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壮年期 53
「つーわけで、だ。陛下への説得に協力してくれ。そのために色々と説明したんだからな」
「分かりました。世界の…人類の存続にも関わる事であれば断る理由などありません」
「まあ、やるだけやってみるけど…期待しないでよ?」
分身の俺の要請に男は笑顔で快諾するが女の子は微妙な顔で了承して予防線を張るかのように言う。
「…協力体制とやらの具体的な内容はなんだ?中身を知らずに返答は出来んな」
「詳しい内容は会談が終わった後に陛下に直接聞いて欲しい。簡単に言うなら他国や自国での戦争や争いごとの禁止とその解決への協力、そして後進…下の世代を育て上げるための協力だね」
「なるほどー、聖戦に向けての準備って事かぁ」
「確かに今人間同士で争って戦力を減らすのは得策では無い…いずれきたる魔族との争いに備えて後進の育成は大事ですし」
おじさんが警戒した様子を見せて尋ねるので分身の俺は軽い感じで内容をざっくりと話すと、女の子と男が納得して返す。
「とりあえず争いを止めて育成に時間を使えば人類の強さも底上げされるでしょ」
「…ならば魔法協会が独占している魔石も我々帝国側に譲渡してくれるのか?」
「ソレは無理だと思う。ってか魔石を研究以外で何に使うつもりなの?」
「…それは…」
分身の俺の適当な発言におじさんが少し考えて確認するので分身の俺が否定的に返して確認し返すとおじさんは口ごもる。
「魔石があれば聖戦とか楽になるんじゃない?」
「そうか?そもそも魔法協会が所持してる魔石の数が百年後までもつとは限らないんだから、その魔石が無くても戦えるようにならないと意味無くね?」
「あ…確かに…」
「魔法協会がどのようにして魔石を大量に手に入れているのかは謎ですが…ゼルハイトさんの言う通りかもしれません」
女の子がおじさんをフォローするように言うので…分身の俺はマズいと思って口八丁で丸め込むように反論すると、意外にあっさりと納得して男も疑問に思いながらも賛同してくれた。
「…その百年後に起きる聖戦とやらの後はどうするつもりだ?結局は土地や食料、金や利益を求めて人間同士の争いに戻るだけではないのか?」
「そんなこと俺に言われてもなぁ…とりあえず人類が滅びるのを避けた後の事はその時に考えれば良くない?俺らの孫かひ孫達の考える事だし」
「「…確かに」」
おじさんの厳しい指摘に分身の俺は困りながら目先の問題の解決を優先する事を告げると女の子と男の返事が被る。
「我々帝国側が魔法協会側の提案を受け入れるメリットが無ければ陛下を説得するのは難しくなるぞ」
「逆にメリットだらけじゃない?周りの国と戦争しなくて良くなるって事は内政とか国政に集中出来るって事だし、世界中の国と協力体制を敷いてるんなら色んな技術提携とか食料のやり取りもできる上に聖戦が起きても国が滅びずに守れるんだから」
おじさんが優位に立ってるかのように交渉してくるので、分身の俺はカウンターを決めるようにここぞとばかりに提案を受け入れた場合のメリットを解説した。
「む…」
「正直に言うならまだ穏便な手を取ってる今の内に受け入れた方が良いよ。後から加入すると立場が狭くなるし、初期メンなら後から来る他の国にデカい顔できるからね」
「…まるで脅しだな」
「そりゃ人類を守るためには手段を選んでられないんだ。なんなら魔族の被害が出た後に帝国に不信感を持つ人達をコッチ側に引き抜いて、その後に戦争吹っかけて力づくで無理やり傘下にする方法だってあるし」
「…うわ、交渉うま…ってかこわ…」
言葉に詰まるおじさんに更なるメリットを告げるも反発するように返し、分身の俺が肯定した後にマジの脅しをかけると女の子が感心しながらもヒいたように呟く。
「…閣下、ゼルハイトさんの提言を受け入れた方がよろしいかと。客観的に判断するとおそらく我々は引き抜かれる側になりますので…いざ戦争になると協会側と帝国とでは戦力差が圧倒的なものになり、勝ち目は薄くなるかと思われます」
すると男が分身の俺の味方をしておじさんに進言してくれる。
「…そうだな。いくら国力を高め上げたところで近い将来滅びてしまえば無意味なものだ」
おじさんはため息を吐くと折れるような感じで言い、青年へと近づく。
「僕達も行きましょう」
「あ、はい」
どうやら今回の会談で終わらせるようで男が青年に近づきながら促すと女の子も頷いて青年への説得へと移った。
「…いやー、アレはもう時間の問題だな…」
「…あの三人にはゼルハイト様が交渉を?」
…元帥のおじさん、中将で転生者の女の子、マスタークラスのハンターである男の三人に囲まれて説得されてる青年を見ながら分身の俺が呟くと少女が不思議そうに確認してくる。
「そうそう。飴と鞭…ってかちょっと脅しをかけたけど」
「…なるほど。交渉に年単位での時間がかかる事を覚悟していましたが…どうやら今日で終わりそうですね」
「まあ流石に俺と魔女のおねーさんの武力が決め手だったかな?戦力が引き抜かれて弱体化した後の帝国ならおそらく俺ら二人で勝てるだろうし」
分身の俺が肯定して内容をちょろっと話すも少女は特に深掘りをせずに安堵したように笑い、分身の俺は適当な感じで想定を話した。
「分かりました。世界の…人類の存続にも関わる事であれば断る理由などありません」
「まあ、やるだけやってみるけど…期待しないでよ?」
分身の俺の要請に男は笑顔で快諾するが女の子は微妙な顔で了承して予防線を張るかのように言う。
「…協力体制とやらの具体的な内容はなんだ?中身を知らずに返答は出来んな」
「詳しい内容は会談が終わった後に陛下に直接聞いて欲しい。簡単に言うなら他国や自国での戦争や争いごとの禁止とその解決への協力、そして後進…下の世代を育て上げるための協力だね」
「なるほどー、聖戦に向けての準備って事かぁ」
「確かに今人間同士で争って戦力を減らすのは得策では無い…いずれきたる魔族との争いに備えて後進の育成は大事ですし」
おじさんが警戒した様子を見せて尋ねるので分身の俺は軽い感じで内容をざっくりと話すと、女の子と男が納得して返す。
「とりあえず争いを止めて育成に時間を使えば人類の強さも底上げされるでしょ」
「…ならば魔法協会が独占している魔石も我々帝国側に譲渡してくれるのか?」
「ソレは無理だと思う。ってか魔石を研究以外で何に使うつもりなの?」
「…それは…」
分身の俺の適当な発言におじさんが少し考えて確認するので分身の俺が否定的に返して確認し返すとおじさんは口ごもる。
「魔石があれば聖戦とか楽になるんじゃない?」
「そうか?そもそも魔法協会が所持してる魔石の数が百年後までもつとは限らないんだから、その魔石が無くても戦えるようにならないと意味無くね?」
「あ…確かに…」
「魔法協会がどのようにして魔石を大量に手に入れているのかは謎ですが…ゼルハイトさんの言う通りかもしれません」
女の子がおじさんをフォローするように言うので…分身の俺はマズいと思って口八丁で丸め込むように反論すると、意外にあっさりと納得して男も疑問に思いながらも賛同してくれた。
「…その百年後に起きる聖戦とやらの後はどうするつもりだ?結局は土地や食料、金や利益を求めて人間同士の争いに戻るだけではないのか?」
「そんなこと俺に言われてもなぁ…とりあえず人類が滅びるのを避けた後の事はその時に考えれば良くない?俺らの孫かひ孫達の考える事だし」
「「…確かに」」
おじさんの厳しい指摘に分身の俺は困りながら目先の問題の解決を優先する事を告げると女の子と男の返事が被る。
「我々帝国側が魔法協会側の提案を受け入れるメリットが無ければ陛下を説得するのは難しくなるぞ」
「逆にメリットだらけじゃない?周りの国と戦争しなくて良くなるって事は内政とか国政に集中出来るって事だし、世界中の国と協力体制を敷いてるんなら色んな技術提携とか食料のやり取りもできる上に聖戦が起きても国が滅びずに守れるんだから」
おじさんが優位に立ってるかのように交渉してくるので、分身の俺はカウンターを決めるようにここぞとばかりに提案を受け入れた場合のメリットを解説した。
「む…」
「正直に言うならまだ穏便な手を取ってる今の内に受け入れた方が良いよ。後から加入すると立場が狭くなるし、初期メンなら後から来る他の国にデカい顔できるからね」
「…まるで脅しだな」
「そりゃ人類を守るためには手段を選んでられないんだ。なんなら魔族の被害が出た後に帝国に不信感を持つ人達をコッチ側に引き抜いて、その後に戦争吹っかけて力づくで無理やり傘下にする方法だってあるし」
「…うわ、交渉うま…ってかこわ…」
言葉に詰まるおじさんに更なるメリットを告げるも反発するように返し、分身の俺が肯定した後にマジの脅しをかけると女の子が感心しながらもヒいたように呟く。
「…閣下、ゼルハイトさんの提言を受け入れた方がよろしいかと。客観的に判断するとおそらく我々は引き抜かれる側になりますので…いざ戦争になると協会側と帝国とでは戦力差が圧倒的なものになり、勝ち目は薄くなるかと思われます」
すると男が分身の俺の味方をしておじさんに進言してくれる。
「…そうだな。いくら国力を高め上げたところで近い将来滅びてしまえば無意味なものだ」
おじさんはため息を吐くと折れるような感じで言い、青年へと近づく。
「僕達も行きましょう」
「あ、はい」
どうやら今回の会談で終わらせるようで男が青年に近づきながら促すと女の子も頷いて青年への説得へと移った。
「…いやー、アレはもう時間の問題だな…」
「…あの三人にはゼルハイト様が交渉を?」
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