426 / 556
426
しおりを挟む
「本当はチョコフォンデュにしようと思ったんだけど…まあソレは夜でいいかな、って」
「あ、楽しそう!」
「夜もチョコか。久しぶりにチョコバナナとか食いてーな」
「じゃあチョコに付けれそうなお菓子買って来なきゃ!」
「マシュマロとか売ってないかな?」
俺が夜の予定を話すとみんな嬉しそうに話し合って盛り上がる。
「…俺も参加してもいいか?」
「おう。でも王子に報告があるんだろ?夕飯までに戻って来れるか?」
「仕事など二の次だ。おそらく急を要す内容ではあるが、俺にはコッチの方が重要なのでな」
お兄さんの確認に俺が了承しながら聞くと結構ヤバイ事を言い出した。
「どんな内容なんだ?」
「『シュトッセン帝国がこの拠点を狙っている』という情報だ」
「「「「え!?」」」」
藤原の問いにお兄さんはサラッと話し、その内容に佐藤と俺ら三人の驚きの声が被る。
「…マジで?」
「ああ。かなり信用の高い情報だ」
「…どこでそんな情報を?本当だったらかなりヤバイやつだと思うけど…」
「帝国内の知り合いからだ。まさか私用で行った先でこんな重要な情報が手に入るなんてな…予想だにしなかったから俺も驚いた」
柴田が確認するとお兄さんは真面目な顔で肯定し、佐藤の問いに情報を手に入れた経緯を話した。
「でも狙うってどういう事だ?確か帝国ってこのプロジェクトに参加してねーんだろ?」
「うん。呼びかけたけど断られた」
「海原殿達が短期間であまりに成果を出し過ぎて…名目上支援してる国へのリターンが大変な事になっているからソコに目を付けて横取りしようとしているんだろう」
「いや、いくらなんでもソレはダメだろ」
「な。最初に不参加を決めたクセにいざ成功したら甘い汁だけ吸おうなんて許されるわけがねーだろ」
俺の質問に佐藤が答えるとお兄さんが予想するように返し…柴田と藤原が呆れながら言う。
「ソレは帝国側も重々承知の上だ。だから武力で実行支配するつもりらしい」
「…すげーな。ソレって5カ国を敵に回すって事だろ?普通に考えて戦争じゃね?」
「ああ。帝国の上層部では既に戦争時の話にまで発展しているようだ…だから急を要するのだが」
「…な、なんか私達も聞いて大丈夫だった…?」
俺らの話を聞いていた清水が気まずい顔の女子達を代表して聞いてきた。
「ああ、問題は無い。実際戦争になった所でココが戦場になる可能性は低いからな」
「でもこの拠点の取り合いなんだろ?」
「そうだ。だがココには高段者を始めとした実力者が集まっている、ソレに…聖女や英雄まで居られては帝国の全軍を投入しても戦力が足りるかどうか…」
お兄さんが女子達を安心させるように笑顔で返すと柴田が尋ね、お兄さんは予想しながら呟く。
「とにかく。ココを戦場にすると本国の守りが疎かになるから不可能に近いと思う」
「じゃあどうやってココを武力で制圧するつもりなんだ?」
「簡単だ。秘密裏に王子達を追い出して海原殿を抱き込めばこの拠点を掌握できる」
「…あー、なるほど。上の方をすげ替えるパターンね…」
「まあ海がこの拠点の最高権力者だからな…海が帝国に許可をあげれば王子達も従わざるをえなくなるし…」
お兄さんの話を聞いて藤原と柴田が俺を見ながら納得したように呟く。
「あ、楽しそう!」
「夜もチョコか。久しぶりにチョコバナナとか食いてーな」
「じゃあチョコに付けれそうなお菓子買って来なきゃ!」
「マシュマロとか売ってないかな?」
俺が夜の予定を話すとみんな嬉しそうに話し合って盛り上がる。
「…俺も参加してもいいか?」
「おう。でも王子に報告があるんだろ?夕飯までに戻って来れるか?」
「仕事など二の次だ。おそらく急を要す内容ではあるが、俺にはコッチの方が重要なのでな」
お兄さんの確認に俺が了承しながら聞くと結構ヤバイ事を言い出した。
「どんな内容なんだ?」
「『シュトッセン帝国がこの拠点を狙っている』という情報だ」
「「「「え!?」」」」
藤原の問いにお兄さんはサラッと話し、その内容に佐藤と俺ら三人の驚きの声が被る。
「…マジで?」
「ああ。かなり信用の高い情報だ」
「…どこでそんな情報を?本当だったらかなりヤバイやつだと思うけど…」
「帝国内の知り合いからだ。まさか私用で行った先でこんな重要な情報が手に入るなんてな…予想だにしなかったから俺も驚いた」
柴田が確認するとお兄さんは真面目な顔で肯定し、佐藤の問いに情報を手に入れた経緯を話した。
「でも狙うってどういう事だ?確か帝国ってこのプロジェクトに参加してねーんだろ?」
「うん。呼びかけたけど断られた」
「海原殿達が短期間であまりに成果を出し過ぎて…名目上支援してる国へのリターンが大変な事になっているからソコに目を付けて横取りしようとしているんだろう」
「いや、いくらなんでもソレはダメだろ」
「な。最初に不参加を決めたクセにいざ成功したら甘い汁だけ吸おうなんて許されるわけがねーだろ」
俺の質問に佐藤が答えるとお兄さんが予想するように返し…柴田と藤原が呆れながら言う。
「ソレは帝国側も重々承知の上だ。だから武力で実行支配するつもりらしい」
「…すげーな。ソレって5カ国を敵に回すって事だろ?普通に考えて戦争じゃね?」
「ああ。帝国の上層部では既に戦争時の話にまで発展しているようだ…だから急を要するのだが」
「…な、なんか私達も聞いて大丈夫だった…?」
俺らの話を聞いていた清水が気まずい顔の女子達を代表して聞いてきた。
「ああ、問題は無い。実際戦争になった所でココが戦場になる可能性は低いからな」
「でもこの拠点の取り合いなんだろ?」
「そうだ。だがココには高段者を始めとした実力者が集まっている、ソレに…聖女や英雄まで居られては帝国の全軍を投入しても戦力が足りるかどうか…」
お兄さんが女子達を安心させるように笑顔で返すと柴田が尋ね、お兄さんは予想しながら呟く。
「とにかく。ココを戦場にすると本国の守りが疎かになるから不可能に近いと思う」
「じゃあどうやってココを武力で制圧するつもりなんだ?」
「簡単だ。秘密裏に王子達を追い出して海原殿を抱き込めばこの拠点を掌握できる」
「…あー、なるほど。上の方をすげ替えるパターンね…」
「まあ海がこの拠点の最高権力者だからな…海が帝国に許可をあげれば王子達も従わざるをえなくなるし…」
お兄さんの話を聞いて藤原と柴田が俺を見ながら納得したように呟く。
20
あなたにおすすめの小説
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
二重異世界行ったり来たりの付与魔術師 ~不幸な過去を変えるため、伝説のダンジョンを攻略して神様の武芸試合で成り上がる~
けろ壱
ファンタジー
佐倉三月(さくらみづき、28歳男)は二重の異世界転移に巻き込まれる。
あるときは伝説のダンジョンを攻略する使命を背負った勇者として。
中世ファンタジー世界を舞台に、エルフの美女二人と深き迷宮の彼方を目指す。
あるときは落ちぶれた女神を救うため、神々の奉納試合を戦う戦士として。
和風な神の世界を舞台に、数多の神々との戦いを勝ち抜いて成り上がる。
授かったスキルはかなり特殊なチート付与魔法。
様々な能力を自分だけでなく、他の人や物に与えることができる。
やがて二つの異世界転移は、現実世界で恋人を失った過去に繋がっていると判明。
各異世界でのクリア条件を満たせば過去を変えられるらしい。
恋人を取り戻し、希望の未来を掴むため──。
和洋の異世界と現実世界を股に掛ける過去改変二重異世界物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる