些細な気持ち

まるねこ

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「きんぎょのはな、さくね。」

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小学生になりたての頃。

地域の夏祭り、盆踊りに連れていってもらった。

ぶきっちょな『わたし』が頑張って。
なんとかすくえた金魚。

家の金魚鉢でふよふよ、可愛がっていた。

だが。
「生あるものは、必ず滅す」の理どおり。

ある日、水面に浮いていた・・・

「可哀そうだから、埋めてあげようね。」

ママの言葉に頷いて庭の裏に埋めた。

そこで『わたし』が一言。

「来年はきんぎょの花がさくね?」

ママ、絶句。

咲くわけないわいと思ったとか・・・
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