2 / 117
1 婚約者
1 お誕生会
しおりを挟む
フラーグルム王国の宮殿ではアルミュール・アルマ・フラーグルム第一王子の誕生会が開かれている。
リリーは新調したての青色のドレスを着て出席した。
リリーの髪は珍しい白銀の色をしているので、白いドレスを着ると、真っ白に見える。本当は白いドレスの方が好きだが、母と兄が、髪の色が映えないと言って、青色のドレスを着ることになった。
婚約者のアルミュール・アルマ・フラーグルム王子は、兄と同じ16歳になった。
いつもお転婆なリリーも伯爵令嬢である以上、礼儀作法の練習は物心ついた頃から家庭教師が付き教わっている。社交界デビューも終えている。パーティーの時くらい、おとなしくできるし、言葉遣いも正しくできる。
アコラサード伯爵一家は、主役のアルミュールの前でお辞儀をして贈り物を渡す。
「アルおめでとう」
「ありがとう、リリー」
「アルミュール殿下おめでとう」
「ありがとう。ハスタ」
アルミュールとリリーは幼い頃に婚約をしている。
幼い頃から幼なじみのように遊び、兄妹のような間柄だ。名前も親しく呼び合っている。
リリーは白銀の髪と透き通るような青い瞳をしているが、アルミュールは、赤茶の髪をして、瞳はやはり赤茶の色をしている。
リリーに言わせれば、普通ね。
兄は亜麻色の髪に深みのある青色の目をしている。
リリーに言わせれば、お兄様の方が王子に見えるわと平気で口にする。リリーに悪気はなく、思った通りの事を口に出しているのだが、それは口が裂けても言ってはならないと、両親に強く言われている。
顔立ちは整い、ハンサムであるから、まだマシだ。これで不細工なら、リリーは婚約破棄していただきたいと申し出ているが、まだまだ年齢が若い。これからなにが起きるかわからない。第一王子のアルミュールの性格は穏やかで、どこかおっとりしている。リリーのように活発ではなく、部屋でぼんやりしているような性格だ。学校の成績は最下位で、頭は悪い。一緒にいても幼い弟がいるような感じだ。そこに不満を感じる。もっと頼りがいのある婚約者ならいいのに。
第二王子はまだ幼く、6歳だ。こちらは活発だが、さすがに6歳の子と婚約する気にはなれない。
兄がアルミュールの側近になる予定なので、よく兄は王宮で、側近の勉強をして剣術も習っている。
アルミュールはアコラサードの家にもよく遊びに来て、泊まっていくこともある。小さな頃は、リリーと遊んでアルミュールを泣かせたこともあるほどだ。
招かれたお客が順にプレゼントをして、プレゼントを終えると、パーティー会場に招かれる。食事は立食パーティーになっていた。
「お父様、お母様、お料理を食べてきていいですか?」
「お行儀よくなさいね」
「はい」
リリーは食事が並べられたテーブルに近づくと、お皿を手にした。
リリーは新調したての青色のドレスを着て出席した。
リリーの髪は珍しい白銀の色をしているので、白いドレスを着ると、真っ白に見える。本当は白いドレスの方が好きだが、母と兄が、髪の色が映えないと言って、青色のドレスを着ることになった。
婚約者のアルミュール・アルマ・フラーグルム王子は、兄と同じ16歳になった。
いつもお転婆なリリーも伯爵令嬢である以上、礼儀作法の練習は物心ついた頃から家庭教師が付き教わっている。社交界デビューも終えている。パーティーの時くらい、おとなしくできるし、言葉遣いも正しくできる。
アコラサード伯爵一家は、主役のアルミュールの前でお辞儀をして贈り物を渡す。
「アルおめでとう」
「ありがとう、リリー」
「アルミュール殿下おめでとう」
「ありがとう。ハスタ」
アルミュールとリリーは幼い頃に婚約をしている。
幼い頃から幼なじみのように遊び、兄妹のような間柄だ。名前も親しく呼び合っている。
リリーは白銀の髪と透き通るような青い瞳をしているが、アルミュールは、赤茶の髪をして、瞳はやはり赤茶の色をしている。
リリーに言わせれば、普通ね。
兄は亜麻色の髪に深みのある青色の目をしている。
リリーに言わせれば、お兄様の方が王子に見えるわと平気で口にする。リリーに悪気はなく、思った通りの事を口に出しているのだが、それは口が裂けても言ってはならないと、両親に強く言われている。
顔立ちは整い、ハンサムであるから、まだマシだ。これで不細工なら、リリーは婚約破棄していただきたいと申し出ているが、まだまだ年齢が若い。これからなにが起きるかわからない。第一王子のアルミュールの性格は穏やかで、どこかおっとりしている。リリーのように活発ではなく、部屋でぼんやりしているような性格だ。学校の成績は最下位で、頭は悪い。一緒にいても幼い弟がいるような感じだ。そこに不満を感じる。もっと頼りがいのある婚約者ならいいのに。
第二王子はまだ幼く、6歳だ。こちらは活発だが、さすがに6歳の子と婚約する気にはなれない。
兄がアルミュールの側近になる予定なので、よく兄は王宮で、側近の勉強をして剣術も習っている。
アルミュールはアコラサードの家にもよく遊びに来て、泊まっていくこともある。小さな頃は、リリーと遊んでアルミュールを泣かせたこともあるほどだ。
招かれたお客が順にプレゼントをして、プレゼントを終えると、パーティー会場に招かれる。食事は立食パーティーになっていた。
「お父様、お母様、お料理を食べてきていいですか?」
「お行儀よくなさいね」
「はい」
リリーは食事が並べられたテーブルに近づくと、お皿を手にした。
374
あなたにおすすめの小説
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。
【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する
タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。
社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。
孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。
そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。
追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる