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エピソード16、血と残酷描写
FGO【フリーゲームオンライン】プレイ中
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「さて、私達はちょっと練習しましょうか」
「は、はい」
草原のモンスターも相手にしたことがないウォルの特訓からである。いつも何をしているのかと尋ねたところ、練習していると言われた。つまり、一人でフィールドに出たのはあの事件のみらしい。楽しいかそうでないかは個人の自由だ・・・・・だが、このゲームを選んだ理由が本当にわからない。2人がしたいことが一致したのがこのゲームだったとしか。
「回復魔法は大丈夫?」
水魔法使いはこれができなければどうしようもない。パーティー登録をしていたらメニュー画面から対象を選択して呪文を唱えるだけ。登録していないとちょっと難しい。
「う、うん、まだ慣れてないけれど」
「なら、フィールドに出て練習しましょ」
ポーションの素材集めして、武器や防具の資金集めして、旅に備えなければならない。銃使いにも回復魔法があるが、あまり気持ちいいものではないのだ。多用していたらどこか壊れそうだ。R-15に引っかかる武器なだけある(15歳以下は所持使用禁止、15歳以下に向けての使用禁止)。
「ふぃ、フィールド!?」
このゲームするなら避けては通れないところなのだが。そういえば、ウォルの装備は初期よりちょっといいものといった感じである。
「ひょっとして、出たことないとか?」
「あ、ある、ですよ(汗)」
「そうよね、出ないとお金稼げ・・・・・・なくもないわね」
町中クエストというものがある。私が最初に受けたクエストがそれだ。内容は簡単なのだと荷物運びや連絡役。生産職ならその生産。魔法が使えるのなら属性を活かしたお手伝い。こんな感じのがそろっている。レベルは上がらないが、お金が報酬として数枚もらえるので初期装備から一段階アップした装備に作り替えてもらうことはできる。
「でも、ここ以外の町ではないわよ。ちょっとずつでいいから慣れていきましょ」
「・・・・・・うん」
かなり渋々だが納得してくれた。
「何かあるの?」
門からなかなか出ようとしないウォルの姿はどこか怯えている様にも見える。
「あ、あの、モンスターが・・・・・」
「ゴブリン以下しかでないわよ」
モンスターと言っても最初の町周辺に出現するレベルである。野ウサギや野犬程度なのだが。二足歩行は稀に出現するらしいコボルトくらい。
「だ、だって、血が・・・・血がぁあ・・・・・」
ひょっとしたら、残酷描写オンにしているのだろうか。残酷描写禁止にしていれば血はまず見られない。考えてみれば、プレイヤーが血がないので見慣れない恐怖があるのだろう。
「剥ぎ取りしないのならオフにしておいた方がいいわよ」
残酷描写オンは剥ぎ取りの手間も省けるのだが、剥ぎ取り報酬が平均化され、ピンポイントでほしいアイテムが狙えないので、狙っている時にはあまりお勧めはできない。ただ、自分の手でザクザクと死体から剥ぐのに躊躇があるのなら、オフにしておくべきである。していたとしても、誰も責めない。大人でも血が苦手な人だっているのだから。
「えっと・・・・・」
「メニューの設定から、詳細設定→残酷描写の☑を外せばいいはずよ」
「で、できました」
こればかりは、モンスターに会わないとわからない。渋るのをなんとか説得して二人はフィールドへ出発した。近場は初心者に譲るとして、ちょっと進んだところにある窪地を選んだ。ウサギ肉は食べて美味しいし、ウルフの毛皮と牙は課金するにもってこいである。
雑談しながら歩いていると、ノウサギが3匹草を食んでいた。距離のある茂みに身を潜める。
「どう・・・・・」
するは出なかった。ウサギの一匹が半歩こちらに近づいた次の瞬間、ウォルが跳び出し、パンチを浴びせたのだ。一撃必殺という言葉の通り、ウサギはデータの嵐となった。そう、誰か一人でも残酷描写をオンにしていたら、死体は残らないのだ。その代り、オフにしている人が半数を超えると、落ちるドロップアイテムがちょっといいものになる確率がアップする。
「ウォルちゃん、強いわねー」
残りの2匹を仕留める。うん、【蹴り】+【薙ぎ払い】は便利だ。ただ、銃でやるとしたら・・・・・・考えたくない。
「うう、やっぱり、怖いです」
それにしては、ずいぶんと思い切りのいい突進だったのだが。
「ところで、血はどうだった?」
ドロップアイテムを拾いながら尋ねる。剥ぎ取りが必要ないので設定ミスはない。私がオフにしているので、設定ミスしていたら剥ぎ取りが必要な死体が転がるからだ。
「これなら大丈夫です」
試したことないのでわからないが、モンスターの絵柄もポップンになっているはずだ。もっとも、その可愛さゆえに倒せないと宣うプレイヤー共もいるそうだ。調整というのは難しいものである。
「それじゃあ、町に戻るわよ」
「は、はい」
続く
「は、はい」
草原のモンスターも相手にしたことがないウォルの特訓からである。いつも何をしているのかと尋ねたところ、練習していると言われた。つまり、一人でフィールドに出たのはあの事件のみらしい。楽しいかそうでないかは個人の自由だ・・・・・だが、このゲームを選んだ理由が本当にわからない。2人がしたいことが一致したのがこのゲームだったとしか。
「回復魔法は大丈夫?」
水魔法使いはこれができなければどうしようもない。パーティー登録をしていたらメニュー画面から対象を選択して呪文を唱えるだけ。登録していないとちょっと難しい。
「う、うん、まだ慣れてないけれど」
「なら、フィールドに出て練習しましょ」
ポーションの素材集めして、武器や防具の資金集めして、旅に備えなければならない。銃使いにも回復魔法があるが、あまり気持ちいいものではないのだ。多用していたらどこか壊れそうだ。R-15に引っかかる武器なだけある(15歳以下は所持使用禁止、15歳以下に向けての使用禁止)。
「ふぃ、フィールド!?」
このゲームするなら避けては通れないところなのだが。そういえば、ウォルの装備は初期よりちょっといいものといった感じである。
「ひょっとして、出たことないとか?」
「あ、ある、ですよ(汗)」
「そうよね、出ないとお金稼げ・・・・・・なくもないわね」
町中クエストというものがある。私が最初に受けたクエストがそれだ。内容は簡単なのだと荷物運びや連絡役。生産職ならその生産。魔法が使えるのなら属性を活かしたお手伝い。こんな感じのがそろっている。レベルは上がらないが、お金が報酬として数枚もらえるので初期装備から一段階アップした装備に作り替えてもらうことはできる。
「でも、ここ以外の町ではないわよ。ちょっとずつでいいから慣れていきましょ」
「・・・・・・うん」
かなり渋々だが納得してくれた。
「何かあるの?」
門からなかなか出ようとしないウォルの姿はどこか怯えている様にも見える。
「あ、あの、モンスターが・・・・・」
「ゴブリン以下しかでないわよ」
モンスターと言っても最初の町周辺に出現するレベルである。野ウサギや野犬程度なのだが。二足歩行は稀に出現するらしいコボルトくらい。
「だ、だって、血が・・・・血がぁあ・・・・・」
ひょっとしたら、残酷描写オンにしているのだろうか。残酷描写禁止にしていれば血はまず見られない。考えてみれば、プレイヤーが血がないので見慣れない恐怖があるのだろう。
「剥ぎ取りしないのならオフにしておいた方がいいわよ」
残酷描写オンは剥ぎ取りの手間も省けるのだが、剥ぎ取り報酬が平均化され、ピンポイントでほしいアイテムが狙えないので、狙っている時にはあまりお勧めはできない。ただ、自分の手でザクザクと死体から剥ぐのに躊躇があるのなら、オフにしておくべきである。していたとしても、誰も責めない。大人でも血が苦手な人だっているのだから。
「えっと・・・・・」
「メニューの設定から、詳細設定→残酷描写の☑を外せばいいはずよ」
「で、できました」
こればかりは、モンスターに会わないとわからない。渋るのをなんとか説得して二人はフィールドへ出発した。近場は初心者に譲るとして、ちょっと進んだところにある窪地を選んだ。ウサギ肉は食べて美味しいし、ウルフの毛皮と牙は課金するにもってこいである。
雑談しながら歩いていると、ノウサギが3匹草を食んでいた。距離のある茂みに身を潜める。
「どう・・・・・」
するは出なかった。ウサギの一匹が半歩こちらに近づいた次の瞬間、ウォルが跳び出し、パンチを浴びせたのだ。一撃必殺という言葉の通り、ウサギはデータの嵐となった。そう、誰か一人でも残酷描写をオンにしていたら、死体は残らないのだ。その代り、オフにしている人が半数を超えると、落ちるドロップアイテムがちょっといいものになる確率がアップする。
「ウォルちゃん、強いわねー」
残りの2匹を仕留める。うん、【蹴り】+【薙ぎ払い】は便利だ。ただ、銃でやるとしたら・・・・・・考えたくない。
「うう、やっぱり、怖いです」
それにしては、ずいぶんと思い切りのいい突進だったのだが。
「ところで、血はどうだった?」
ドロップアイテムを拾いながら尋ねる。剥ぎ取りが必要ないので設定ミスはない。私がオフにしているので、設定ミスしていたら剥ぎ取りが必要な死体が転がるからだ。
「これなら大丈夫です」
試したことないのでわからないが、モンスターの絵柄もポップンになっているはずだ。もっとも、その可愛さゆえに倒せないと宣うプレイヤー共もいるそうだ。調整というのは難しいものである。
「それじゃあ、町に戻るわよ」
「は、はい」
続く
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