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壱、
しおりを挟む俺は、彷徨迷えるリアル仔羊を導く。先導者気取りの、我、烏滸の沙汰なのだけれども、少女の姿形をしているものの脳の中身は羊、神の領域に一歩 踏み込んだスタイル踏襲、滅多 & 矢鱈と身体を擦りつけて来やがるのだけれども、性的な印象はまったくと言っていいほど受けない。脳の構造は霊長類(何を以ッて人類を「長」としているのか?判然としないのだけれども)以下なので、おみやげもの屋さんの店内装飾、及び ショウウィンドウの陳列に一瞬、驚きを隠せず、そして、恥じらいの表情を見せたのか?と、思いきや、ひどくおびえている。それから、外壁に備えつけられた金属製のリングに結わいつけられたリードによってつながれし、飼い主をこよなく愛しているとおぼしき健気な表情でおとなしく待っている待機犬を見つけるや否や、よろこび勇み近づいて行き、仰向けになってアスファルトに寝ッ転がりだしてしまった羊少女。俺は、そんな少女を見捨て、朽ち果てたる寸前のファサード、雑居ビルディングの成れの果てか、その二階、仄暗い階上、襤褸々々のポスターが左右のひび割れた壁面を隠すように貼られた階段をずんずんぐいぐい昇ってゆく。「頼もう ~ !」道場破りStyleで、俺、登場!昔ながらの喫茶店、昔ながらの洋食メニュー、昔ながらの雰囲気、醸し出している。外からは決して中の様子が見えていないのだけれども、中からはアーケードの様子、道ゆく人々が見下ろせる仕様となっており、マジックミラーではなく、スモークガラス?俺はなんだかうれしくって、大袈裟にはしゃぎだす。具体的にその様子を述べるとするならば、声を上げて、ソファーの上で腰を浮かせて飛び跳ねていた...。
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