32 / 67
32
しおりを挟む
発注から二週間が経った。
プログラムの方は順調に学習して、基礎の部分はできた。
俺達は実家の工場に仕上がったボディーを取りに行った。
ボディーはバイクのモデルで作ったが、そこから腹を付けて、稼働する足を付けて、尻尾を付けるのは、初めてのはずだ。
小野田さんは、「どうですか?」と俺の顔をじっと見る。
三色のカラーも美しいけれど、しなやかなボディーも美しい。
背中の部分、腹の部分、足の部分。顔はないが、尻尾はわずかにある。尻尾はただの飾りだ。なくてもいい。
俺が「素晴らしい」と言うと、工場の皆が、大喜びした。
篤志が「これで皆で食べ物でも食べてくれ」と言って、封筒を小野田さんに渡した。
小野田さんは封筒を受け取り、工場の皆は頭を下げた。
俺はこういった細かいことに気が回らない。
後で篤志に、お金を返さなくては。
「皆さん、ありがとうございます。早速、このわんこに学習させていくよ。成功したら、大量の発注をするかもしれない。そうなるように、俺も頑張る」
皆さんは拍手をしてくれた。
たくさんの拍手を見た菜都美は、篤志に抱っこされて、頭をポンポン叩いている。
これは菜都美の拍手なのだ。
まだ手が短いから、手が前まで届かない。だから、「いいこいいこ」される頭で拍手をしているのだ。
菜都美用のわんこのボディーもできている。
完全に改良して、椅子形にしてみた。付け外しができるタイプにしたので、お座りができるようになれば、菜都美も乗れる。
ボディーの重さは、小学生2年生の体重まではいけるだろう。
椅子を外しても乗れるようにしたので、たぶん、一番、手が込んで作るのが大変だったはずだ。
「今日は泊まられますか?」
「今日は、帰宅します。帰って、早速ボディーを付けてみたいので」
「そうですか」
「結果は、連絡します」
俺は頭を下げた。
皆さんも頭を下げてくれる。
俺達は、いったん家の中に入ると、菜都美のおしめを替えて、ミルクを飲ます」
もう暑くなってきた。
熱中症にならないように、気をつけなくてはならない。
気温の差もあるから、風邪を引かせないように気をつけなくてはいけない。
俺達もペットボトルのお茶を飲むと、帰る支度をする。
篤志は、実家に戻るとは言わなかった。
篤志の家から、我が家が見えると思うけど、叔父さんも叔母さんも来なかった。
「さて、帰ろう」
「いいの?」
「何か問題があるのか?」
「何もないよ、あ、そうだ。みんなに払ったお金は俺が払うよ」
「この仕事は、わんこの制作の方だから、経費から出すよ」
「そうなのか?俺、どこからどこまで会社の仕事かよく分かってないや」
「その為に、俺がいる。まあ任せておけ」
「助かる」
工場から持ってきたわんこのボディーに傷が付かないように、段ボールの箱に入れて、篤志の車のトランクに二つと、助手席に二つ置いた。
篤志の車は、真っ赤なスポーツカーだから、後部のトランクもあるだけで、あまり使えない。
わんこが飛び出しているので、ロープで縛った。
「次から、車をレンタカーにするか、車をファミリーカーに替えるか?」
「このままでいい大量発注させたときは、トラックで運んでもらってもいいし」
菜都美はチャイルドシートに収まっている。
菜都美は四ヶ月になった。
時間が経つのは早い。
三ヶ月検診も異常なしで、すくすく育っていると言われて、ホッとした。
プログラムの方は順調に学習して、基礎の部分はできた。
俺達は実家の工場に仕上がったボディーを取りに行った。
ボディーはバイクのモデルで作ったが、そこから腹を付けて、稼働する足を付けて、尻尾を付けるのは、初めてのはずだ。
小野田さんは、「どうですか?」と俺の顔をじっと見る。
三色のカラーも美しいけれど、しなやかなボディーも美しい。
背中の部分、腹の部分、足の部分。顔はないが、尻尾はわずかにある。尻尾はただの飾りだ。なくてもいい。
俺が「素晴らしい」と言うと、工場の皆が、大喜びした。
篤志が「これで皆で食べ物でも食べてくれ」と言って、封筒を小野田さんに渡した。
小野田さんは封筒を受け取り、工場の皆は頭を下げた。
俺はこういった細かいことに気が回らない。
後で篤志に、お金を返さなくては。
「皆さん、ありがとうございます。早速、このわんこに学習させていくよ。成功したら、大量の発注をするかもしれない。そうなるように、俺も頑張る」
皆さんは拍手をしてくれた。
たくさんの拍手を見た菜都美は、篤志に抱っこされて、頭をポンポン叩いている。
これは菜都美の拍手なのだ。
まだ手が短いから、手が前まで届かない。だから、「いいこいいこ」される頭で拍手をしているのだ。
菜都美用のわんこのボディーもできている。
完全に改良して、椅子形にしてみた。付け外しができるタイプにしたので、お座りができるようになれば、菜都美も乗れる。
ボディーの重さは、小学生2年生の体重まではいけるだろう。
椅子を外しても乗れるようにしたので、たぶん、一番、手が込んで作るのが大変だったはずだ。
「今日は泊まられますか?」
「今日は、帰宅します。帰って、早速ボディーを付けてみたいので」
「そうですか」
「結果は、連絡します」
俺は頭を下げた。
皆さんも頭を下げてくれる。
俺達は、いったん家の中に入ると、菜都美のおしめを替えて、ミルクを飲ます」
もう暑くなってきた。
熱中症にならないように、気をつけなくてはならない。
気温の差もあるから、風邪を引かせないように気をつけなくてはいけない。
俺達もペットボトルのお茶を飲むと、帰る支度をする。
篤志は、実家に戻るとは言わなかった。
篤志の家から、我が家が見えると思うけど、叔父さんも叔母さんも来なかった。
「さて、帰ろう」
「いいの?」
「何か問題があるのか?」
「何もないよ、あ、そうだ。みんなに払ったお金は俺が払うよ」
「この仕事は、わんこの制作の方だから、経費から出すよ」
「そうなのか?俺、どこからどこまで会社の仕事かよく分かってないや」
「その為に、俺がいる。まあ任せておけ」
「助かる」
工場から持ってきたわんこのボディーに傷が付かないように、段ボールの箱に入れて、篤志の車のトランクに二つと、助手席に二つ置いた。
篤志の車は、真っ赤なスポーツカーだから、後部のトランクもあるだけで、あまり使えない。
わんこが飛び出しているので、ロープで縛った。
「次から、車をレンタカーにするか、車をファミリーカーに替えるか?」
「このままでいい大量発注させたときは、トラックで運んでもらってもいいし」
菜都美はチャイルドシートに収まっている。
菜都美は四ヶ月になった。
時間が経つのは早い。
三ヶ月検診も異常なしで、すくすく育っていると言われて、ホッとした。
2
あなたにおすすめの小説
俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした
たっこ
BL
【加筆修正済】
7話完結の短編です。
中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。
二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。
「優、迎えに来たぞ」
でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
人気アイドルグループのリーダーは、気苦労が絶えない
タタミ
BL
大人気5人組アイドルグループ・JETのリーダーである矢代頼は、気苦労が絶えない。
対メンバー、対事務所、対仕事の全てにおいて潤滑剤役を果たす日々を送る最中、矢代は人気2トップの御厨と立花が『仲が良い』では片付けられない距離感になっていることが気にかかり──
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
学校一のイケメンとひとつ屋根の下
おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった!
学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……?
キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子
立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。
全年齢
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる