5 / 80
5
しおりを挟む
「ああ、そうだね」
と宗吾さんは言う。
そんな事気にする淫魔だと訝しまれたのだろうか。
それとも僕の我儘だと思われただろうか。
どちらにせよ、宗吾さんは興がそがれたらしくベッドのふちに腰かけて、それから「風呂に案内しよう」と言った。
「それとも一緒にはいるかい?」
一瞬間置いてから宗吾さんはそんなことを言う。
それが冗談なのか、そういうものを求めているのか僕にはわからない。
そんなことが分かるほど人間の事を僕はよく知らない。
知っているのはせいぜい数人の精液の味位だ。
だから何が正解だったのかは自分で答えながらもよく分からない。
「じゃあ、ご一緒してもいいですか?」
そう僕が聞くと宗吾さんは大きなため息をついたことだけは事実だった。
案内された風呂は二人同時に入っても問題なさそうな広さだった。
宗吾さんが僕のシャツを脱がせてそれから手早く自分のスーツも脱いでいた。
宗吾さんの肩に入る刺青にめがいく。
黒で描かれているそれは蛇だろうか。
「暴力団員ってやつですか?」
淫魔を購入する人間にはそういう層も多いと聞く。
「いや? 単なる実業家ってやつだ」
盃を誰かと交わしたことは無い。
はっきりと宗吾さんは言う。
「こんなものより――」
宗吾さんが俺の背中を撫でる。
それから尻尾の生え際より少し上を撫でる。
「あッ……」
思わず嬌声がもれて、手で口をふさぐ。
「君のこれの方がよっぽど美しいだろ」
二度ほど尾てい骨の上を撫でられて、熱い息がもれる。
何でも性的快楽に変換してしまう自分の体が恨めしい。
「尻尾がお好きなんですか?」
「尻尾? ……もしかしてここに浮かんでいる紋様を知らないのか?」
宗吾さんが何を言っているかよく分からない。
淫魔も混血が進んでおり、尻尾のある個体は少ないと聞いたことがある。
それ以外の文様については心当たりがない。
もう一度僕の腰を撫でると宗吾さんは「ここにピンク色の紋様が浮かんでいるよ」といって笑った。
自分の背中を見たことは無いし誰かに指摘されたことも無い。
サキュバスの下腹部に淫紋が浮かぶことがあると聞いたことがある。
それの一種なのかもしれない。
「さて、お風呂はいるんだろ?」
俺の背中をもう一度撫でて、僕が上ずった声を上げるのをみてから、宗吾さんはそう言って先に湯舟につかった。
「僕も入っても……?」
いつもは誰もいない時間にシャワーを浴びるだけで暮らしてきた。
「君が、ご一緒してもと聞いたんだろう」
宗吾さんは呆れたように答えた。
と宗吾さんは言う。
そんな事気にする淫魔だと訝しまれたのだろうか。
それとも僕の我儘だと思われただろうか。
どちらにせよ、宗吾さんは興がそがれたらしくベッドのふちに腰かけて、それから「風呂に案内しよう」と言った。
「それとも一緒にはいるかい?」
一瞬間置いてから宗吾さんはそんなことを言う。
それが冗談なのか、そういうものを求めているのか僕にはわからない。
そんなことが分かるほど人間の事を僕はよく知らない。
知っているのはせいぜい数人の精液の味位だ。
だから何が正解だったのかは自分で答えながらもよく分からない。
「じゃあ、ご一緒してもいいですか?」
そう僕が聞くと宗吾さんは大きなため息をついたことだけは事実だった。
案内された風呂は二人同時に入っても問題なさそうな広さだった。
宗吾さんが僕のシャツを脱がせてそれから手早く自分のスーツも脱いでいた。
宗吾さんの肩に入る刺青にめがいく。
黒で描かれているそれは蛇だろうか。
「暴力団員ってやつですか?」
淫魔を購入する人間にはそういう層も多いと聞く。
「いや? 単なる実業家ってやつだ」
盃を誰かと交わしたことは無い。
はっきりと宗吾さんは言う。
「こんなものより――」
宗吾さんが俺の背中を撫でる。
それから尻尾の生え際より少し上を撫でる。
「あッ……」
思わず嬌声がもれて、手で口をふさぐ。
「君のこれの方がよっぽど美しいだろ」
二度ほど尾てい骨の上を撫でられて、熱い息がもれる。
何でも性的快楽に変換してしまう自分の体が恨めしい。
「尻尾がお好きなんですか?」
「尻尾? ……もしかしてここに浮かんでいる紋様を知らないのか?」
宗吾さんが何を言っているかよく分からない。
淫魔も混血が進んでおり、尻尾のある個体は少ないと聞いたことがある。
それ以外の文様については心当たりがない。
もう一度僕の腰を撫でると宗吾さんは「ここにピンク色の紋様が浮かんでいるよ」といって笑った。
自分の背中を見たことは無いし誰かに指摘されたことも無い。
サキュバスの下腹部に淫紋が浮かぶことがあると聞いたことがある。
それの一種なのかもしれない。
「さて、お風呂はいるんだろ?」
俺の背中をもう一度撫でて、僕が上ずった声を上げるのをみてから、宗吾さんはそう言って先に湯舟につかった。
「僕も入っても……?」
いつもは誰もいない時間にシャワーを浴びるだけで暮らしてきた。
「君が、ご一緒してもと聞いたんだろう」
宗吾さんは呆れたように答えた。
1
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる