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二粒目 美貌蔓 ~『美人というのも皮一重』の巻~
その四 今日は普斎観光へ出発! でも、何だか妙なことに……?!
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「大丈夫ですか? 絶対飲み過ぎたんですよね? 薬水を差し上げましょうか?」
「いいえ、結構です――。俺は、もう寝ます――。だから、深緑さんも、自分の部屋へ戻ってさっさと寝てください!」
「でも、顔が赤いし――」
「お休みなさい!!!」
―― ダンッ!!
部屋の中にも入れてもらえず、出入り口でやりとりをして、扉も閉められてしまった……。
「ケロロロロ~ン!」って――老夏! 何だか、面白がってますよね?!
◇ ◇ ◇
話は、ちょっと遡って――。
離れの部屋から庭へ出て行った思阿さんは、しばらく戻ってこなかった。
戴夫妻が、店の差配は如賢さんたちに任せて、学亮さんやわたしたちと一緒にお邸へ帰ることになり、舟の支度を始めた頃、思阿さんはようやくわたしたちの前に姿を見せた。
店の若い衆が操る舟でお邸に向かう間も、私たちの会話には加わらず、一人で黙って艫に座っていた。
お邸に着くと、洪亮様が、わたしたちにそれぞれ素敵なお部屋を用意してくださった。
戴夫妻と学亮さんに就寝のご挨拶をして部屋に引き上げたのだが、思阿さんの体調が気になって彼の部屋を尋ねてみたらこれだ!
なんでこんなことになるのか――、少し寂しい……。
虫籠の蓋が開いて、夏先生が目をぱちくりしながら顔を出した。
「おぬしの天女の舞いに、強く魅了されたのじゃな――。ということは、あの男はやはり……」
「やはり――って、やはり、何なんですか?」
「いや、何でもない。今宵のことは忘れて、おぬしも早く寝ることじゃ!」
そんなこと言っても、夏先生のおかげで余計にもやもやしてきたわ。
こんなことじゃ、今夜はきっと眠れない――と思ったのは、寝台に横になるまでだった……。
◇ ◇ ◇
気持ちの良い朝だった。
だって、寝心地の良い寝台で、ゆっくりと眠ることができたのだもの――。
いつでもどこでもよく眠れるって、とてもいいことよね? ん? 何か変……かしら?
「おはようございます、老夏!」
枕元の虫籠から這い出し、首を伸ばしてあくびをしている夏先生に挨拶をした。
「夕べあんなことがあったのに、おぬし、よく眠っておったな!」
「あんなこと? 何かありましたっけ?」
「もういいわい! さて、何から手をつけるかだが……まずは、朝餉じゃな!」
―― グルギュルグル……ギュルウウウーンッ……。
「そうですね!」って返事をする前に、お腹の方が答えてしまった……。
夏先生は、目を閉じて口を「への字」にしている。
「ケホン……、秋桂楼という妓楼だが、少々胡散臭い感じがするのう。行儀もなっておらん貧しい村娘が、とびきりの美女ばかりというのが不思議じゃ。
それほど美しい娘が生まれたのなら、幼い頃から村で評判になり、六つ、七つにもなれば妓楼に奉公に出されたり有力者に引き取られたりして、いつまでも村には残っていないはずじゃ」
「そういうものなのですか?」
「ああ。人の容色というのはいずれ衰えるものじゃ。容色を武器に生きていくのならば、急いだほうが良い。子どものうちに力がある者の目にとまり、玉の輿に乗ることができれば万々歳じゃ。
まあ、われらのような不老不死の者には、なかなか理解しがたいことじゃがな、フォッ、フォッ、フォッ」
天界は、美しいものに溢れている。
神々が、心穏やかに暮らし、務めをしっかり果たせるように、天帝様によって整えられた場所だから――。そこでは、すべてが美しくて当たり前なのだ。
人間界はそうではないのだろうか? 美しさを求めることも、人の欲の一つなのだろうか?
食堂で朝餉をいただいた。学亮さんはいたが、戴夫妻は顔を見せなかった。
思阿さんは、元気になったようで、学亮さんやわたしに挨拶をすませると、黙々と料理を口に運んでいた。
食事中の思阿さんは、特にこれといっておかしなところもなく、わたしはほっとした。
わたしと同じ饅頭に手を伸ばしたときに、饅頭ではなくてわたしの手を掴んでしまい、「うぉっ」とつぶやいて手を引っ込めたことはあったけれど――。
「今日は、舟で運河を巡って、普斎の町をご案内しましょう」
食事が終わると、学亮さんから嬉しいお誘いがあった。
「ありがとうございます。でも、よろしいのですか? 久しぶりにおうちにお戻りになったのですから、ご家族とゆっくりしたいのでは?」
「父も母も、昨日はわたしが帰郷したので家へ帰ってきましたが、普段は店の私室に泊まることも多いのです。せっかく家に戻れたのですから、昼頃まで寝かせておいてやりましょう」
「は、はあ……」
というわけで、戴家の下回りの少年が操る舟で、学亮さんと思阿さんとわたしは、普斎の町に出かけた。
私たちの小舟はのんびりと水路を進んでいき、様々な廟が立ち並ぶ場所に出た。
「ここらで一度舟を下りて、歩いて廟へお参りに行きましょう」
学亮さんの言葉に従い、舟を下りて廟を参詣する。
はじめに訪ねたのは、翠姫廟だ。
萌葱色の建物の壁面には、植物の図柄が彫り込まれ、金泥で美しく装飾されている。
廟内には、翠姫様の立像が置かれていて、人々が蝋燭を供え祈りを捧げていた。
うーん……、ちょっと残念ね。実物の翠姫様の方が、遙かにお美しいと思うわ!
次に、玄姫廟へお参りした。
こちらは、黒を基調とした建物で、金の瓦が眩しく輝いていた。
思阿さんは、玄姫様の像の前で叩頭し、熱心に何かを祈っていた。
意外に信心深い人だったのね、思阿さんて――。
廟を出たところで、思阿さんに声をかけた。
「思阿さん、ずいぶん熱心にお祈りしてましたよね? 玄姫様を信仰しているんですか?」
「えっ? いえ、信仰というよりは、崇拝というか……尊敬というか……、いや、怒られたくないというか……」
「はぁっ?」
「あっ! お、俺は、武術の心得もありますので……。武芸は戦にも通じますし……、玄姫様は、い、戦と兵法の女神様ですからね……はい……」
何だか要領を得ない答えだけど、思阿さんが玄姫様を深く信奉していることは確かなようだ。
天界へ戻れたら、このことを玄姫様にお伝えしよう。気をよくした女神様から、特別なご加護を得られるかもしれないものね。
その後、わたしたちは舟に戻り、繁華街に向かって進んでいった。
妓楼や酒楼が建ち並ぶ一角に出たとき、学亮さんが言った。
「あれが、秋桂楼ですよ!」
春霞楼と同じぐらいの大きさの豪壮な建物が、目の前にそびえ立っていた。
建物は新しいし、装飾も派手で賑やかだけど、どことなく殺伐とした感じがする。
そうか! 門をくぐった所の前庭や建物の周りに、一切草木がないんだわ!
秋桂楼の周りだけは、水路脇の柳の木すら枯れている。
何だか、変ね?
舟は、枝分かれした細い水路に入り、秋桂楼の裏手の方へ向かった。
寒いわけではないのだけど、背中のあたりがぞくぞくしてきた。どういうこと?
すると、長い塀の途中にある小さな潜り戸が突然開き、女の人が飛び出してきた。
彼女は、岸に近いところを進んでいたわたしたちの舟に、一目散に走ってきた。
薄布の上衣を頭からかぶり、顔を隠している。
「た、助けて……、助けてください……」
震える声で、そう頼まれては、断るわけにはいかない。
わたしは彼女の手をとり、素早く舟に引き入れ、船底に寝かせて筵をかぶせた。
しばらくすると、秋桂楼の者らしい男が三人、潜り戸から姿を現した。
わたしたちの舟を疑う様子はなく、彼らは、一塊になって繁華街の方へ走って行ってしまった。
わたしたちは、運河巡りをそこでやめて、素知らぬ顔で街の景色を眺めつつ、戴家のお邸へ女の人を連れ帰ることにしたのだった。
「いいえ、結構です――。俺は、もう寝ます――。だから、深緑さんも、自分の部屋へ戻ってさっさと寝てください!」
「でも、顔が赤いし――」
「お休みなさい!!!」
―― ダンッ!!
部屋の中にも入れてもらえず、出入り口でやりとりをして、扉も閉められてしまった……。
「ケロロロロ~ン!」って――老夏! 何だか、面白がってますよね?!
◇ ◇ ◇
話は、ちょっと遡って――。
離れの部屋から庭へ出て行った思阿さんは、しばらく戻ってこなかった。
戴夫妻が、店の差配は如賢さんたちに任せて、学亮さんやわたしたちと一緒にお邸へ帰ることになり、舟の支度を始めた頃、思阿さんはようやくわたしたちの前に姿を見せた。
店の若い衆が操る舟でお邸に向かう間も、私たちの会話には加わらず、一人で黙って艫に座っていた。
お邸に着くと、洪亮様が、わたしたちにそれぞれ素敵なお部屋を用意してくださった。
戴夫妻と学亮さんに就寝のご挨拶をして部屋に引き上げたのだが、思阿さんの体調が気になって彼の部屋を尋ねてみたらこれだ!
なんでこんなことになるのか――、少し寂しい……。
虫籠の蓋が開いて、夏先生が目をぱちくりしながら顔を出した。
「おぬしの天女の舞いに、強く魅了されたのじゃな――。ということは、あの男はやはり……」
「やはり――って、やはり、何なんですか?」
「いや、何でもない。今宵のことは忘れて、おぬしも早く寝ることじゃ!」
そんなこと言っても、夏先生のおかげで余計にもやもやしてきたわ。
こんなことじゃ、今夜はきっと眠れない――と思ったのは、寝台に横になるまでだった……。
◇ ◇ ◇
気持ちの良い朝だった。
だって、寝心地の良い寝台で、ゆっくりと眠ることができたのだもの――。
いつでもどこでもよく眠れるって、とてもいいことよね? ん? 何か変……かしら?
「おはようございます、老夏!」
枕元の虫籠から這い出し、首を伸ばしてあくびをしている夏先生に挨拶をした。
「夕べあんなことがあったのに、おぬし、よく眠っておったな!」
「あんなこと? 何かありましたっけ?」
「もういいわい! さて、何から手をつけるかだが……まずは、朝餉じゃな!」
―― グルギュルグル……ギュルウウウーンッ……。
「そうですね!」って返事をする前に、お腹の方が答えてしまった……。
夏先生は、目を閉じて口を「への字」にしている。
「ケホン……、秋桂楼という妓楼だが、少々胡散臭い感じがするのう。行儀もなっておらん貧しい村娘が、とびきりの美女ばかりというのが不思議じゃ。
それほど美しい娘が生まれたのなら、幼い頃から村で評判になり、六つ、七つにもなれば妓楼に奉公に出されたり有力者に引き取られたりして、いつまでも村には残っていないはずじゃ」
「そういうものなのですか?」
「ああ。人の容色というのはいずれ衰えるものじゃ。容色を武器に生きていくのならば、急いだほうが良い。子どものうちに力がある者の目にとまり、玉の輿に乗ることができれば万々歳じゃ。
まあ、われらのような不老不死の者には、なかなか理解しがたいことじゃがな、フォッ、フォッ、フォッ」
天界は、美しいものに溢れている。
神々が、心穏やかに暮らし、務めをしっかり果たせるように、天帝様によって整えられた場所だから――。そこでは、すべてが美しくて当たり前なのだ。
人間界はそうではないのだろうか? 美しさを求めることも、人の欲の一つなのだろうか?
食堂で朝餉をいただいた。学亮さんはいたが、戴夫妻は顔を見せなかった。
思阿さんは、元気になったようで、学亮さんやわたしに挨拶をすませると、黙々と料理を口に運んでいた。
食事中の思阿さんは、特にこれといっておかしなところもなく、わたしはほっとした。
わたしと同じ饅頭に手を伸ばしたときに、饅頭ではなくてわたしの手を掴んでしまい、「うぉっ」とつぶやいて手を引っ込めたことはあったけれど――。
「今日は、舟で運河を巡って、普斎の町をご案内しましょう」
食事が終わると、学亮さんから嬉しいお誘いがあった。
「ありがとうございます。でも、よろしいのですか? 久しぶりにおうちにお戻りになったのですから、ご家族とゆっくりしたいのでは?」
「父も母も、昨日はわたしが帰郷したので家へ帰ってきましたが、普段は店の私室に泊まることも多いのです。せっかく家に戻れたのですから、昼頃まで寝かせておいてやりましょう」
「は、はあ……」
というわけで、戴家の下回りの少年が操る舟で、学亮さんと思阿さんとわたしは、普斎の町に出かけた。
私たちの小舟はのんびりと水路を進んでいき、様々な廟が立ち並ぶ場所に出た。
「ここらで一度舟を下りて、歩いて廟へお参りに行きましょう」
学亮さんの言葉に従い、舟を下りて廟を参詣する。
はじめに訪ねたのは、翠姫廟だ。
萌葱色の建物の壁面には、植物の図柄が彫り込まれ、金泥で美しく装飾されている。
廟内には、翠姫様の立像が置かれていて、人々が蝋燭を供え祈りを捧げていた。
うーん……、ちょっと残念ね。実物の翠姫様の方が、遙かにお美しいと思うわ!
次に、玄姫廟へお参りした。
こちらは、黒を基調とした建物で、金の瓦が眩しく輝いていた。
思阿さんは、玄姫様の像の前で叩頭し、熱心に何かを祈っていた。
意外に信心深い人だったのね、思阿さんて――。
廟を出たところで、思阿さんに声をかけた。
「思阿さん、ずいぶん熱心にお祈りしてましたよね? 玄姫様を信仰しているんですか?」
「えっ? いえ、信仰というよりは、崇拝というか……尊敬というか……、いや、怒られたくないというか……」
「はぁっ?」
「あっ! お、俺は、武術の心得もありますので……。武芸は戦にも通じますし……、玄姫様は、い、戦と兵法の女神様ですからね……はい……」
何だか要領を得ない答えだけど、思阿さんが玄姫様を深く信奉していることは確かなようだ。
天界へ戻れたら、このことを玄姫様にお伝えしよう。気をよくした女神様から、特別なご加護を得られるかもしれないものね。
その後、わたしたちは舟に戻り、繁華街に向かって進んでいった。
妓楼や酒楼が建ち並ぶ一角に出たとき、学亮さんが言った。
「あれが、秋桂楼ですよ!」
春霞楼と同じぐらいの大きさの豪壮な建物が、目の前にそびえ立っていた。
建物は新しいし、装飾も派手で賑やかだけど、どことなく殺伐とした感じがする。
そうか! 門をくぐった所の前庭や建物の周りに、一切草木がないんだわ!
秋桂楼の周りだけは、水路脇の柳の木すら枯れている。
何だか、変ね?
舟は、枝分かれした細い水路に入り、秋桂楼の裏手の方へ向かった。
寒いわけではないのだけど、背中のあたりがぞくぞくしてきた。どういうこと?
すると、長い塀の途中にある小さな潜り戸が突然開き、女の人が飛び出してきた。
彼女は、岸に近いところを進んでいたわたしたちの舟に、一目散に走ってきた。
薄布の上衣を頭からかぶり、顔を隠している。
「た、助けて……、助けてください……」
震える声で、そう頼まれては、断るわけにはいかない。
わたしは彼女の手をとり、素早く舟に引き入れ、船底に寝かせて筵をかぶせた。
しばらくすると、秋桂楼の者らしい男が三人、潜り戸から姿を現した。
わたしたちの舟を疑う様子はなく、彼らは、一塊になって繁華街の方へ走って行ってしまった。
わたしたちは、運河巡りをそこでやめて、素知らぬ顔で街の景色を眺めつつ、戴家のお邸へ女の人を連れ帰ることにしたのだった。
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