ合い少し沈黙を流す。
その短い時間に反対されるかもしれない、と私は不安にさせられる。
でも2人はこう言った。
「やりたいことならやりなさい」
嬉しかった、反対されなくて。
でもこの時の私は、この言葉の意味を重くとらえすぎていたのだ──。
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