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エピソード24、魔法の水と妖怪

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「お主結構無茶をするな」
「そうだねぇ。勝算のない賭けはしないタイプにおじさん見えてたんだけれどぉ」
「無事で、無事でよかったです」
「ええ、あ、ちょっと、それは待ってね」
 駆け寄ってきたウォルを言葉で止める。抱き着こうとしたからだ。
「水魔法お願いできる?水を発する初期魔法を」
「はい、コールウォーター!」
 ウォルが手を掲げると大量の水が私の上に降ってきた。消化液を押し流していく。川があるのでは、と思う人もいるだろう。だが、ここは地下水は豊富だが、地表にまで顔を出してはいない。
「成程、そういう事ね」
 そう、消化液を被った場合、水魔法使いがいなかったら、その対処法がないのだ。水筒に確保できるのは飲み水程度だから。
「植物と言えば触手と消化液が基本であるのだろう」
「そこまで強調するほど有名かしら?」
 普通、大樹が動いたりとか、そっちを想像しないだろうか?妖精の類だとまずそちらが思いつきそうなのだが、ちょっと意外である。英語圏内なら尚更。
「うむ、日本の植物妖怪というのはそういうものなのだろう」
FGOは日本産のゲームだ。ただ、妖怪の知識としてそれはどうだろう。
「どこ知識よ、それ」
 すごく偏っている、気がする。それも、嫌な方向に。
「ドウジンシだ」
 その言葉を聞いた途端、私は膝から崩れ落ちた。
同人誌を悪とは言わない。友人から無理矢理押し付けられたものだったが、新たな世界観の構成、緻密に描かれた文章や絵、漫画は尊敬に値した。ビーエルエヌエルは・・・・まぁ、読み物の一つとしてなら読める(過激な描写は無理だった)。
「全年齢指定ゲームなのに・・・・・・」
 いや、だから、この程度で済んでいるのか?
「なに、リアルとの区別はついている」
「それはありがたく」
 この時、襲われたのはいったいどんな感覚だっただろうか?リアルなら身体中の毛穴が開き、瞳孔が開き切っていた。殺気、そう呼ぶのに相応しい。危険感知が鳴りまくっている。これは・・・・・・
「皆、移動するわよ」
 予備の服を助けた冒険者に被せる。新品のコートだが、仕方がない。ベルトを使って、袖口と腰のサイズを合わせる。小柄化が主流で助かった。自分のPCは大柄ってほどではないが、170は超えている。150以下の少年に服を貸すなど造作もないことだ。
「ん?どうしたのぉ?」
「ん?とぼけるならそこに居続けなさい。まぁ、平気なんでしょうけれど」
「いやん。置いてかないでぇ」
 内股で走り寄ってきた。本当にはったおそうと思った。
 走り出して3分もしない内に、地鳴りがし始めた。揺れる足下に苦戦しつつ、出口に向かって前進していく予定だった。ほぼほぼ一本道だったのに、目の前には大きな木。そして、その脇には分岐が幾重にもできている。まるで、木の上を歩いているかのように。
「とおりゃんせ系ダンジョンって訳ね」
「何だそれは?」
「日本の民謡よ。“行きはよいよい帰りは恐い”ってね」
 記憶力が全くもって役に立たたなくなる迷惑極まりないダンジョン構成の一つである。マッピングができないのでゲーマーに嫌われるタイプのマップだ。しかも、今回も崩壊していく。
「これ、ロストした方が早くないか?」
「その言葉。現実だと、死んだ方が早くね?来世来世って感じよ」
「すまぬ、なかったことにしたい」
 さすがにゲーム脳ではなかったか。いや、そんな考え方もありといえばありだと思う。リアルとバーチャルをキチンと区別できていれば。
「さて、下からの恐怖に飲み込まれる前にダンジョンクリアするわよ」
「「「「おー!!」」」」

                             続く
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