婚約破棄?ならば決闘だ

Mr.後困る

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卒業パーティ

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「エメリア!! 其方との婚約を破棄する!!」
「良いでしょう、 ならば決闘です」

卒業パーティで婚約破棄を申し込んだ王子ミレンは
伯爵令嬢エメリアに決闘を申し込まれた。

「やはり・・・か!!」
「えぇ、 貴族としてかかされた恥を雪ぐには決闘しかあり得ませんわ
それでは殿下、 剣を抜いて下さいまし、 誰か決闘の立ち合い人を」
「お、 お待ち下さい!!」

エメリアの義妹のカレンが二人の間に割って入る。

「カレン、 元平民の貴女には分からないかもしれませんが
決闘の邪魔をするというのは罪に問われる行為ですよ?」
「こんなの可笑しいじゃないですか!!」
「えぇ、 可笑しいですわね、 卒業パーティで婚約破棄をするなんて・・・
私は卒業パーティでドレスを破られた気分ですよ
それ程の恥辱を与えられたんですよ?」
「だからって王子様を殺す事は無いじゃ無いですか!!」
「元平民の貴女には理解出来るか分かりませんが
貴族は命よりも誇りを大事にするのです」
「何が誇りだ!!」

ミレンが叫ぶ。

「お前が殺して来た者達がお前に何をしたというんだ!!」
「殺して来たというのは聊か語弊がありますね
決闘で勝ち取ったのですよ」
「ふざけろ!! お前は自分の父親ですら決闘で殺しただろうが!!」
「えぇ・・・決闘で敗れて死ぬのは貴族にとって名誉な事なのです
名誉は大事なのです命よりも」
「命よりも尊い物は無い!!」

ミレンが叫ぶ。

「死んだら、 何もかも終わりでは無いか!!」
「名誉を損なうのは貴族にとって死と同義です」
「ならばお前が決闘で殺した者達は全てお前に恥をかかせたのか!!
お前の父は!! 私の側近は!! 学友達は!!」
「私の父は私よりも平民上がりのカレンを愛でて滅茶苦茶な事をし始めたので
外で恥をかかない様にと言う私なりの配慮です
貴方の側近達はカレンばかりを贔屓して全肯定すると言う
側近として有るまじき事をしていたので
殿下の御傍に侍るには不適格と判断し排除しました
学友達ですが彼等との関係は多過ぎるので一言では表せません
貴方や世間は私を決闘狂と呼び、 人の死を何とも思っていない様に言っていますが
そんな事は有りません、 私は人の命を大事に思っています
ただ、 名誉は命よりも重いのです」
「・・・・・」

ミレンは戦慄した、 この女は自分とは全く違う考え方をしていると。

「それでは殿下、 決闘を始めますか、 剣を」
「私は決闘をしない!! 代理人を立てる!!」
「代理人を立てるのですか? 決闘代理人は子女の使う物ですよ?」
「だが男子でも使ってはならないと言う法は無い!!」
「子女の使う決闘代理人で女に挑むと言うのは控えめに言って恥では?」
「何とでも言え!! 私は代理人の」
「それは駄目だ」

静止する声が聞こえる、 皆が振り返るとそこに居たのはこの国の国王である。

「父上!? 何故ココに!?」
「お前が決闘代理人を雇ったと聞いてここに来た
ミレン、 決闘はお前が行いなさい」
「父上!! 納得出来ません!! 何故命よりも名誉を重視するのですか!?」
「それは簡単だ、 一昔前に魔王が侵攻してきた時
恥知らずにも魔王に寝返った貴族達が大勢居た、 恥ずべき事だ
恥を知らない名誉を大事にしない、 そんな者は貴族に相応しくない
さぁ話はここ迄だ、 始めろ、 立会人は私が勤める」
「はい、 では殿下、 陛下からの御言葉が有りましたので始めたいと思います」
「い、 嫌だ!! 僕は死にたくない!!」

そう言ってミレンは走って逃げた。

「・・・・・何と見苦しい、 我が息子ながら涙が出る・・・」

滂沱の涙を流す国王

「陛下、 私は婚約については最初から反対していました
私と殿下では価値観が違い過ぎる、 破綻は眼に見えていました」
「あやつには名誉を重んじる心が足りなかった・・・
故に其方と一緒ならばと思ったのだが・・・其方にも申し訳無い事をした・・・」
「いえ、 王妃教育で教育を受けられたのは掛けがえの無い経験だと思います」
「そう言ってくれて助かる・・・あやつは廃嫡させ平民に落とす
親戚筋から養子を貰う事にする」
「それが賢明かと・・・」
「あの・・・王様・・・」

カレンが恐る恐る声を挙げた。

「カレン、 陛下に対して発言をする時は」
「いや、 平民上がりにそこまで求めるのは酷だろう
発言を許す、 何だ?」
「私も平民に戻りたいです、 貴族の皆さんの命よりも名誉と言う考え方は合いませんし
王子様と一緒に居たいと思います」
「うむ、 許そう、 恥知らずな息子だが幸せになれる事を祈るよ」
「はい・・・」
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