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4-39、ウサギ、目覚める
エターナニル魔法学園特殊クラス
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「で、どうなったの?」
イスカの意識が浮上した時、太陽がさんさんと輝く青空が窓の外に広がっていた。小鳥が窓辺で囀り、校庭からは生徒達が授業に励んでいる声が聞こえてくる。それだけであの無機質な異空間から自分達の世界に帰って来たのだと実感できた。両手には包帯が巻かれているが、指の欠損などはなく、痛みも治まっている。
あの後どうなったのか?と傍で林檎の皮をむくロンに話しかけたのだが、一度視線が合っただけでまた剥きかけのリンゴへと戻ってしまった。
「ロイズがいてくれたらなんて思う日がくるなんて」
「すげー皮肉ダナ」
「あら、いたの」
「今来たんだ」
「おおーす、手の調子はどうだ!」
その後ろから聞き覚えのある大声が響いた。確か、入学式の時の委員紹介の時に聞いた声の一つだ。
「ひょっとして保健委員長の?」
「おう、ゴダイじゃ。よろしくな」
獣人族でもかなり大柄な部類に入る人だ。そして体の大きさと比例するかのように声も大きな人だとイスカは思った。
「手の調子はどうじゃ?」
「思ってたよりいいわ。ありがと」
「どういたしましてじゃ。まぁやったのは保健医じゃなからそっちにお礼をいうんじゃな」
「わかった。先輩は保健委員長でいいのよね?レイカ知らない?」
「レイカ・・・あああのちっこいのか。大丈夫じゃ、ほれ」
「・・・イスカはん?」
ゴダイの後ろからオズオズと現れたのは亜麻色の髪の少女だった。
「レイカ、無事だったのね!?」
「よかった、離れて、わかんなくて、うち、うち・・・・・・」
ボロボロと大粒の涙を流しながら縋り付いてきたレイカの頭をイスカはそっと撫でた。温かな滴にようやく生還した実感がわいてきた。力を込めて抱きかかえると苦しいですと涙笑いがかえってきた。
「おいおい、あんまり力を入れると治り遅くなるぞ」
「イスカはん苦しいどす」
「あは、ごめんごめん」
慌てて力を緩めるとレイカが労わる様にイスカの両手に触れた。
「本当に大丈夫どすか?」
「ええ、平気よ。この様子じゃすぐに使えるようになるみたいだし」
「せやな、外科は魔法の方が強いし」
「そうだったの。まぁ、当分はここ生活か?お風呂別なの残念」
「はぃ?」
「うん?」
沈黙が辺りを支配した。レイカがものすごい顔でイスカを睨みつけたのだ。
「ふん、思ったより早かったな」
「なんじゃ、もう少し粘るかと思ったんじゃが」
イスカのが力を込めた腕の中の彼女は笑いをかみ殺していた。その笑いが、周りに同調しての笑いか、自傷なのか。
「足掻き等無意味、そうでしょう」
ゆっくりと顔をあげたレイカの瞳は深い灰色ではなく、陰陽の紋を刻んでいた。
「はぁ~あ、あの子が戻ってくるまでは騙し通せる自信あったんやけれどなぁ」
「ユーキさん!?やっぱり」
「カマかけられしもうたか。あの子が男の子と親しゅうしているのは・・・・・・やぼってもんやな」
「ちょっと、ロイズどういうことよ!?」
「マァ、ソウクルヨナ」
手が完治していたら掴みかかっていただろう。ロイズはベッドに腰掛けるとポリポリと新品になった頬を掻いた。
「保険をかけたんだよ。全滅した時のな」
「ああ、話を聞いた時ゾッとしたぞ。まさか平穏の裏でそんなことが起こっていたとはな」
「もしかして、先輩を呼んだのって」
「ちっこいのじゃ。涙目で必死に訴えてきおった」
その涙は絶対に状況ではなく彼が怖かったからだとイスカとユーキは考えた。
「戦イデ負傷者ガ出ルノハ見エテイタカラナ。アイツモ最後マデイルトハ考エラレナカッタシナ」
ゾンビドラゴンの攻撃に加わらなかった少年を思い出した。イスカが血を抜かれていた時に情報を渡してしまったのだろう。彼からしてみれば100体近く片付けたんだからいいだろうということなのかもしれない。
「保健医を説得して呼ばれてったところに来たら空間が裂けてそっから重傷人抱えたロイズと鉢合わせたという訳じゃ」
「それで、レイカは今どこにいるの?」
「ワシの代わりにある人物を呼びにいっとる。そう厳しい顔をせんでいい。行って帰るだけの簡単な仕事じゃ」
「どこに?」
「どっかの学校だったと思うが・・・・・・すまん、忘れた」
「ちなみに、誰を呼びに行ったの?」
「副委員長をやっとるワシの後輩じゃ。あいつは絶対に大丈夫じゃからのう」
「大丈夫って何が?」
「ソレニツイテハオイオイ説明スル」
「今は手の治療に専念しぃ。転移疲れも溜まっとぅはずどすえ」
「確かに、疲れたわ。本当にレイカは大丈夫なのよね」
「お前、最近過保護すぎないか?」
「仕方がないじゃない。だってその話を聞いていると生徒内に敵が潜んでいるみたいだし」
「あいつは味方じゃ、そこは安心せい」
「味方だからこそ戻ってきてもらう必要があらはるんやろ」
「ソウイウコトダ。マズハ回復、オ前ノ話ハソレカラダ」
「なーに、全治3日じゃ。そうかからんわい」
ゴダイから渡された飲み薬を飲むとなんだか眠たくなってきた。わからないことが山積みだが、起きたらレイカを迎えに行こう。
ゆっくりと沈む意識の中でイスカは再開の言葉を考えていた。
4完
5に続く
イスカの意識が浮上した時、太陽がさんさんと輝く青空が窓の外に広がっていた。小鳥が窓辺で囀り、校庭からは生徒達が授業に励んでいる声が聞こえてくる。それだけであの無機質な異空間から自分達の世界に帰って来たのだと実感できた。両手には包帯が巻かれているが、指の欠損などはなく、痛みも治まっている。
あの後どうなったのか?と傍で林檎の皮をむくロンに話しかけたのだが、一度視線が合っただけでまた剥きかけのリンゴへと戻ってしまった。
「ロイズがいてくれたらなんて思う日がくるなんて」
「すげー皮肉ダナ」
「あら、いたの」
「今来たんだ」
「おおーす、手の調子はどうだ!」
その後ろから聞き覚えのある大声が響いた。確か、入学式の時の委員紹介の時に聞いた声の一つだ。
「ひょっとして保健委員長の?」
「おう、ゴダイじゃ。よろしくな」
獣人族でもかなり大柄な部類に入る人だ。そして体の大きさと比例するかのように声も大きな人だとイスカは思った。
「手の調子はどうじゃ?」
「思ってたよりいいわ。ありがと」
「どういたしましてじゃ。まぁやったのは保健医じゃなからそっちにお礼をいうんじゃな」
「わかった。先輩は保健委員長でいいのよね?レイカ知らない?」
「レイカ・・・あああのちっこいのか。大丈夫じゃ、ほれ」
「・・・イスカはん?」
ゴダイの後ろからオズオズと現れたのは亜麻色の髪の少女だった。
「レイカ、無事だったのね!?」
「よかった、離れて、わかんなくて、うち、うち・・・・・・」
ボロボロと大粒の涙を流しながら縋り付いてきたレイカの頭をイスカはそっと撫でた。温かな滴にようやく生還した実感がわいてきた。力を込めて抱きかかえると苦しいですと涙笑いがかえってきた。
「おいおい、あんまり力を入れると治り遅くなるぞ」
「イスカはん苦しいどす」
「あは、ごめんごめん」
慌てて力を緩めるとレイカが労わる様にイスカの両手に触れた。
「本当に大丈夫どすか?」
「ええ、平気よ。この様子じゃすぐに使えるようになるみたいだし」
「せやな、外科は魔法の方が強いし」
「そうだったの。まぁ、当分はここ生活か?お風呂別なの残念」
「はぃ?」
「うん?」
沈黙が辺りを支配した。レイカがものすごい顔でイスカを睨みつけたのだ。
「ふん、思ったより早かったな」
「なんじゃ、もう少し粘るかと思ったんじゃが」
イスカのが力を込めた腕の中の彼女は笑いをかみ殺していた。その笑いが、周りに同調しての笑いか、自傷なのか。
「足掻き等無意味、そうでしょう」
ゆっくりと顔をあげたレイカの瞳は深い灰色ではなく、陰陽の紋を刻んでいた。
「はぁ~あ、あの子が戻ってくるまでは騙し通せる自信あったんやけれどなぁ」
「ユーキさん!?やっぱり」
「カマかけられしもうたか。あの子が男の子と親しゅうしているのは・・・・・・やぼってもんやな」
「ちょっと、ロイズどういうことよ!?」
「マァ、ソウクルヨナ」
手が完治していたら掴みかかっていただろう。ロイズはベッドに腰掛けるとポリポリと新品になった頬を掻いた。
「保険をかけたんだよ。全滅した時のな」
「ああ、話を聞いた時ゾッとしたぞ。まさか平穏の裏でそんなことが起こっていたとはな」
「もしかして、先輩を呼んだのって」
「ちっこいのじゃ。涙目で必死に訴えてきおった」
その涙は絶対に状況ではなく彼が怖かったからだとイスカとユーキは考えた。
「戦イデ負傷者ガ出ルノハ見エテイタカラナ。アイツモ最後マデイルトハ考エラレナカッタシナ」
ゾンビドラゴンの攻撃に加わらなかった少年を思い出した。イスカが血を抜かれていた時に情報を渡してしまったのだろう。彼からしてみれば100体近く片付けたんだからいいだろうということなのかもしれない。
「保健医を説得して呼ばれてったところに来たら空間が裂けてそっから重傷人抱えたロイズと鉢合わせたという訳じゃ」
「それで、レイカは今どこにいるの?」
「ワシの代わりにある人物を呼びにいっとる。そう厳しい顔をせんでいい。行って帰るだけの簡単な仕事じゃ」
「どこに?」
「どっかの学校だったと思うが・・・・・・すまん、忘れた」
「ちなみに、誰を呼びに行ったの?」
「副委員長をやっとるワシの後輩じゃ。あいつは絶対に大丈夫じゃからのう」
「大丈夫って何が?」
「ソレニツイテハオイオイ説明スル」
「今は手の治療に専念しぃ。転移疲れも溜まっとぅはずどすえ」
「確かに、疲れたわ。本当にレイカは大丈夫なのよね」
「お前、最近過保護すぎないか?」
「仕方がないじゃない。だってその話を聞いていると生徒内に敵が潜んでいるみたいだし」
「あいつは味方じゃ、そこは安心せい」
「味方だからこそ戻ってきてもらう必要があらはるんやろ」
「ソウイウコトダ。マズハ回復、オ前ノ話ハソレカラダ」
「なーに、全治3日じゃ。そうかからんわい」
ゴダイから渡された飲み薬を飲むとなんだか眠たくなってきた。わからないことが山積みだが、起きたらレイカを迎えに行こう。
ゆっくりと沈む意識の中でイスカは再開の言葉を考えていた。
4完
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