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第4章
90 腕自慢レイン目線
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俺は国王陛下とエイドリックと三人で話をした。
ニナが不安に思っていることを、そのまま伝えた。
近衛騎士は、今は暫定的に決めて、できる者か試しているところだと国王陛下は言った。
「ニナ妃を抱き上げられないほど、力がない騎士では、私を守る事はできまい」と国王陛下は言った。
騎士であるから、力があると思っていたと言った。
エイドリックも、どこか頼りなく、頼ることせずに自分でできる事をしていると言っていた。
騎士であるから、力があるという考えだったようだ。
確かに、俺の友人達は、俺と同等の力と剣術の腕がある。同時に、エイドリックの近衛騎士も同等の力を持っていた。
わざわざ口に出さずとも、俺がして欲しいことを自然にしてくれる親密さもあった。
エイドリックの近衛も、俺の友人だった。何も言わずとも、通じる者であった。
だから、エイドリックの喪失感は大きい。
ヴィオレ王女のことがなければ、毎日でも、亡くした近衛の墓に足を運び、これからどうしたらいいのだと聞いていたであろう。
「とにかく、サンシャインは国の中枢を壊していった。サンシャインの思惑通りに、弱いニクス王国では悔しい。どうにか立て直さなくてはならない」
俺は思ったこと、ニナが心配していたことを話した。
「まず、国王陛下やエイドリックに何かが起きた時に、庇う事ができる者であることが一番であると思う。そして、国王陛下やエイドリックを抱き上げる事ができる者である事が望ましい。王宮騎士の中にそういう者がいなければ、騎士団からも探した方がいいだろう」と、俺は言った。
「王宮内で我々を抱き上げられる者は、騎士団長くらいかもしれない。だが、騎士団長を近衛にするわけにはいかない。騎士を育てる者がいなくなれば、国の防衛は弱くなる」と国王陛下は言った。
「それでは、騎士団も参加できる腕自慢大会を行ったらどうでしょうか?」
「腕自慢大会か?」
「剣の腕も勿論、人を抱き上げられる者を探すのです」
「確かに、腕自慢で、その人の人となりもみられるでしょう」とエイドリックが答えた。
今現在、信頼できる者がいないのならば、腕の確かな者を探すしかない。
「では、腕自慢大会を行おう。私は直に隠居をするつもりでいるが、エイドリックに国を託す時に不安要素はなくしておきたい」
「隠居と言っても、父上はまだ若い。まだ産まれたばかりのゴードン王子もいるのですよ。父上も王子や姫も守れる者がいなければ、また王宮が占拠されては遅い」
「では、腕自慢大会を行おう。王宮の騎士団と中央都市の騎士団に通達してくれ」
国王陛下の王命での腕自慢大会を開催することになった。
集まったのは、体格のいい漢達だ。
中央都市の騎士達は、王宮が占拠されたときに、助けに王宮に入ったことで、どうしてこの様な大会が行われるのか、それとなく察している感じだ。
残念なのは、今、近衛騎士になっている者の参加はなかった。
自信がないのだと思う。
運ぶのは、国王陛下と同じ重さの騎士を、横抱きにして訓練所を一周走る。落としたら減点されていく。
剣術は、互いに戦い合って、最終的に騎士団長、副騎士団長と戦う。
腕前を確認する。
参加者は名前を提出して、その出自も確認していく。
腕自慢の日は、王妃も姫様もアルフォード王子も見学に来た。
騎士服を着た漢達が勢揃いしている。
今回は平民の騎士も区別せずに、参加させている。
成り上がりたい者もいるだろう。
必要なのは、腕と力。後は素質だ。
先ずはくじ引きで、相手を決める。
漢達が一対一で向かい合っている。
負けた者にもまだチャンスはある。
筋のいい者は、国王陛下もエイドリックも、チェックをしている。俺もそれに参加している。
騎士達には番号の付けられたゼッケンが付けられている。
最終的に10人ほど残って、騎士団長、副騎士団長と戦った。
騎士団長も副騎士団長も騎士の一番と二番と言われているので、負けるわけにはいかない。
真剣勝負だが、怪我はさせない。寸止めで決着を付けていく。
騎士団長と同格の漢がいた。
最後の残った10人は、さすがに強い。
運ぶのも落とすことなく、すんなりと運んでいく。
国王陛下は補欠に残りの5人を入れて、15人を勝者とした。
戦いの勝者には、賞金を与えられる。
そうして、一人ずつ面談をして、参加した動機を聞き、近衛になるつもりはないかと尋ねる。
最初から、近衛になりたくて参加した者もいた。
王宮を占拠されたときに、守り切れずに国王陛下とエイドリック王子の近衛騎士が殺されるところを見て、助け出せずに悔しく思ったと言った者がいた。
結果は後ほどと言って、帰ってもらった。
15人面談をして、全て近衛騎士になりたいと言う者ばかりだった。
王宮を占拠されて、何もできずに、近衛騎士が殺された場面が悔しかったと答える者ばかりだった。
五人を国王陛下の近衛騎士にして、残りの10人をエイドリックの近衛騎士にした。
身辺調査をしたが問題もなかったので、もう一度、15人を呼び出して、配属を発表した。
「サンシャインに中枢を壊されて、弱いニクス王国ではなくなった。どうか力を貸して欲しい」と国王陛下は言った。
皆敬礼をした。
俺は、ニナにもう安全になったと伝えた。
「よかったわ」とニナはウェントゥスに乳を与えながら微笑んだ。
小さく産んだが、ウェントゥスは確実に成長をしている。
俺が落札した赤子は、もうニナの部屋に連れられている。
先に産まれたので、もうすぐ歩けそうだ。
子の名は、国王陛下がルーナと名付けている。
ルーナの子守役は、アノという子爵家の未亡人がなっている。
子も巣立ち、一人で邸にいるのも寂しいので、一緒にブルーリングス王国に行くと言ってくれている。
旅立ちの準備をしてくれるように頼んだ。寒い土地だと伝えておいた。アノは大丈夫だと言っていた。
アリスには、二人の子の服を頼んだ。寒くないように、温かな洋服を至急作って欲しいと。
学校の専門化については、国王陛下は賛成していた。
奨学金制度についての説明書きを街の掲示板に貼ってもらった。
学生は、チラホラ説明を聞きに来る者が出てきた。
教師の手配もできている。
入学式は、雪解けの頃を予定していると伝えた。
俺はもうすぐ辺境区に戻るので、後は、国王陛下とエイドリックに頼んだ。
病院では、長期入院者に辺境区を勧めてもらった。
貴族の長期入院者は、一軒家の療養所を希望して、一軒家の療養所は、既に埋まった。
ニナが不安に思っていることを、そのまま伝えた。
近衛騎士は、今は暫定的に決めて、できる者か試しているところだと国王陛下は言った。
「ニナ妃を抱き上げられないほど、力がない騎士では、私を守る事はできまい」と国王陛下は言った。
騎士であるから、力があると思っていたと言った。
エイドリックも、どこか頼りなく、頼ることせずに自分でできる事をしていると言っていた。
騎士であるから、力があるという考えだったようだ。
確かに、俺の友人達は、俺と同等の力と剣術の腕がある。同時に、エイドリックの近衛騎士も同等の力を持っていた。
わざわざ口に出さずとも、俺がして欲しいことを自然にしてくれる親密さもあった。
エイドリックの近衛も、俺の友人だった。何も言わずとも、通じる者であった。
だから、エイドリックの喪失感は大きい。
ヴィオレ王女のことがなければ、毎日でも、亡くした近衛の墓に足を運び、これからどうしたらいいのだと聞いていたであろう。
「とにかく、サンシャインは国の中枢を壊していった。サンシャインの思惑通りに、弱いニクス王国では悔しい。どうにか立て直さなくてはならない」
俺は思ったこと、ニナが心配していたことを話した。
「まず、国王陛下やエイドリックに何かが起きた時に、庇う事ができる者であることが一番であると思う。そして、国王陛下やエイドリックを抱き上げる事ができる者である事が望ましい。王宮騎士の中にそういう者がいなければ、騎士団からも探した方がいいだろう」と、俺は言った。
「王宮内で我々を抱き上げられる者は、騎士団長くらいかもしれない。だが、騎士団長を近衛にするわけにはいかない。騎士を育てる者がいなくなれば、国の防衛は弱くなる」と国王陛下は言った。
「それでは、騎士団も参加できる腕自慢大会を行ったらどうでしょうか?」
「腕自慢大会か?」
「剣の腕も勿論、人を抱き上げられる者を探すのです」
「確かに、腕自慢で、その人の人となりもみられるでしょう」とエイドリックが答えた。
今現在、信頼できる者がいないのならば、腕の確かな者を探すしかない。
「では、腕自慢大会を行おう。私は直に隠居をするつもりでいるが、エイドリックに国を託す時に不安要素はなくしておきたい」
「隠居と言っても、父上はまだ若い。まだ産まれたばかりのゴードン王子もいるのですよ。父上も王子や姫も守れる者がいなければ、また王宮が占拠されては遅い」
「では、腕自慢大会を行おう。王宮の騎士団と中央都市の騎士団に通達してくれ」
国王陛下の王命での腕自慢大会を開催することになった。
集まったのは、体格のいい漢達だ。
中央都市の騎士達は、王宮が占拠されたときに、助けに王宮に入ったことで、どうしてこの様な大会が行われるのか、それとなく察している感じだ。
残念なのは、今、近衛騎士になっている者の参加はなかった。
自信がないのだと思う。
運ぶのは、国王陛下と同じ重さの騎士を、横抱きにして訓練所を一周走る。落としたら減点されていく。
剣術は、互いに戦い合って、最終的に騎士団長、副騎士団長と戦う。
腕前を確認する。
参加者は名前を提出して、その出自も確認していく。
腕自慢の日は、王妃も姫様もアルフォード王子も見学に来た。
騎士服を着た漢達が勢揃いしている。
今回は平民の騎士も区別せずに、参加させている。
成り上がりたい者もいるだろう。
必要なのは、腕と力。後は素質だ。
先ずはくじ引きで、相手を決める。
漢達が一対一で向かい合っている。
負けた者にもまだチャンスはある。
筋のいい者は、国王陛下もエイドリックも、チェックをしている。俺もそれに参加している。
騎士達には番号の付けられたゼッケンが付けられている。
最終的に10人ほど残って、騎士団長、副騎士団長と戦った。
騎士団長も副騎士団長も騎士の一番と二番と言われているので、負けるわけにはいかない。
真剣勝負だが、怪我はさせない。寸止めで決着を付けていく。
騎士団長と同格の漢がいた。
最後の残った10人は、さすがに強い。
運ぶのも落とすことなく、すんなりと運んでいく。
国王陛下は補欠に残りの5人を入れて、15人を勝者とした。
戦いの勝者には、賞金を与えられる。
そうして、一人ずつ面談をして、参加した動機を聞き、近衛になるつもりはないかと尋ねる。
最初から、近衛になりたくて参加した者もいた。
王宮を占拠されたときに、守り切れずに国王陛下とエイドリック王子の近衛騎士が殺されるところを見て、助け出せずに悔しく思ったと言った者がいた。
結果は後ほどと言って、帰ってもらった。
15人面談をして、全て近衛騎士になりたいと言う者ばかりだった。
王宮を占拠されて、何もできずに、近衛騎士が殺された場面が悔しかったと答える者ばかりだった。
五人を国王陛下の近衛騎士にして、残りの10人をエイドリックの近衛騎士にした。
身辺調査をしたが問題もなかったので、もう一度、15人を呼び出して、配属を発表した。
「サンシャインに中枢を壊されて、弱いニクス王国ではなくなった。どうか力を貸して欲しい」と国王陛下は言った。
皆敬礼をした。
俺は、ニナにもう安全になったと伝えた。
「よかったわ」とニナはウェントゥスに乳を与えながら微笑んだ。
小さく産んだが、ウェントゥスは確実に成長をしている。
俺が落札した赤子は、もうニナの部屋に連れられている。
先に産まれたので、もうすぐ歩けそうだ。
子の名は、国王陛下がルーナと名付けている。
ルーナの子守役は、アノという子爵家の未亡人がなっている。
子も巣立ち、一人で邸にいるのも寂しいので、一緒にブルーリングス王国に行くと言ってくれている。
旅立ちの準備をしてくれるように頼んだ。寒い土地だと伝えておいた。アノは大丈夫だと言っていた。
アリスには、二人の子の服を頼んだ。寒くないように、温かな洋服を至急作って欲しいと。
学校の専門化については、国王陛下は賛成していた。
奨学金制度についての説明書きを街の掲示板に貼ってもらった。
学生は、チラホラ説明を聞きに来る者が出てきた。
教師の手配もできている。
入学式は、雪解けの頃を予定していると伝えた。
俺はもうすぐ辺境区に戻るので、後は、国王陛下とエイドリックに頼んだ。
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