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神明山の遊歩道
最近の若者は
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「うわぁ、森の中にこんな遊歩道があったなんて、全然知らなかった!」
碧ちゃんが分け入った山道には、人が歩ける細い遊歩道がうねうねと続いていた。舗装されていない、むき出しの土の地面が続くだけの道だが、背丈の高い草は生えておらず、歩きやすい。それにほたると碧ちゃんが並んで歩けるだけの道幅もあった。
「この道は、昔っからずーーーっと、地元民の散歩コースなんだよー。犬の散歩とかー、人間の散歩とか。ほたるちゃんのハイツに行くなら、断然こっちのほうが近いよー」
「そうなの?」
「このまま進んで、細い脇道を下ればハイツに繋がるからねー」
「へぇー。知らなかったなぁ。てゆーか、うちのハイツに住んでる学生全員知らないよ、絶対」
「近頃の神明大学の学生は全然この道を使わないよねー。最近の若者は自然が嫌いなのかなー」
「最近の若者って。碧ちゃん、おじさんみたい」
ぷっと、ほたるはふき出す。
「でも、ゆりりんっていう経済学部の友達は、一人暮らしで一番の恐怖が、部屋に虫が出た時って言ってたし、やっぱり、こういう道はダメかもね。女子は虫が苦手な子多いから。あ、そういえば、この前、大学の食堂にカメムシが入りこんでブンブン飛び回ってたんだけど、男子もギャーギャー悲鳴上げて逃げ回ってたよ」
「へえー、そんなちんまい虫が怖いんだ。なるほどねー、近頃の人間って虫に耐性がないから、むしと上手く付き合えなくなったのかもねー」
「? どういう意味?」
「あっはっはー」
むしと上手く付き合えないとか、まるで向尸井さんみたいなこと言う。
確か、昔はむしと上手く付き合う人も多くて融資がメインだったけど、最近は買取がメイン、的なことを向尸井さんも言ってたなぁ。
まあ、向尸井さんが言っていたのは、虫は虫でも、体内に棲む、特殊なむしのことだから、碧ちゃんの言う昆虫の虫とは別物だけれど。
(てゆーか、あたし、むし屋の見習いバイトが決まった途端、むし屋に行けなくなっちゃったんだった)
しぶしぶではあるものの、ほたるは『招きむし』のおかげで、むしコンシェルジュの向尸井さんから「歓迎はしないが、来たければ来い。今お前が来たのと同じことをすれば、いつでも来られるだろう」と半ば投げやりに承諾を得たのだった。
「じゃあ、また来ますね♪」と、ホクホクしながら、アキアカネさんと向尸井さんに手を振って帰って、それっきり。
何故かむし屋行けなくなってしまったのだ。
碧ちゃんが分け入った山道には、人が歩ける細い遊歩道がうねうねと続いていた。舗装されていない、むき出しの土の地面が続くだけの道だが、背丈の高い草は生えておらず、歩きやすい。それにほたると碧ちゃんが並んで歩けるだけの道幅もあった。
「この道は、昔っからずーーーっと、地元民の散歩コースなんだよー。犬の散歩とかー、人間の散歩とか。ほたるちゃんのハイツに行くなら、断然こっちのほうが近いよー」
「そうなの?」
「このまま進んで、細い脇道を下ればハイツに繋がるからねー」
「へぇー。知らなかったなぁ。てゆーか、うちのハイツに住んでる学生全員知らないよ、絶対」
「近頃の神明大学の学生は全然この道を使わないよねー。最近の若者は自然が嫌いなのかなー」
「最近の若者って。碧ちゃん、おじさんみたい」
ぷっと、ほたるはふき出す。
「でも、ゆりりんっていう経済学部の友達は、一人暮らしで一番の恐怖が、部屋に虫が出た時って言ってたし、やっぱり、こういう道はダメかもね。女子は虫が苦手な子多いから。あ、そういえば、この前、大学の食堂にカメムシが入りこんでブンブン飛び回ってたんだけど、男子もギャーギャー悲鳴上げて逃げ回ってたよ」
「へえー、そんなちんまい虫が怖いんだ。なるほどねー、近頃の人間って虫に耐性がないから、むしと上手く付き合えなくなったのかもねー」
「? どういう意味?」
「あっはっはー」
むしと上手く付き合えないとか、まるで向尸井さんみたいなこと言う。
確か、昔はむしと上手く付き合う人も多くて融資がメインだったけど、最近は買取がメイン、的なことを向尸井さんも言ってたなぁ。
まあ、向尸井さんが言っていたのは、虫は虫でも、体内に棲む、特殊なむしのことだから、碧ちゃんの言う昆虫の虫とは別物だけれど。
(てゆーか、あたし、むし屋の見習いバイトが決まった途端、むし屋に行けなくなっちゃったんだった)
しぶしぶではあるものの、ほたるは『招きむし』のおかげで、むしコンシェルジュの向尸井さんから「歓迎はしないが、来たければ来い。今お前が来たのと同じことをすれば、いつでも来られるだろう」と半ば投げやりに承諾を得たのだった。
「じゃあ、また来ますね♪」と、ホクホクしながら、アキアカネさんと向尸井さんに手を振って帰って、それっきり。
何故かむし屋行けなくなってしまったのだ。
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