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妖精語は未習得
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「うう、ぐす、ひっく・・・・」
その数十分後、エントランスにて涙目になるナナがいた。本を持っていない手で涙を拭うが、乾かない内に次が出て来て袖はもうびっしょり濡れている。探し回ったのだが、カイどころか、一階を探索しているはずの防寒着の冒険者の姿も見つけることができなかった。
「2人ともどこなのですー!!」
悲愴が隠し切れない声が洋館内に響き渡る。するとどうだろうか。淡い光を纏った小人が3人、ふわりふわりと浮遊してナナの周りを飛び始めた。ちらほらちらほらまるであやすかのように漂う。何か言葉を発しているようだが、ナナには小人達の言葉は分からなかった。
「絵本で見た妖精さんみたいです」
ナナの言葉に光の小人は動きを止め、少し光が弱まった。
「大丈夫なのです。妖精さんなのはわかっているのですよ」
「★★★」
「でも、言葉が通じないのは困るのです」
外が暗くなったのだろう。光源が少ないエントランスが先程よりも不気味に感じる。
「2人の行方を教えてもらおうと思ったのに、ちょっと残念なのです」
特に防寒着の冒険者がどこにいるかが知りたい。カイはその後見つければいい。
「妖精さん妖精さん、僕の願いを叶えてほしいのです。仲間の居場所を教えてほしいのです」
ダメ元で語り掛けてみた。するとどうだろうか。不規則に漂っていた光が点滅するとパチンと消えてしまった。
「え?」
「え?」
そして、非常に戸惑っている防寒着の冒険者が目の前にいた。
続く
その数十分後、エントランスにて涙目になるナナがいた。本を持っていない手で涙を拭うが、乾かない内に次が出て来て袖はもうびっしょり濡れている。探し回ったのだが、カイどころか、一階を探索しているはずの防寒着の冒険者の姿も見つけることができなかった。
「2人ともどこなのですー!!」
悲愴が隠し切れない声が洋館内に響き渡る。するとどうだろうか。淡い光を纏った小人が3人、ふわりふわりと浮遊してナナの周りを飛び始めた。ちらほらちらほらまるであやすかのように漂う。何か言葉を発しているようだが、ナナには小人達の言葉は分からなかった。
「絵本で見た妖精さんみたいです」
ナナの言葉に光の小人は動きを止め、少し光が弱まった。
「大丈夫なのです。妖精さんなのはわかっているのですよ」
「★★★」
「でも、言葉が通じないのは困るのです」
外が暗くなったのだろう。光源が少ないエントランスが先程よりも不気味に感じる。
「2人の行方を教えてもらおうと思ったのに、ちょっと残念なのです」
特に防寒着の冒険者がどこにいるかが知りたい。カイはその後見つければいい。
「妖精さん妖精さん、僕の願いを叶えてほしいのです。仲間の居場所を教えてほしいのです」
ダメ元で語り掛けてみた。するとどうだろうか。不規則に漂っていた光が点滅するとパチンと消えてしまった。
「え?」
「え?」
そして、非常に戸惑っている防寒着の冒険者が目の前にいた。
続く
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