本心は云わないよでも嘘は吐かないよの××××青年世代は叫ぶ、

クリスティーナ破れカブレラ

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一、当日

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「サイクリンッグ!サイクリンッグ!ヤッホー!ヤッホー!」徒歩なのに心はサイクリング気分。格好の餌食に成り下がろうとしているオレは、『(ゴッド・セイヴ・ザ・ファッキン)・プレミアム・シチュエーション』へと向かっているのさ、さ、さ!匕首を持っていないから、暴漢に襲われたら熱血漢に助けを乞い、阿呆漢の振りをしようっと。爛々としている眼付きを隠して伏目がちなる我が実像、ストゥーピィーな姿勢を覚られないようにすれば、きっと平穏無死に辿り着けることだろう。自滅期に於ける悶々とする焦燥感をぶっ潰すが為に、行くのさ!そんなオレは本当にマザーとファックする寸前のマザー・ファッカーだから、自らに相応しい、トイザ○スで購入した対象年齢三歳以下のラヴ・リングを右手薬指に嵌め、刺青を彫るとアトピー性皮膚炎が完全治癒すると云う奇説を本気で信じ、自慰意識過剰摂取で美意識過剰欠損だから、自美淫行科へと週一回の割合で通院する予定を念頭に置いて、蒼穹(あおぞら)から降り注ぐ陰気な光を浴び骨の髄までずぶ濡れになり乍、「今日は世界がどどめ色に染まるでしょう!」今日の占いカウント・ダウンを半信半疑に疑念を抱きつつ何の切っ掛けもなしに後ろを振り返るんだ!「よし、誰もいない!」呟いたら、不条理なる出来事に境遇、否、遭遇、「もしかして、REKISHI(轢死)寸前?あ、本当にREKISHI寸前だった!」と、叫びて絶命寸前、そんな展開になっても物怖じしないような心構え(そりゃァ、いい女連れてるよな、あんな糞ダッセエ真ッ黄ィッ黄ィの改造車乗り廻してりゃさ!)を持つべきなんだろう、本来は。堕ち着き払い乍国家権力に助けを乞うような。そんな。「でもさ、死んだら、極楽浄土へ行きたいよね?やっぱり!」(あれ?そうしたら、乞食ぐらいしかいないかな?じゃあ、無間地獄がいいかもね!だってさ、歴史上の人物たちに沢山逢えるんだもの!ど・ち・ら・に、し・よ・う・か・な?神・様・の・言・う・通・り♪)思うがしかし、果たして一体、極楽浄土とは何なのだろうか?そして、何処にあるのだろうか?多分何処にもないのだろう。信仰する人間らの心の土間ん中にある筈だ!(P.S.ファック・ザ・信仰心主義者なんで、死ぬのが恐いです!)うわ!何だこれは!?数え切れない程の羽虫がオレの体中を這い廻り、穴と云う穴を塞いでいる。天から降り注ぐのは、二折れ財布(中身はレシートだけ!)の大群だ。オレはそれらが地上に触れるのを防ぐように遮二無二蹴っ飛ばしている。絶望的な才覚に拠って絶望的な未来を見、そしてそれ自体にキレてることにさえ自己嫌悪。判るだろ?このメタファー!判らないなら、呪われやがれ!でも、このテンションがずうっと続くと思うとうんざりするぜ!(しかし、このテンションは永くは続かないだろう。そして、何れにしろ内実、まったく意味がないのだろう。それは恰も、虚し過ぎるMYLIFEの如く!)傍らの電柱支柱には、「KONISHIKIってさ、あれだよね?小顔だよね!」と云う謎めいた文言が刻み込まれているのが見える(不意を突く単純意見に顔面蒼白だ)、通称、曼荼羅横丁。溢れ返る御襤褸掘っ立てバラック群の垣根には公明党のポスターポスターポスター。大衆酒場、『サイド・キック』は今日も繁盛してやがるぜ!煩せえよ、軍歌がよお!そんで、さみーよ!心身ともに。ライク・ア・(半狂乱)みすぼらしくて美しい世界か。誤解と悪意と社交辞令だらけ、昂奮し緊張し雑談に塗れた大衆ども。大衆どもは、オレのセンスなんてものは老婆の帽子にコサージュを飾りファッショナブルだと思っている田舎娘に等しいと曰うが、「そこがいいんじゃねえか!?なァ?そう思うだろ?」まさに、トータル・フラストレーション・イズ・ビッグ・××××だぜ。傍らでは、狗が糞してる。「汚ねえなァ…。」
オレはぶらり一人カフェめぐりの旅。でもね、死化粧を施すでもしないと外出出来ないような年齢なのよ、あたし!(可愛い子にはナチュラル・メイクをすればいい!)瀟洒だが朽ち果てる寸前の近代化遺産カフェ、『蹴る鳥』に半死半生の精神状態で辿り着き、突入!したんだ。理由はねえ。否、ある。ふう~、着席。「ご注文は?」「おすすめで。」「けっ!」えっ?メニューの札は唯一つ、『栗地獄』と書かれたものだけだった。骨董品みてえのがこれ見よがしに飾ってある店内。B.G.M.は勿論、民俗(調)音楽。片眼が潰れているのを隠すようにシルク・ハットを目深に被り、小洒落た感じのする乞食(只ならぬ雰囲気男)が隣に坐って来、「私はね、あの街から来たんだよ。」そう呟いて虚脱感丸出しの姿勢で坐り込んだ。あの街って、何処だ!?そして、落花生の殻を割るオレの仕草を見て、こう言ったんだ。「あんた、左利き?右利き?」その訊き方は、物凄く格好良かった。小脇に抱えたステッキ、その先にはスタア、小粋に被った三角帽、その先にもスタア、好奇心剥き出し、歩き廻る甚平さんを羽織った餓鬼(ってか、茶髪になんかさせんなよ?)と虚脱感全開の乞食。その対比!何だかオレはくすくす笑いが止まらなかった。くすくすくすくす…。それにしてもまた、「凄えのが来たなァ。」。餓鬼の母親らしきヤンキー姉ちゃんみてえの(身に纏うは勿論、ALBAROSA!!!!)が不審そうにオレをガン視してきやがる。「藝術大賞奨励賞受賞したんだよ!今度はね、もっと上を目指そうと思ってるんだ!」「うわァ凄い!凄い!」「でもさ、オレに取ってはさ、壱円も壱萬円も同じ価値なわけよ!」「何か、意味在りげ~!」斜向いのアベック。糞うぜえ!格好も、ダッサダサ!似非Bが!彼女は不美人!なんでやねん!関西人でもないのに関西弁を使った自分にも厭気が差すぜ、まったくよお!しかし、我が街、地方都市の藝術祭に於ける受賞で(自己)納得。地方画壇に未来なんてねえよ!こない糞田舎で何やってもダメでしょう?《ワタシニハワカラナイ!》傍らのアンケート用紙に附随、ボールペンでテーブルに直截切り刻んでいる記している現在のこの状況IN 終りの見えない自堕落な日々。(判っちゃいるけど、やめられない♪)ダメなのは多分、そして未来がないのは寧ろ、オレの方なんだろうね?実は。こんなことやってて何になるのでしょう?何にもならないね、絶対。「近くにいたじゃん?何アレ?何か書いてなかった?」「きっと、呪文か何かじゃねえの?」「ああは、成りたくないよね。」「恐い恐い。」「そうだね、恐い恐い。」「恐い恐い。」「恐い恐い。」「お~恐!」オレには聴こえんだよ!ど畜生が!って、あ!(ヤンキー姉ちゃんが)こっち来るこっち来る。如何しよう?如何しよう?やべえよやべえよマジでやべえって!うわ、来た!「あのう、ドラングリン・ネーム、『透ける頓(スケルトン)』さん、で・す・よ・ね?」テーブルにオレが切り刻んだ文言を横目でチラ見し乍いきなり訊ねられたよ。何のことやらさっぱりのオレは伏目がちに、「え?いえ、違います。」。するとヤンキー姉ちゃんは、「そうなんですかァ?じゃあ、私、何に見えます?」。何?何って言われても…?「あ、女?」「女ですね。あ、そうですかっ!そうですかっ!判りましたっ!よ~っく、判りましたっ!それじゃっ!」踵を返し、足早に去って行ったのだった。そして勢い良く自らの席に着き坐り厨房の在る方角を向いて、「まったくもって、卑劣な奴だよなァ!それに、面倒臭え男!」大声で叫び更には色気艶気のない大きな大きなくしゃみ。「ぶえっきし!」冷やかしのくしゃみであることは明白至極だった。その場の空気に耐え切れず堪え切れず、不態に転げ堕ちるような身の上を紛らわすようにして、「トイレッ!あ、トイレッ!」なんつって、トイレに行くとそこは呑み屋のトイレみたいに薄暗く、しかも和感丸出しだった。小便器の上部、リス○リンが天地逆様にして注入するよう設置して在った。用足すと自動的に少量流れる仕組み。オレは平常口を濯ぐ為にリ○テリンを使用しているが為、「厭な感じだなァ。」と思った。仄暗い薄灯りに照らされし姿見に顕在化されたる実像を凝視、それは決して他人事で済まされるような容姿ではなかった。鏡の前に立つオレを見、入って来たおっさんが大仰に驚いたのはオレが女(の腐ったの)みたいDAKARA也!再び席に戻ると餓鬼は、「やだい!やだい!そんなんやだい!オイラ、カウンセリングなんて、やだい!」一叫びしてから、テーブルに載って、ゆらゆら踊りだしてしまった。恍惚の表情で。暫時恍惚として我に帰らず状態か。母親は、電波通信ネットワークを駆使したコミュニケーションに夢中だ。乞食は、事切れた…?注文した(したのか…?)品は待てど暮らせど来なかった。けれども、希望すらないオレは絶望すらしない。否、出来ないのだ。何故なら、「ボクの背中の肩甲骨からは何も生えて来ない。」からだ。だから、「損得なしの在り得ない話をこれからも続けよう、なしの飛礫で延々と。」。そして、「朽ち果てたる諸刃の剣を徐に差し出す。」しかない。また、「混沌と成れの果てから出(いずる)、存在無比の構図は、盛者必衰、垂れもせず、錯覚はこれからも続く。」だろう。またきっと、「ボクの魂は最高過ぎる。」んだ。(半ば意味のない奇跡的)奇想天外パワーで溢れるどぶ河、しかしそんな時も、オレは至って無表情なんだ!
『蹴る鳥』脱出後、ZINXを逆手に取るオレは、缶珈琲を購入する。赤信号で停滞し乍缶珈琲をゆっくり飲みたいと思うがしかし、そんな時に限って青信号で通過スルー。だから、そのZINXを逆手に取って、急いでいる時は敢えて缶珈琲を購入して飲み乍青信号を通過スルーのさ!って、臭っ!周辺住民に被害を及ぼすべく甘き香を撒き散らす作業服を着た男、しかし、モロヤクザバレッバレ、ヤバそうヤバそう。眼鏡は勿論、チンピラ・グラサン。ヘア・スタイルは勿論、囚人カット。チャールズ・ブロンソン顔の男、斡旋業なのか?「あ、ママァ?今、女の子募集してる~?」ケータイ電話越しに話している。足元は猫のバケモノが、「こんにちは!」って会釈してる絵が描かれたるサンダルだった。「お洒落は足元から!」とは、よく言ったものだ。そいつと、腰骨剥き出し超美形B-GIRL、化粧圧塗り超美形キャバ嬢。肩を組んで歩ってたんだ。オレは何だかいきり立ち、それから盛りの付いた狗のように街中をほっつき歩いてみたら、奇跡が起こり、まさかの逆ナン?、しかしオレは気後れし、何も言葉を発することは出来なかった。しかも、説教されたんだわ。「違うのよ!あんたねえ、何だかんだ言う前にねえ、個性がないのよ!個性が!その格好だってあれでしょ?誰かの物真似でしょう!?」って、説教されたんだ。あれでしょ?の「あれ」とは一体なんなのだろうか?そして、何が、「違う」のだろうか?
そのショックで歩き方を忘れたオレは、両腕の振り方さえ判らなくなった。右足と左足とを交互に踏み出すが、しかし、手持ち無沙汰とでも云うべきか?バッグなどを小脇に抱えていれば持て余すことはない筈なのだが、上手に両手を振れないのだ。決まり悪く跋が悪いので、ポケットに両手を突っ込むのだけれども、しかし、ポケットがやや上部に設置されたるジャケットを着ているが為、肘部が歪曲し過ぎ、姿勢が前のめりになってしまい、猫背だから、益々自信喪失したように見られてしまうのだ。それはいけない。再び、ポケットから両手を出し、右足が前方に出たら、左手を前方に出す。左足が前方に出たら右手を前方に出す。それを意識して歩き出したら、なかなかなかなか。いい調子ではないか!よしよし、この調子!この調子!そう思った途端、紗那楽橋の手前でオレは寝っ転がっていた黒髪が多い未就学児童らしき少年に躓いて転倒した。「あ!いけねえ!」
少年はオレが躓いたことに関しては全く気にしていない様子で、徐に眼前に立ち上がり、無表情で呟き始めた。「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」ん?「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」 褒めて、欲しいのか?「おおー凄い凄い。」「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「おおー。」「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「おおー、じゃあ、三の段は?」「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「…あ、あれ?次の段は?」「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「おっ、おおー、凄い…凄い…。はは…って、うっ!」「はァ!」と云う掛け声と共に、突如背中に熱き衝撃が走り、ズドーンとオイラは前のめりに転倒。振り返れば、鶴のポーズをした若い女。(「また、こいつかよ…。」さっきのヤンキー姉ちゃんだよ!しかし、餓鬼は違うぞ…?)背中を蹴られ、少年の寸前へと突き飛ばされたのだった。左足膝頭と額を強打。「あたたたたた…。」
「一寸、あんた!うちの子に何やってんの!?変質者!ふんっ!汚らわしい!」そう言い終るか言い終わらないかの内に、ヤンキー姉ちゃんは、蹲るオレに対し、「はい!はい!」と雌なのに雄叫びを上げながら、更にけつを二度バシーンバシーンと蹴り上げ、オレは、「おう!おう!」と声を洩らした。そしてヤンキー姉ちゃんは、ぷいと振り返り、そのまま少年の手を曳き去って行った。「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「よーしよしよし。」「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「よーしよしよし。」「ににんが四!にさんが六!にしが八!にご十!…。」「よーしよしよし。」と、繰り返していた。オレは呆然として暫く路上に蹲っていた。周囲には誰もいなかった。
ように思われたが、否、虚無僧だけが、橋梁の手摺に腰掛け佇んでいた。ジャック・ナイフを、中空に放り投げくるくる回転させ、落下して来たら掌で柄を掴んで、そしてまた中空に放り投げ、、、と云うような動作を繰り返して遊んでやがった。尺八と深編みがさを傍らに置き、剥き出しになった顔貌をよく見れば、ダーティ・ブロンドの仏蘭西人だった。眼差しは、何処を見詰めているのか判然とせず、何やらぶつぶつ呟いていた。
起き上がり歩き出し、虚無僧の横を通り過ぎる刹那(傍らには実は、狐と狗の間ノ子みてえ兇暴そうな生物が放し飼いでいた!)、その虚無僧を横目にオレは思ったのだった。そうだ、この橋梁はこれから、餓鬼橋と呼ぼう。そうしようそうしよう。そうしたらさ、
「ちょいとちょいとそこのあなた、自殺なんておよしなさいよ。ほらほら、こんな世の中でしょう?生きてたって仕様がない、なんて思うでしょうがね、何かしらいいことあるわよ。生きてれば。そりゃあね、月並みな戯言云うんじゃねえよ、この糞異邦人が!って、思うかも知れませんがね、ちょっとお待ちなさいお待ちなさい。あなたの人生、私程ではないと思いますよ。話せば永くなるので端折りますが…。私ね、この歳で!この歳でよ!セクシャル・ハラスメント受けてるんですよ!でもね、それ、誰にも言えないんですよ!いや、本当に!あとさ、一寸聴いて一寸聴いてよ。これだけは言えるの。そりゃあね、仏陀曲げるようなことはこれから起こらないかも知れない起こらないかも知れない。それでもさ、ね?「生きてて良かったァ。」って思える夜は必ず来るわ。そう、必ず絶対に来るわ。初対面で絶対なんて言葉安易に使うような奴を信用出来ないなんて思うかも知れないけれどね、絶対、そう、絶対に来るのよ。これだけは憶えておいてね!まあね、縁は奇なもの粋なもの。縁は異なものさて味なもの。独活が刺身のつまになる。袖摺り合うも多少の縁。躓く石も縁の端。って、云うじゃありませんか?ねえ、そう、思・う・で・しょ!」
だってさ!一応、報告しときます。(追伸。立ち止まっている最中、自らが思い患っていたことを異邦人の口を通して発露したような錯覚が過ぎりました。それにしても、「必死だったなァ…。」。)

二、その前日から当日に掛けて

「あの、一寸退いてもらえます?」
って、このぼけいやマジで邪魔だってことが判んねえのかよ邪魔なんだよ邪~魔!どーのこーの口を動かす前に手を動かせ手を意味のない行動すんじゃねえよそれさゼッテエ片手間だろ一人でやった方が数倍捗るわオレなんかにトロイトロイ言われんのなんてよっぽどだぜ解決策は?傍観するしかねえのかァこれでも敬うべく年長者なのだがしかし弱者斬り棄て御免の世の中オレがこいつの立場に成り得ることも多多ある筈だから何とも言えねえや嗚呼ダリダリダリイよサルヴァドール・ダリ大先生!害虫駆除のバイトのMEBARIマジダリダリダリイよウィリアム・バロウズ大先生!溜息すら出ねえし句読点の打ち方すら忘れたよ(正に、句読点HATESME CRAZZZZZZZZZZZZY!!!!!)それにしてもマジ金がねえんだよ兼ねがね金がねえのよてか誰に言ってるGAL誘うことも出来ねえよってそもそも誘いに引っ掛かるべくGALなどいやしねえ(必殺、「この映画観たいんだけれど如何する?一緒に観る?もしあれだったらオレ観ちゃうけど!」(飽く迄も本旨は映画鑑賞)の術!「いいよ~!」返事は来るがしかしドタキャンされたのは一度や二度じゃねえんだよ!)一銭も出せないってよオレにはケータイも止められそうだぜ必要最低限の粗食&DRUGS(薬)で生活しBOOKOFFにFUCK OFF! 叫び(B-BOYお断りの)純喫茶では珈琲一杯で二時間粘り女店員に怪訝な表情披瀝され新書店では立ち読みで必要事項暗記ライブラリを活用し活路を見出すべく我が絶賛堕落中脱落落伍者の夕べ♪ってか、さ!マン○スうれP~んだけど!いや、マジで!こっちちらちら見たりしてさ艶艶(あでつや)GALの事務員お姉さんオレの方見て、「後はよろしくお願いしま~す!」だってさだってさ凄え凄えうれしかったよいやマジで!いいねいいねいいねにやけてしまったよ会釈したけれど判った…?でもさ!どーせ男いるんだろう?ど畜生が!そんで、帰路。うわ轢かれる轢かれるそして惹かれる可愛い可愛い娘だったなァだったなァそれならば(自転車に)轢かれるもよし!よし!あ、よし!…でも、一言言っていいかしら?「端っから存在しねえで呉れよ!容姿端麗眉目秀麗のマジ糞ファッキン超美人どもがァ!」
存在自体を不条理に押しやるべく近所の木賃宿に泊まり、桐箪笥の鏡、その御前、オレは、『自分自身ノ純潔ニ獣姦サレル若イ処女』の如くポージングで、孤独な生贄の儀式。出来るだけ永く永く引き伸ばそうと努め、記憶の彼方にあるイメージを一つ一つ呼び起こす。望み通りの姿態。中学生セックス・オージー V.S. 童貞少年。さァ、今日の最優秀「二の腕ちゃん」は?(そう云うコーナーがあるのDEATH!)ベスト二の腕スト(直訳するとBESTUPPER ARMIST. またそして訳した直截の意味は全くない!)と云う名誉ある称号は果たして一体、誰の頭上に輝く…?そんなこんなで疲労困憊した死人の如く十五分が過ぎ、握り緊めたる動物的な力を振り絞り熱い焼けるような涙と共に極度の快感を迸らせた。「私は自らの精子を失ってしまった!」(と、同時に自らの才覚を失ってしまったようだ!またそして、それは勘違いだろう!才覚なんてものは元からないのだ!)その時、脳内に於いてイメージではなく、「死」と云う文言が煌いた。(エロスとタナトス?)多くの肉片があったが、オレの元には誰も来なかった。ベッドの中でオレは独り、何も考えないでいる。
「あたしのおしっこ飲んで呉れたら付き合ってあげる!」って超美GALに言われたら、そりゃ、素直に飲むよ。(超汚GALに言われたら、そりゃ、断るよ。)でもさ、「おしっこ飲んで!」って言う時点でそんな変態女、願い下げだよね?普通は。でもさ、オレは、大歓迎だよ。それでしかも、欠損フェチだから、救いようがないんだ!そんなオレだけれど、もしも女に××××だと言えば、きっと一層興味深く映るだろう。しかし、オレは本心を言わないんだ。「オレは決して××××じゃないんだよ!」そして、××××は何も信じない。だから、不可解を描くんだ!(若しくは殆ど何も描かないんだよ!)それを埋めては掘り返し、掘り返しては埋める!また更に新たに掘り返す為に埋めるんだ!
幼児性愛者(と云う自己暗示をかけている)のオレは、中島美嘉に惨殺される。そして、それを俯瞰して眺めていた。告白メイル、しかも場末のスナックから(!)。その他諸々連続断続的に受信する。(しかし、現実世界では鳴りやしねえ!)日当たり良好のアトリエでは、オレをモチーフにデッサンが!(しかし、現実世界では誰もオレのことなんて気に掛けてねえんだよ!)おじいの家でSAYUKIちゃんと、飯、喰ってる。最近観た映画の話など、当り障りなく。近くで見るとそうでもないね。白髪も在ってさ。なんだか変な匂いもするし。(しかし、現実は、現実のSAYUKIちゃんは、SAYUKIちゃんはよお、狂おしい程に美しいのだ!ど畜生がァ!)喰い終えてから場所を変えてどっか行こう、なんて思ってる。そして、愛し合っている。(しかし、現実世界では片思い也!)愛し合っているがしかし、「キミを愛してる。」そんなことを口に出したり身振り素振りで表現したりしたらそれこそ消えてしまうような愛情でなくてはならないのだ。そして、SAYUKIちゃんとは別れてしまう。SAYUKIちゃんは誰かと結婚した。或る日。不意に憶い出す。短かったその、共有した時間を。その追憶は美しいけれど、哀しい。玄関先にはヴィンセント・ギャロとその友達が待っていた。陥没してきた生殖器、しかし乳房はない。オレは挿入される恐怖感に苛まれる…。ど畜生が!最悪だ!アクロバティックな寝返りを中断、紫色の空が垣間見えた午前四時、覚醒して!何でこうも毎晩出て来やがる!?さァ、二度寝!二度寝!
題目、『援交されるって、本当ですか?』。
「他の人から見ればあなたは普通の人でしかないのかも知れません。他の人から見ればわたしは普通の人でしかないのかも知れません。わたしはあなたがいなくても良かった。あなたはわたしがいなくても良かった。しかし、出逢ってしまった二人はもう互い離れることが出来なくなってしまったようですね。あなたはわたしに取って世界で一人の人であり、わたしはあなたに取って世界で一人の人である。かけがえのない者同士に、なってしまったよ・う・で・す・ね!Sくん!」
「たとえばぼくが死んだら♪」の着信音で覚醒午前五時、って、何だこのメイル!?うわ、何だこれ!?凄えな?やばいんですけど、いや、マジで!ダメなのよ、こーゆーの、あたし!うわ、気色悪!久々に鳥肌立ったわ!よっぽどじゃなきゃ、鳥肌立たないのに!あれ?この内容、でも、どっかで…?ま、いっか!気にしない気にしない。それに、一方的にっつーか、自己完結っつーかさ…、ま、いっか。ほっときゃ、いっか!シカトシカト!それにしても憶い出すぜ、「蛹(SANAGI)くんは、××××なんだもんねェ~。」って、こいつに言われたのを!その後、「何へらへらしてんだよテメエ!?」って、周りから言われたけれど…。しかし、大体こいつ、「Sくん!」って、如何云うことだよ?蛹(SANAGI)って、何で名前で呼ばずに仮名で呼ぶん?意味が判らねえっ!この、K-GIRLがァ!(注、K-GIRL → KANCHIGAI GIRL.)
三度寝の後、覚醒。テレヴィジョンはサスペンス・ミーツ・ポルノグラフィなドラマ。超能力者の男が笑い乍FUCKしている、『トライヴ・アタックド・レイパー』。芝生を雑巾掛けする乞食がいい味出していた。コマーシャル・メッセージの謳い文句は、「もっとみんな、本音トークしようよ!」。だってさ!言うがしかし、したら滅茶苦茶になるぞ、世界は!その後、レ●ラ夫婦が、「はい、すいませんねえ。あの、またトイレ貸してもらいますよ~!」呟き乍不法侵入で怖気、部屋を駆け出てチェック・アウトしたオレだった。
(ファック・ザ・)ポリスのパトカーに何の躊躇いもなく神風特攻、自転車でおかま掘る。そう云う風に、私は生きたい。
夜廻り先生に廻し蹴り喰らわし昏睡させ幌馬車使い仲見世商店街に於いて真っ昼間っから道中曳き廻しの刑に処し、それを察知した(輪姦から立ち直った)更正ヤンキーどもに狩られる。そう云う風に、私は生きたい。
「へい、らっしゃい!」言った傍から呑み掛けの缶珈琲をぶち撒け乍気さくな男商人(あきんど)に投げ付ける。そう云う風に、私は生きたい。
田舎のプチ~阿呆~セレヴの飼い慣らされたるミニチュア・ダックスフンド見止め認めた直後、憤怒激昂し、狂人の如く憎悪の集大成を爆発させるようにして踏み潰し圧死させる。そう云う風に、私は生きたい。
偶然通り掛かった倖せそうな妊産婦、渾身の力を込めて下腹部を足蹴にし堕胎スル。そう云う風に、私は生きたい。
TRAVISの如くモヒカン刈り、木刀片手に縛り付け現場強行突破、から騒ぎしているビッチどもを滅多矢鱈に撲殺する。そう云う風に、私は生きたい。
片眼瞑って爽やかウィンク、親指立ててグッド・ラックなサイン、ボディ・ランゲージ、そいつの拇を日本刀ですぱと斬る!そう云う風に、私は生きたい。
鈍臭いドン小西を鈍器で惨殺、ど~ん!と大盤振る舞いを見知らぬ人に施すような突っ慳貪。そう云う風に、私は生きたい。
しかし、それらが出来なかったのが現実だった。(ドクター・コパを木っ端微塵に玉砕することすら出来なかった。)

三、再び当日

手で押すとぐらつくガード・レール。その寸での所をどーどどどーどど勢い良く駆け抜けて来進入、屋根のない停車駅にトロッコ電車の如き路面~ちんちん~電車、到着!扉が開け放たれ乗り込もうとしたらば、客車に於ける或る乗客の遺失物拾得発見美談で持ち切り、乗客らは拍手喝采の嵐。主賓の如く扱われし禿爺本人はステッキを小粋に抱えて気色の悪い照れ笑いをへららへらら。洟水を垂らし垂らし。オレはそんな光景に厭気が差したのだった。FUCKTHE 糞美談 IS DEEEEEAD!!!!!寝そうだぜ。だから勿論、乗車拒否してやったさ、自主的に。だから勿論、御足労願われたのだった。
COOL SHOCKを買うが為に訪れた、『食品とドラッグのフロアー』 IN THE 駅前雑居ビルディング地下階。『食品とドラッグのフロアー』と云う文言で思わずうくくくと笑みが零れ不審がられるオレを見下し蔑む美GAL店員FEVERは、「あ、マニキュアしてる~!」「本当だァ~気色悪~い!」「ああ、あれね?あの、変なのね?困ったちゃんね?よく来てるよ。Sucha KANCHIGAI-BOOOOOOOOOOOYがァ!!!!!」って、叫ぶだろう。それなら、オレは反対にこう叫ぶよ。「Fuck The FriendShiiiiiiip!!!!!」ってね。(オレの科白は耳の遠い人間にも届く力を有してるのさ!)そして、外国語の上っ面表面的ヴィジュアル・イメージだけを搾取し乍、空威張り暴威を誇示しつつ、更に叫ぶんだ。「Areyou fuckin‘ READY?????」って。しかし乍哀しいかな、オレはこう思ってしまっていたんだ。「あ、普通に可愛い!意外と好きよ、ああ云う娘!うん、好き!」(って、一体、何が「普通」で何が「意外」なのだろうか?)でもそれにしても、「良かったァ、顔上げなくて、本当に、良かったァ…。」。さっきの出来事。もし、仮に顔を上げていたらばそれこそ、「この、素っ頓狂野郎がァ!」って、叫ばれていたよ。いや、マジで。「可愛い可愛い。」女学生らが曰うその矛先は、狗っころだったんだわ。座敷狗みてえの。傍らの陳列棚、檸檬味のする錠剤は肉体への酸素注入を本旨とするらしい…。
「このチェーンソー下さい!」店員に訊ねる白痴の少年、しかし紙片にはエロ本のタイトル。「何れ第二第三のマッケンジーが現れることだろう。」絞首刑直前の遺言を糧に生きて来、第二(第三)のマッケンジーを目指し乍、『マッケンジー自伝』を熟読、立ち読みしていたのだが振り返りオレ、安心安堵。隣で自己啓発本を同じく立ち読みしていたハーフの失敗作みてえな巨漢の女学生も(セーラー服着曝した)、ぎょっとして振り返っていたっけ…?筋彫りオンリーのタトゥー野郎、ダサROCK ツッケンドン (FROM MARS.)は、「ハ~イ?生きてますかァ!?」。ケータイ電話越し誰かに話し曝してやがる!「あ、坐った。」チャールズ・マンソンがガン飛ばしてるシャツに漆黒のジャケット羽織り、蝶が所々描かれたる迷彩パンツを穿いたオレ(KING’SROAD OF KANCHIGAI FASHION ! これぞ、勘違いファッションの王道、最高峰、頂上決戦を制した様式也!)は「別世界だ!」的B系男雑誌を遠目に見乍、超美形男子表紙の、平置きヘアカタを引っ繰り返してから、『マッケンジー自伝』を購入、ブック・ストアーを後にした。でも、一寸だけ、「ショッキングだったなァ…。」。オレが購入を申し出ようとした途端、蜘蛛の子を散らすが如くの書店員らだったんだもんよ。ま、いっか!気にしない気にしない。
真っ昼間から、仲見世商店街を特攻服来た連中が闊歩し跋扈しているそんな日常。「人はよ、大概見た目で判断するんだ。だからな、気を付けた方がいいぞ!」「押忍っ!」(「押忍!」なんて今時言うなよ!あとさ、ヤンキーって、『マミー』好きだよね?)後輩に曰うそいつは勿論、紫の特攻服を着用。『天上天下唯我独尊』の文言が垣間見える。そんなら、他人の眼なんて気にすんなよ。奴らは胸部に狗が描かれたるジャージを主力商品とする洋品店の御前、しゅんと佇んでいた元右翼政治家の爺を突如取り囲み、「写~メ!写~メ!写~メ!撮ろうぜえ!撮ろうぜえ!みんなで、撮ろうぜえ!」って、KASHAKASHAやりだした。果たして一体、撮って如何すると云うのだ?「てめ、何やってんだ!?おら!おい!てっめえだよ!聴いてんのかよ?ぼけえ!」IZARIが木造町屋建築の和菓子処入り口壁面に火を放とうとZIPPOをかちかちやっているのに対して罵倒する巫女。バケツ一杯の水をIZARIに向かってざば~ん!ぶち撒けて、尚且つその後、そのバケツを思いっきりそのIZARIの頭目掛けて投げ付け、がこ~ん!といい音がして、IZARIは口を阿呆のように開けてえへらえへらし乍頸部擡げてびしょ濡れで放心状態、その異様なる光景に厭気が差してオレは仲見世商店街を小走りで後にしようとしたのだが、恩師の(ファック・ザ・)ティーチャーを見止め認めたから、急激に左折左折。「私はこんな素晴らしい文章を書く生徒は一体どんな生徒なのか?希望に充ち満ちてこの学校に赴任して来たのですが、余りのギャップに失望しました!」厭な記憶が甦るぜ。さんざっぱら苛められたっけ…?(市が主催する作文コンクールに入賞したことがあったのDEATH!)
ぴょんぴょん跳ね乍歩いてたら、サイケデリック、エキセントリック婆に激昂された。責め苦にオレは号泣寸前。SAYUKIちゃんと擦れ違う(何たる偶然!オレの偶然の才能にはいつも驚かされるぜ!ベイベー!今日は…?(SAYUKIちゃんのお店の)休業日だ!だから、沼津に買物に来てるんだね!そして、集団美に対抗すべくSAYUKIちゃんの唯一美は流石だった!)のだがしかし、群集に塗れてオレのことなんて勿論シカトシカト。雑踏に塗れ消えてしまう。徘徊するは城跡地の更地。そこは、お祭り騒ぎの抽選会場。当選最高位に君臨するのは、一日市長。パフォーマンスなのだろうか?煽動する司会者は両腕を天に差し出し、「オイオイオイオイ!」がなっている。その正体は元金ピカ先生。屯ってるのは、B-BOYとGALの餓鬼ども。内閣総理大臣(勿論、フェイク。ってか、「誰だよ?」)は、総理なのに舞台中央、プレジデント・チェアーに腰掛けている。至って無表情。その総理にがぶり寄り、椅子の後方接地脚部を支点に肘掛の前方二箇所を抱え、段々と椅子の角度を傾斜、更に総理の耳元でぶつぶつ呟いている元金ピカ先生。ついには元金ピカ先生は、総理の頬を舐め始めてしまった。総理は相も変わらず無表情だった。傾斜がきつくなる毎にオーディエンスの昂奮は最高潮に達する勢い。「オイオイオイオイオイオイオイオイ!」それを遮るように、「たとえばぼくが死んだら♪」、露骨なる嫌悪の表情を数人に披瀝され、オレ、「あ、すいません!」の平謝りのHIRAYAMAAYA状態。『逮捕!自殺!磔!死して屍尚も動ぜず。』なる題目のメイル、添付された写メはオレが入院している場面。「何じゃこりゃあ!?…って、あ、すいません!」それにしても、合成か?いつものあいつからだよ!ま、如何でもいいや。シカトシカト。って、あれ?疎外されたる武田鉄矢(モノホン)は一方舞台端でしゅんと佇んでいる。体育坐りで。眼は遠い。アジテーションV.S. 御説教に敗北を喫してしまったのだろうか…?舞台装置には、『ようこそ、金八先生!(本日のゲスト = 武田鉄矢さん)』と、大書されている。金八先生が元金ピカ先生に喰われたのだ。一体何が起きたと云うのだ!?ま、如何でもいいけど!そう云えば、関係者スタッフ各位もいねえ!そしてオレはSAYUKIちゃん目当て、人波掻き分け彷徨するも行方不明、捜索願、願われたし。GALの餓鬼らが執拗な迄に行く手を遮る。それを何とか凌いで。更に小僧らが、半分本気半分ふざけてきゃっきゃきゃっきゃと押し競饅頭をやっていて。その被害を被ったオレは、「止してくれよ~!危ないじゃないさ~!あんまりふざけると、承知しないぞう~!」片手を振り上げお道化てみせるも、素っ気ない態度・ウィズ・冷酷至極な眼差しで思いっきりシカトされたのだった。「何だこいつ?さ、帰ろ帰ろ。」とでも言いた気に去って行った。「こいつァ驚いたなァ!へっ、勝手にしやがれ!」って、あれ?ちんちん♪ちんちん♪ちんちん♪ちんちん♪鐘を鳴らし鳴らし舞台上に這い上がって行く坊主を発見。一人だと思ったら、後続坊が大勢いた。何だあいつら?こいつらの支持者が多くいること自体、オレは考えられなかった!こいつら、マジ、バッカじゃねえの!?な大衆だった。「おまえら、何やってんだよ!?」
街道へ抜け出ると、阪神タイガース・ファンが凄惨なテロルを繰り広げ、女子供を惨殺しているらしい号外。ばら撒かれたものらは雑踏に塗れ蹂躙されている。テロルの恐怖に慄き乍尚もSAYUKIちゃん捜し。「美しい人生に二十年後は在るのだろうか?」知らんおばはん(アルマジロのミニチュア・サイズ(生きている!)を掌の上で飼い馴らしている、全身湿疹だらけの気色悪い婆)がオレに問う。しかし、答えはない。だから勿論、シカトシカト。ディーラーには幟、『百萬円で買える倖せ!』んだと!?ゼッテエ買う!ゼッテエ買う!ゼッテエ買う!って、嘘だろ?どーせ!虚妄をのうのうと垂れるコマーシャリズムは、吐き気がする程ロマンティックだぜ!展示場は黄昏時に映えていた。「うわ、速っ!」って感じの競技用自転車野郎、「在り得ねえ!」って!いや、マジで!地下道へ連なる階段に、一直線に突っ込んだんだよ!「如何云うセンスしてんだよ?」の、全身杜撰なる構図の枯れ葉ジャージ纏いしヤンキーは意気揚揚と歩ってた。
「汚ねえなァ…。」って、排泄物や吐瀉物が傍らに散乱し醜悪極まりない路上に猥雑至極のポルノ・ショップ、それは果たして幻想的で奇跡的な完全なるシンボルとして我々の前に出現したのだろうか?そんな感覚を他所に、SAYUKIちゃんが十メートル先の名画座の前に再度現れた。(何たる偶然!オレの偶然の才能にはいつもいつも驚かされるぜ!ベイベー!肉感的、再び…。)
十七歳の誕生日に性衝動自体を棄て去った筈なのに、筈なのに!何の因果か、SAYUKIちゃんの所為でそれが甦ってしまったのDEATH!だからオレは黒薔薇の模造品を常時携えて、××××青年を気取るようになったんだ。SAYUKIちゃんなしではオレは最早(速)存在しない!しかし、そんな黒薔薇色の日々はいとも簡単に、そして脆くも瓦解、崩れ去った。
もう、これしかないんだ。あんな奴とセックスするくらいなら、SAYUKIちゃんなんて、殺してしまった方がいい。きっと、厭々セックスしている筈だ。心ここにあらず、オレのことを思い乍セックスしている筈だ。だから、もう、殺すしかない!おまんこにおちんこ、ぶっ込まれて入れたり出したりしてグチョグチョになって、いやんあはんしてんだろうなァ…。「さっき、ケータイ、鳴ってたよ。」「え?ああー、いいのいいの。あの着信音は如何でもいい奴の着信に設定してあるから。」「ああ~、いつものね!」「そうそう。いつもの。」「大変だね~。」「大変だよ~。」ケータイ電話を持っている意味がないから壁に投げ付けて破壊、その後、「ああー、如何しよう?如何しよう?」。嗚呼、死にて、否、死にたくね。一人でいたくねえ!誰ともいたくねえ!糞が!ど畜生が!総てネタにしてやるわ!って、そんなこともあったさ!でもね、もう、堕落した精神は堕落し切ったんだ。三年三ヶ月の賞味期限は切れたんだ!きっと、逢って、堕ち着いて話も出来る筈だ。そりゃ、頼りGUYないボクだけれどさ!後ろを向いて前へ進む、後ろ(めたい過去ばかり)歩きのボクだけれどさ!取り敢えず、昔とは違うところを見せようじゃないさ!男らしいところを見せようじゃないさ!
オレは違法駐車中のプレジに徐に近付き、眼を瞑ってリア・ウィンドウを右手拳で思いっきり叩き割り返り硝子を浴び、瞬発的に迷彩パンツの左ポケットから差し出したるジャック・ナイフを、運転席でえへらえへら笑い乍ケータイ電話で話し仰け反っていた、そしてその動作を止めて頭部突き出したのに対し有無を言わさず、米神、思いっきり突き刺したんだ!硝子の割れた音に吃驚してこちらを凝視していたSAYUKIちゃんから視線を逸らさずに!(その感触にオレはNAZEDAKA母胎回帰を喚起させられたのだった。)男らしさを誇示するが為にやったんだ!如何だい?男らしいだろ?オレわ!時が止まったが如く爺の動作は氷結し、眼は剥き口はひょっとこ、舌は地平面に対し水平方向に差し出された。血は出ていない。ケータイ電話はぼてっと堕ちた。
そうしたらSAYUKIちゃんは、、、
「いやあああああああああああああああ!!!!!」
って、叫びやがったんだ!
っと、ここで真摯な態度を取れば減刑に誘われること必至、更に滅茶苦茶やれば非人間的人間性の吐露と断定、厳刑に処せられること必至である。また、「意味不明の供述」を意図的に遂行すれば如何なる…?それら感覚の狭間、若しくは感情の板挟みで苦悩していると云ったらいいのだろうか?オレは…、オレは…、刹那、追憶の劣情が甦った。学生時代、席替えを籤引で決定した際、「厭だァ!、あいつの隣だけは、絶対、厭だァー!」そう言って、泣き出してしまったクラスの女。その嗚咽は、勿論、オレにも聴こえていた。オレのことを蔑ろにしてきた、女どもとは、SAYUKIちゃんだけは、違うと思っていたのに…!
体育教師をぶっ殺してやるぜの高校時代は、苛めっ子をシカトしてやるぜの中学時代を経て、しかし元を辿ればそれ以前、母親の呪縛を解き放ってやるぜの幼小時代に拠って育まれたと云っても過言ではないのだった。この瞬間の為に総ての憎悪が予め用意、周到に準備温存されていたのか…?なんてドラマティックな運命なんだろう。
しかし乍オレ(様)は、「殺した気がしねえ!」かったのだった。只単に、(精神的に)イッただけだった。正にスピリチュアル・エレクト・アンド・リリース。(恍惚、万能感、及び優越感を呼び醒ます!)一生に一度ぐらいしか体験出来ないようなことをしてみたかったのさ!美し過ぎて溜息が出るよなこの状況。私は如何にして(どのようにして)道を誤ったのだろうか?それは判らない。また、凄惨なる光景は恰も絵空事のようであった。何故ならオレは、前世はシュールレアリストだったと自負する勘違い甚だしい輪廻転生否定主義者だったから。存在自体が超現実的なのだ!(一瞬の内に実在の秘密に突入することが出来る視覚過敏!何と云う至福!何と云う完璧!そして、何と云う美を直視しているんだろう!)そして、精神的危機回避能力保持者なんだ。蔑称は、『紫の廃人』。(そう、呼んでください!)
ボンネットの上を女郎蜘蛛が這い廻り、取り巻く人らの顔が遠ざかって小さくなったり、急に大きくなったりして呆然としていた。現在の、この特異な体験を披瀝した小説をこれから執筆しようと思っている。多分、それは獄中で書くことになるだろう。総ての薔薇は牢獄で成長すると云うらしいし…。「でもさ、殺人鬼の書いた小説って、意外と意外性ないよね?突飛な発想とかさ、ないよね?斬新さが、なかったりするよね?特異な体験を披瀝するだけに終始してしまうようなのがさ、多くない?じゃねえ?」だから多分、オレの小説は、尽く「斬新さ」を欠き、「偶然性」に頼り過ぎ、浅墓なる「感傷性」に彩られ、そして、誰にも支持されないだろう。
でも、如何でもいいけどよお?今、巷で鬼流行りの女作家ってのがさ(リテラシー不在のタレント作家、「夢はでっかく直木賞です!」ほざきやがったあいつだよ!「我が国の文壇を背負って立ちたいと思っています!」なんてビッグ・マウス叩いたあいつだよ!猥雑至極なアーティスト活動、凄いね!でも、ムカツク!って思われてるあいつだよ!)、あ、あたしって、あ、こんなに美しいのに、あ、こんなに赤裸々な体験(ソウ・グロテスク!)を告白、あ、そして、複雑怪奇な文章も、あ、書けてよ。あ、美貌と才能を兼ね備えた、あ、あたしは、あ、しかし、この作品に描かれている通り、あ、常に苦悩に充ち満ちているわ。あ、才能が在るってのも考えものね!って、常にこんな感覚なんだわ。しかし、支持者が多くいる限り、只のK-GIRL( → KANCHIGAI GIRL)では決してなく、あなたは矢張り凄いのかも知れませんね!(オレの腐った脳髄、イン・マイ・ヘッドでは到底一生理解出来ねえだろうけれどよ?)ああ云う生活をしている人が只、そう云う出来事を羅列しただけではないのですね!特異な体験を只披瀝しただけではないのですね!ってかさ?美人じゃねえよ!おまはん、自分が思ってる程美人じゃないですから!(いや、マジで。)まあ、不美人ではないかも知れぬが…。バケモノみてえなメイク施してるだけじぇねえ?そいつはよお、しかししかも、作家デヴュー時にはこんな駄文を寄せていたんだぜ?笑えるだろ?
「この賞を頂けると聴いた時、何か、とてつもない、得体の知れない強大なる不可抗力に突然襲われたような、またそれは恰も今まで自分自身が無駄だ無駄だと思っていたことらが決して無駄ではなかったと云うことを教えて呉れたような、そんな感じがしました。そして、私の存在自身が認められたと同時に、また総てが報われ、もしかしたらこんな私でも生きていてもいいのかも知れない?そんな気がしてならなかったのでした。」
みんなにさ、「何だこいつ!?」って、思われてたよ、多分、正直。「何、自己陶酔してんだよ!?」って言われてたさ。「ばっかじゃねえ!?周りが迷惑なんだよ!」って、叫ばれてたよ。(いや、マジで。)しかも口癖は、「ねえ?誰か、珈琲入れたでしょ!?ねえ?珈琲入れたでしょ!?ねえってばァ!」だってさ!「あんなの、何処がいいの?」訊きたいな!あいつ(ら)をブチノメシ、引き摺り降ろす為に誰か何かやって呉れよ!オレは勿論無理。(いや、マジで。)挑発出来ないのさ!公園で乞食が徐に近付いて来、「キミの存在は、意味がないねえ!」言われ、「そっすねえ!」って、答えたオレはよ!(初対面で本質を突いた物言い、流石は人生の覚悟者、人間観察の極みDEATH!)
だから、誰か、一刻も早く、新たなるイヴ(その人刺し指の先には創造すべき世界が在る!)を産み堕として呉れよ!
なんてなことは実は如何でもいいんだ。スカトロジー・サド・マゾ・アナル・オーラル・ヴァイブレーターその他、変態行為は一切強要致しません!だから!SAYUKIちゃん!(否、敢えて実名で表記します!)松下咲江さん!ボクと付き合って下さい!死にそうです!
そんなオレはトッド・ブラウニングの脳髄に恋してるから、死にたくねえよのハプニング恐怖症患いつつU.M.A.の雁頸でオーラルすることを常に夢想している。そして、排水溝を駆け廻る胎児のように自由でありたいと願う。
すると、(って、何がするとなのか判然としないのだが)同時にオレが大大大リスペクトするPUNXが突然突如眼前に飄然と現れてこう言った。
「散るも果てるも火花の命。」
二時間サスペンスに於ける逃走中兇悪犯の報道の如く、テレヴィジョンのスウィッチを捻ると同時に都合良く映像が流れたんだ。心地好い疲労感と類稀なる万能感が全身を貫いた。ナレーションは言うのだった。
「国営放送、平日早朝4:05、放送開始時刻の映像美は人間どもを錯乱させた。改変された内容は、朝焼けと、善人が照射する眼光が融合、溶解して行き、妖艶なる狼煙を上げることを余儀なくされた観音菩薩の映像愚。甲高い声の虚無僧は磔にされ、串刺しにされた。滔々と幼き頃の思ひ出を語った老婆は強姦菩薩…。」
それから始まる音楽は勿論、サディスティック・マゾヒスト!昂奮の余り、オレはブラウン管に向かって思いっきり唾を吐いた。
その後、閲覧した音楽雑誌に於ける、MY FAVORITE MUSICの特集は、いっつもこんな感じだった。格好良すぎた!余りにも、格好良すぎたんだ!
「聴いたことはねえし、聴く気もしねえ、マジ興味ネエ、でも、オリコン・チャートで一位になったみたいだから選んだんだよ!」
奴らの奏でるノイズは最高だったんだ。
「永久(とこしえ)の夏に、貴女はもういない。だからこそ生じる、儚げな海のようなめくるめく輝き。閃光を放ち乍やって来た、あの響きはもう忘れたい。そうすることに拠って決まりの悪い嵐は去って行くだろう。日々は只、温もりだけを求めていけばいい。されど、金色の杖は何処で探しても見付かりはしないだろう。雨は只管降り続け、雲はうねりを上げる。寂しさを孕む荒涼とした原野の春の穂は、もう其処にはない筈だ。嗚呼、嘆きの矛を喪失したのは、かれこれ十数年前のこと。もう、波乱の予感はしない。鬼籍と云う崇高なる乱調は、到底及ばない日常。相槌を打てば、それは虚しく響く。存在意義を求めても、散々な光景を眼にするだけ。爛爛とした珊瑚礁は紺碧の空に映えるから、ぞんざいな態度は果てしなく。貴女はいつも微笑んでいた。夢の中では蔑んでいた。濃縮された果実の蔓延する二十一世紀、錯綜する混沌。混迷の乱世。乱一世。波紋を呼ぶ麦秋。ロッカーに忘れられたラグビー・ボールを跳ね、突き、そして爆破した時、狡猾なる人物が、誓いを立てるだろう。阿漕な猛者に鉄槌を!不埒な盛者に鉄コンを!惨憺たる惨劇。葬送たるもの、荘厳なる雰囲気でクラクションを鳴り響かせるべし。べし。べし。何を叫んでいる、この糞外道が!青森から裂けた唇の女がやって来て、きっとこう言うだろう。「私は、世界が滅んでもきっと、あなたを愛す。」半減した残骸。尊厳なき死。散乱した屍。おまえは、何を信じて生きるのだ?明滅する明り。灯火は消え失せ、風化するのは強い強迫観念。「花は散り、地は裂け、山は唸り、空は落ち、人は死に絶える。形而上の概念だけが狼煙をその時、上げるだろう。」預言者はそれだけを言い遺して廃人と化した。蹉跌を含んだ淡い色の硝煙。叛旗を翻した金剛力士像。さあ、ゆけ!さらば、地上よ。見世物小屋から飛ばせてもらうさ。さあ、早く。一刻も早く。さあ、早く。私は自涜に酔い痴れて、脈絡もなく戯言を申し上げる。さればとて、我、行かざるを得ず。狂った世界に解き放たれた一矢。弾道は世界中を駆け巡り、生物は枯れ果てた。富士山の厚化粧。雑念を排除しないイデオロギー同士に拠る論争は何の成果も我々に齎さず、只、屍の山が互い見詰め合うだけに過ぎない。流石は我らが暴君。力の配分は何処へ?執拗な迄に奏でられる心の口笛は、鳴り止むことを知らない。」って云う内容の手紙を大大大好きなSAYUKIちゃん宛てに送ったんだよ!だがしかし、待てど暮らせど返事は来なかった。本当に返事、返して呉れねえんかい!この手紙の真情真意深層心理は、実は、「返事下さい!」って意味なんだぜ?判るだろ?そんくらい気ィ付けよ、「ビイイイイイッチがァ!!!!!」。「深読みなんて、あたし、マジ、出来ないから!する気もないから!ねえ、はっきり言って!」ってなもんかい!そんなオレは洟水垂らして待ち惚けさ!嗚呼、死にて!
ふと、我に返ると、プレジのおっさんが、助手席のヤンキー姉ちゃん(三度目の正直!)とペッティングを始めてしまっていた。SAYUKIちゃんなんてものは、もういなかった。だから、名画座で、『(ゴッド・セイヴ・ザ・ファッキン・)プレミアム・シチュエーション』を鑑賞したんだ。
しかし、何が、「あの担任さァ、マジ、むかつかね?」だよ!?微妙な距離感の男女学生アベックが!「Youmust be studdddddddddddddddddy !!!!!!」咆哮して唾吐き掛けたかったぜ!(返り討ちにされるだろうけど!)近くにいたんだ。映画館の中には勿論、SAYUKIちゃんはいなかった。視線が無意識に探っていたのだが…。

四、当日の続き

それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。それにしてもやっぱいいよね、映画館は。堕ち着くよ。
狂った外の世界から、解放された気がする。だって、ここでは常識も非常識も関係ないんだもの。只、この世界(観)に身を委ねていればいいんだよ。在り得ないとは言い切れないが、現実世界に於いては滅多に起こり得ない、そんな出来事に遭遇することが出来るんだ。なんて、素晴らしいんだろう!なんて、美しいんだろう!しかし、物語に於ける偶然とは果たして一体、何なのだろうか?「偶然性」と、「感傷性」を裂いたものこそ、とは横光利一。しかし、それらを尽く包括したものであったとしても、崇高なる作品は少なからず存在する。それを証明するかの如くが、正に、『(ゴッド・セイヴ・ザ・ファッキン・)プレミアム・シチュエーション』だったんだ。
主人公がちんどん♪ちんどん♪ちんどん屋さんの後を付いて行くとそこは無我の境地、否、無我の極地だった。具体的内容を列挙するのなら、以下の通りである。
原稿用紙、書いては投げ棄て書いては投げ棄て、背中越し後方紙屑だらけ・イン・裸電球に照らされし四畳半・ウィズ・蜜柑箱。ベレー帽を被った藝術家。蕎麦屋の出前配達夫、出逢い頭の接触で転倒、ソバージュに。寝鼾に洟堤燈。私立高校の屋上、殴り合いの喧嘩をした後、蒼空を眺めて互い笑い合う二人。「それ、如何したんだ?」「転んだんですよ!」唐草模様の風呂敷包みを背負って泥棒髭を生やした泥棒。「~アルよ!」曰うチャイニーズ。図書館で、同時に同じ本を選んで、ぽっ。オフィス廊下でガッチンコ、書類バラ撒き初めての共同作業。公園で待ち合わせ、後ろから目隠し、「見ぃ~っけ!」。冬の砂浜海岸、「好きだァ!」叫んだ後水を掛け合い、「やったなァ、こいつゥ!」。屋上呼び出し、「唾、付~けた!」。食パン咥えた美形女学生が美形男学生と曲がり角でガッチンコ。「遅刻だァ遅刻だァハァハァ…って、きゃあ!」まあ、素敵!ロカビリー・チックな不良少年らの、「よォよォ!いい女連れてんなァ!」。「勝手に死なせて!」「ばっかやろう!」バシッ!「わァ~、ギター持ってるんだァ、なんか弾いて!なんか弾いて!」(B.G.M.は勿論、『たとえばぼくが死んだら』)「釦、下さいな!」(B.G.M.は勿論、『仰げば尊し』)別れ際、背中越し抱き締めて、「行かないで!」。本命彼女との電話口聴こえる、「バスタヲル、取ってえ!」。「お父さん、娘さんを下さい!」「貴様なんぞに娘はやらん!」プチブルチックな一軒家、その御前、高級国産車を洗車、そんな日曜日、午後の昼下がり、芝生が広大に拡がる公園でブルー・シートを拡げて愛すべき我が子と至福のひととき。キャンプファイヤーを取り囲み、肩を組み合いしみったれた反戦歌を大合唱、左右にゆらゆら揺れながら。男の為にセーターを編む女。オフィス街の昼休み、カーディガンを着ずに羽織り矢鱈デッケエ財布を小脇に抱えて小洒落たレストランを一心不乱に目指すオーエルら、若しくは屋上でバレー・ボール、「そーれ!」。隠し藝披露で、隠し毛披露。暗号化されたダイイング・メッセージ。「刑事(デカ)長!犯人(ホシ)は見付かりましたが、仏(ホトケ)は依然見付かりません!」「被害者遺族の皆さんの気持ち、よ~く判ります。」「亡くなった妹さんも、そう願っている筈です。」「天丼でも、喰うか?」「ぎゃふん!」
そんなレヴェルが延々と続く(コラージュされた)映画だったんだ。果たして一体、主人公は、間違った方向へ流されたのだろうか?謎だけが残る作品だった。




※ 参考文献 : ダリ全画集 / ベール・デシャルヌ、ジル・ネレ
※ 「散るも果てるも火花の命。」は、中原中也の科白です。




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