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82、
宝箱の中身は秘密
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「はー、堪能したのです」
満足したと言いつつもしっかり宝箱を抱きしめているナナの表情は非常にほくほくだった。
「防寒着の冒険者さん、これ鍵開けできるのです?」
「ちょっと見せてもらってもいいですか?」
女声が答える。屈んでちょっと観察すると頷いた。
「いいけれど、見ない方がいいと思います」
「え?宝石たくさんではないのです?」
「宝石ではないが、金目の物は確かだね」
男声の言葉にナナは目を輝かせた。大判小判がザックザクのパターン。
「開けたら劣化するタイプだと困るのでこのままにするのです」
「うん、それがいいです」
防寒着の冒険者が背負っている荷袋に仕舞う。本も一緒に仕舞った。
「あとは、家の探索とカイの捜索なのです」
「そういえば、一緒ではないんだな」
「勝手にどっかに行ったのですよ」
頬を膨らませてプイっと横を向く。
「あれ?」
窓の外にてこちらを見ていた人と目が合った。
続く
満足したと言いつつもしっかり宝箱を抱きしめているナナの表情は非常にほくほくだった。
「防寒着の冒険者さん、これ鍵開けできるのです?」
「ちょっと見せてもらってもいいですか?」
女声が答える。屈んでちょっと観察すると頷いた。
「いいけれど、見ない方がいいと思います」
「え?宝石たくさんではないのです?」
「宝石ではないが、金目の物は確かだね」
男声の言葉にナナは目を輝かせた。大判小判がザックザクのパターン。
「開けたら劣化するタイプだと困るのでこのままにするのです」
「うん、それがいいです」
防寒着の冒険者が背負っている荷袋に仕舞う。本も一緒に仕舞った。
「あとは、家の探索とカイの捜索なのです」
「そういえば、一緒ではないんだな」
「勝手にどっかに行ったのですよ」
頬を膨らませてプイっと横を向く。
「あれ?」
窓の外にてこちらを見ていた人と目が合った。
続く
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