異世界転移しました。元天才魔術師との優雅なお茶会が仕事です。

渡辺 佐倉

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彼の事故について3

本の予約はできていた。
翌日しっかりとカウンターの上に予約本とラミネートされた大きな目印と共に置かれていた。

ラミネートされた台紙を外す

「ここにお礼のメッセージを添えたら伝わると思います?」
「そこが今俺も一番知りたいところだ」


やってみようと言われ彼が用意した紙に日本語でありがとうございました。とお礼を書いた。


明日この台紙とメッセージがどうなっているか確認する。


予約で引き出せた本は俺には少し難しい内容だった。
かなり詳しい辞書があることを知った。
そのサイズが盾かよという大きさなことも。

難しい本を何冊も何冊も二人で読んだ。
オーウェン様は時々難しい顔をした。

新しい事を調べているというよりも、何かを確認している様だった。


◆ ◆ ◆

翌日予約の台紙は消えていたけれど、メッセージは残っていた。
ただ、メッセージは酷く焼け焦げたような、いぶされたような?変な状態だった。

オーウェンさんはそれを嬉しそうに見ていた。

「何かが起きたことは確かだ」

ピンセットでそっとメッセージを回収していた。

少しずつ前に進んでいる、そういう実感があった。


それからスキルを行使するうえで問題が無いかという事を自分に問いかけながら俺とオーウェンさんは毎日実験をした。


そんな日々を過ごしている中のことだった。
オーウェンさんに折り入って話があると言われた。
もう少しであちらの世界の図書館に簡単なメッセージであれば送れるかもしれないという見込みがたつ直前のことだった。


「はい、なんでしょうか?」

俺が言うと、オーウェンさんはとても難しい顔をして、夜に改めて話がしたいと言った。
難しい顔をしていたので少し心配してしまったら「図書館のことは大丈夫、順調だよ」とオーウェンさんは言った。
そういう意味で心配していたのではない。

オーウェンさんが難しい顔をしていたから心配したのだ。


多分、俺はオーウェンさんを大切に思っているのだと気が付いている。
だから心配したのだ。

オーウェンさんは夜に研究室に来て欲しいと言った。
そこで話があると。

「わかりました」

いかない理由は何も無かった。
その日の夕食は別々にとった。

オーウェンさんのいない食卓は寂しいと思ってしまう事にようやく気が付いた。

研究室に行くと、沢山の資料を並べてオーウェンさんは待っていた。
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