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第4章
74 お見舞い
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トントントンとノックの音がして、マリアが扉に向かっていき、扉を開けた。
騎士が扉を守っているので、ノックをして開けるのを待っている方は安全だと思う。
うつらうつらしていた私も目を覚ました。
「国王陛下と王妃陛下」と声がした。
「眠っておるか?」
「眠られております」とマリアが答えた。
「起きましたわ」と私は声を掛けた。
「起こしてしまって、すまない」と国王陛下は言って、部屋の中に入って来た。
「気分は如何ですか?」と王妃様の声が聞こえた。
「身動きできず、この様な姿で申し訳ありません」
「安静中に、訪問してすまぬ」
「いいえ」
お二人はベッドの横に立たれた。
「今日は、私の騎士達、指導者が不甲斐ないために、ニナ妃を囮にしたことを詫びに来た。妊娠中だと知らずに、危険な目に遭わせてすまなかった」と言って、国王陛下は私に頭を下げた。
「私を囮にしていらっしゃったのですか?」
「ああ」と国王陛下が言った。
それは全く気づかなかった。
「皆、捕らえることができたのですか?」
「全て捕らえた。客人も捕らえた。貴族も多く、その者達は、貴族称号を剥奪するつもりでいる」
「ごそっと貴族が減りそうですね」
「その通りだ、今ある貴族は半分くらいになった。人の入れ替えに丁度いい」と、国王陛下は言った。
傲慢を貼り付けた貴族は、名前だけで、実際、役に立たない。
「盗賊達は黙秘をしておる。レインに聞いた。弟の名前をあてるとは、素晴らしい教養であるな」
「私は学生時代、友人がおりませんでしたので、本が友達でした。図書館の本を読み尽くしたかもしれませんわ。そのお陰で、いろんな知識を得ることができました」
「そうか、辛い学校時代であったのだな。だが、得られた知識は、これから先も使える」
「ありがとうございます。囮のお陰で、私は妹を殺した男を捕らえることができたのです。感謝致します。できれば、重罪を与えて欲しいです。私は妹の顔を脳裏に焼き付けて、拳を作り、戦っておりました。最悪、相打ちになってもいいと思っておりました」
「ニナ妃、辛かったですね。葬儀にお見舞いに行かなくてごめんなさい。王家が動けば、ゆっくりお別れができなくなると思い遠慮させていただきました」
「いいえ、レインは、すっかり忘れた顔をしておりましたが」と、私は嫌味を込めた。
でも、確かに王家が動けば、ゆっくりとお別れ会もできなかったのは本当のことだ。
「レインは、先ほど軍隊を伴って、辺境区に向かった。ニナ妃は寂しい想いをさせるが、よくぞ、レインの尻をひっぱたいてくれた」
「いいえ、我が国を失えば、今までの努力が台無しになってしまいます。民もレイン辺境伯の帰りを待っていると思います。結婚式、調印式が遅れることをお詫び致します」
私はベッドに横になったまま頭を下げた。
「この部屋の護衛は、24時間、エイドリックの部下が行う。安心して療養して欲しい」
「ありがとうございます」
「エイドリックも謝罪をしておった。守る事で許して欲しいと言っておった」
「いいえ、護衛を置いて頂けるだけで安心して療養できます。配慮感謝致します」
国王陛下も王妃陛下も用意された椅子に座らずに、立ったままだった。
二人とも、心から謝罪をしているとその姿勢でお心を伝えていらっしゃる。
「私、怒っておりませんので、どうぞご心配されませんように」
国王陛下と王妃陛下は、深く頭を下げた。
「そうですわ、国王陛下にお伺いします。白銀の髪にブルーアイのお子をレインが落札しました。その子は無事ですか?」
「あの子は、何処の子供かは、まだ調査できていない。両親の元に返す努力をしようと思うが、碌でなしの親なら、保護をした方が子のためだと考えておる。今は宮殿で保護しておる」
「ありがとうございます。ブルーリングス王国の象徴を持った子でしたので、ずっと気がかりでした。私が動ければ世話をするつもりでしたが、この様に自分のこともできない有様になってしまい申し訳ございません」
「ニナ妃、今は自分のお子のことを一番に考えて、身体を休めよ」
「はい」
「では、ゆっくり休まれよ」
「これにて、おいとまします」
国王陛下と王妃様は、再び頭を下げて、二人は部屋から出て行った。
騎士が扉を守っているので、ノックをして開けるのを待っている方は安全だと思う。
うつらうつらしていた私も目を覚ました。
「国王陛下と王妃陛下」と声がした。
「眠っておるか?」
「眠られております」とマリアが答えた。
「起きましたわ」と私は声を掛けた。
「起こしてしまって、すまない」と国王陛下は言って、部屋の中に入って来た。
「気分は如何ですか?」と王妃様の声が聞こえた。
「身動きできず、この様な姿で申し訳ありません」
「安静中に、訪問してすまぬ」
「いいえ」
お二人はベッドの横に立たれた。
「今日は、私の騎士達、指導者が不甲斐ないために、ニナ妃を囮にしたことを詫びに来た。妊娠中だと知らずに、危険な目に遭わせてすまなかった」と言って、国王陛下は私に頭を下げた。
「私を囮にしていらっしゃったのですか?」
「ああ」と国王陛下が言った。
それは全く気づかなかった。
「皆、捕らえることができたのですか?」
「全て捕らえた。客人も捕らえた。貴族も多く、その者達は、貴族称号を剥奪するつもりでいる」
「ごそっと貴族が減りそうですね」
「その通りだ、今ある貴族は半分くらいになった。人の入れ替えに丁度いい」と、国王陛下は言った。
傲慢を貼り付けた貴族は、名前だけで、実際、役に立たない。
「盗賊達は黙秘をしておる。レインに聞いた。弟の名前をあてるとは、素晴らしい教養であるな」
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「そうか、辛い学校時代であったのだな。だが、得られた知識は、これから先も使える」
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「ニナ妃、辛かったですね。葬儀にお見舞いに行かなくてごめんなさい。王家が動けば、ゆっくりお別れができなくなると思い遠慮させていただきました」
「いいえ、レインは、すっかり忘れた顔をしておりましたが」と、私は嫌味を込めた。
でも、確かに王家が動けば、ゆっくりとお別れ会もできなかったのは本当のことだ。
「レインは、先ほど軍隊を伴って、辺境区に向かった。ニナ妃は寂しい想いをさせるが、よくぞ、レインの尻をひっぱたいてくれた」
「いいえ、我が国を失えば、今までの努力が台無しになってしまいます。民もレイン辺境伯の帰りを待っていると思います。結婚式、調印式が遅れることをお詫び致します」
私はベッドに横になったまま頭を下げた。
「この部屋の護衛は、24時間、エイドリックの部下が行う。安心して療養して欲しい」
「ありがとうございます」
「エイドリックも謝罪をしておった。守る事で許して欲しいと言っておった」
「いいえ、護衛を置いて頂けるだけで安心して療養できます。配慮感謝致します」
国王陛下も王妃陛下も用意された椅子に座らずに、立ったままだった。
二人とも、心から謝罪をしているとその姿勢でお心を伝えていらっしゃる。
「私、怒っておりませんので、どうぞご心配されませんように」
国王陛下と王妃陛下は、深く頭を下げた。
「そうですわ、国王陛下にお伺いします。白銀の髪にブルーアイのお子をレインが落札しました。その子は無事ですか?」
「あの子は、何処の子供かは、まだ調査できていない。両親の元に返す努力をしようと思うが、碌でなしの親なら、保護をした方が子のためだと考えておる。今は宮殿で保護しておる」
「ありがとうございます。ブルーリングス王国の象徴を持った子でしたので、ずっと気がかりでした。私が動ければ世話をするつもりでしたが、この様に自分のこともできない有様になってしまい申し訳ございません」
「ニナ妃、今は自分のお子のことを一番に考えて、身体を休めよ」
「はい」
「では、ゆっくり休まれよ」
「これにて、おいとまします」
国王陛下と王妃様は、再び頭を下げて、二人は部屋から出て行った。
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