その男、人の人生を狂わせるので注意が必要

いちごみるく

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最終章

7-3

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「……???あれっ……?」

目の前の俺を見てあからさまに混乱した様子で周りをキョロキョロ見渡す。


(クソッ、あの年増が消えたことがバレたか……)

そう思いながらも、俺は目の前の男に更に顔を近づけた。


「おいあんた、俺のこと覚えてるか……?」

突然現れた俺に対する驚きよりも、さっきまで重なってた男がいつの間にか消えたことの方に疑問を感じているこいつに、俺は問いかける。

するとそいつは見渡していた顔を俺の方に向け、さっきまでの情欲と興奮によって潤んだ目がしっかりと俺の目を摑んだ。


「………?えーと……」

「思い出せねえかぁ?……今から10年前、〇〇駅っていえばわかるかな?」

「………えっ……」

「あの時はいい思いさせてもらったぜ~。けど……あれからアンタのこと、一切見かけなくなっちまったんだよ。ずーーっと探してた。やっと見つけられて嬉しいぜぇ」


俺の言葉に少しずつ記憶を取り戻しているのだろう。

目の前の男は……あのときのあのガキは、大きな目を更に見開き、驚きに口を震わせている。


「あっ……あの時の………」

「そうだよ兄ちゃん。立派になったなあ」

「…………なんで今も……あれから…だいぶ経ったのに……」

「そりゃあ兄ちゃん、あんたが立派なオトナになったからだよ~あの時、忘れられない思い出を俺にくれたからさ!」

そう言って笑う俺を、目の前の男は恐怖と不快感を滲ませた顔で見ている。


俺は、19歳の時にたまたま朝の駅で見かけ、仲間と一緒に乱暴したガキ…

今目の前にいる男とのあの経験が、忘れられなかったのだ。
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