クラスまるごと異世界転移

八神

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…翌日。


朝食後に野郎三人でゲームをしてるとまたしても深山から電話があって教会へと呼び出されてしまう。


「うーい」

「あ、来た」

「んで?何の用だ?」


俺は『教会に来て欲しい』としか言われてないので予想はつきつつも深山に呼び出された用件を尋ねる。


「農家の人達…畑を手伝ってくれるんなら寄付でも慈善事業でもなんでもしてくれるんだって!」

「…ホントかぁ?」

「本当だ。神に誓っても良い」


深山の言葉に俺が疑うように農家のおっさん達を見ながら聞くと代表者っぽい奴が宣誓するような感じで返し、他のおっさん達もウンウン頷く。


「神ねぇ…悪ぃが俺には神なんてどーでも良くてな。その代わり…聖女である深山や斉藤、住吉とかに誓えるか?神父やシスター達の見てる前で」


俺は抽象的な象徴への誓いなんて信じてないので…


今現在村の人達が物凄くお世話になっている恩人とも言える深山達を引き合いに出して確認した。


「え?私?」

「神なんて曖昧なモンよりはよっぽど裏切りづらいだろ?なんせ本人の前で誓うんだからな」

「そんな簡単な事で良いのか?」

「その程度の事で済むんならありがたい」


困惑したように自分を指差した深山に俺が理由を話すと農家の人達はキョトンとした様子で返して笑い出す。


「俺は聖女達に誓って約束を違えたりしない」

「俺も聖女達に誓って嘘はつかん!」

「俺も聖女達に誓う!騙すなんて卑怯な事はしない!」


代表者っぽい奴が真っ先に祈りのポーズを取りながら深山達に誓いを立てると『俺も俺も』と農家のおっさん達が次々と誓いを立て始める。


「…ちゃんと見たな?」

「はい。この目でしっかり確認し、この耳でしっかりと聴き取りました」

「私もです」

「んじゃ手伝ってやるよ。とりあえずみんなの畑に案内してくれ」

「じゃあ俺の畑から!」

「いや、俺の畑からだ!」

「俺の畑の方が近いぞ!」


神父とシスターに確認すると頷くので、しょうがなく手伝う事にすると農家のおっさん共は順番で揉め出した。


「どうせ全部回るんだからどこからでもいいよ」

「「「それもそうか」」」

「じゃあ俺が行こう」


とりあえず俺は代表者のおっさんに案内されて一番近い畑から現状を視察して回る。





ーーーーーー





「ココが最後だ」

「…見て回るだけでもえらい大変だな…まあとりあえず状況は分かったから、明日から収穫出来るよう準備しといて」


もはや一人あたり何ヘクタールか分からないぐらいの広さの畑を見て回り、現状を把握出来たので俺はおっさんにそう指示した。


「収穫…?種まきじゃなくてか?」

「種まきからやりたいんなら別にそれでも良いけど?」

「…そうだな。収穫の準備と言っても時間がかかる…分かった。みんなには収穫の準備をするよう伝えてこよう」


おっさんの確認に俺が確認し返すと少し考えてさっきの意見に賛同して馬に乗ってどこかへ去って行く。
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